RIAJとACCS、国内におけるファイル交換ソフトの実態を調査

RIAJ・木村三郎専務理事(左)
ACCS・久保田裕専務理事(右)

7月9日発表



 社団法人日本レコード協会(RIAJ)社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は、7月9日都内で記者会見を行ない、「Napster」や「Gnutella」などのファイル交換ソフトの利用実態についての共同調査結果を発表した。

 調査はWeb上のアンケートサイトを利用して行なわれ、5月1日から18日の間で、10,452件の有効回答を得た。このうち、ファイル交換ソフトを利用したことがあると回答した人は560人で、全体の5.4%となった。また、「Napster」利用者は457人で(全体の4.4%にあたる)、ダウンロード曲数は22,851曲、一人平均50曲のダウンロードをしている計算となる。

 総務省が発表している日本のインターネットユーザーは1,856万人であり、単純計算するとファイル交換ソフト利用者は約100.2万人(5.4%)、Napster利用者は81.7万人(4.4%)の利用者がいると両団体では推定している。

 さらに、Napster利用者のダウンロード総曲数は、1人あたり50曲のため、トータルでは約4,085万曲となる。現在、インターネット上で販売されている楽曲の平均単価である350円をこれにかけると142億9,750万円となり、約143億円の楽曲の被害総額となると算出している。

 今回の調査について、RIAJの木村三郎専務理事は「アメリカではNapster訴訟が起こっているが、日本ではまだアメリカよりもITのインフラ普及が遅れていることもあり、それほどひどいものではないと考えていた。アメリカでは、Napsterは約5,000万人が利用し、今年2月で28億曲の登録があったという調査結果もある。現実的にアメリカのレコード業界はマイナス成長となっている。日本でも今年の業界成長はマイナスだったが、Napsterの問題というわけではない。しかし、ブロードバンド時代においてはアメリカと同じような状況が考えられる。今後、公衆送信権、送信可能化権など違法行為について、より啓蒙を広げていきたい」と語った。

 また、ACCSの久保田裕専務理事は「ACCSでも昨年6件の違法アップロードを告訴している。毎年のように調査を行なうことで、ユーザーへの啓蒙を深めていきたい。日本でもブロードバンドはすぐそこまできている」と話した。

□日本レコード協会
http://riaj.japan-music.or.jp/
□ニュースリリース
http://riaj.japan-music.or.jp/release/20010709.html
□コンピュータソフトウェア著作権協会
http://www.accsjp.or.jp/

(2001月7月9日)

[Reported by endo-t@impress.co.jp]

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