松下、ディスプレイ-本体間を無線接続する「PRONOTE AirFG」
--液晶部からのPC操作も可能

6月27日受注開始

標準価格:オープンプライス

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 松下電器産業株式会社は、PC本体と液晶ディスプレイ部が分離可能な企業向けPC「PRONOTE AirFG」を6月27日より受注開始、10月頃より出荷開始する。価格はオープンプライス。直販サイト「Pana Sense」では個人ユーザー向けの受注も受け付け、価格は345,000円。なお、法人向けを優先するため納期は遅くなるという。OSはWindows 98SE。

 「PRONOTE AirFG」は、800×600ドット表示に対応した8.4インチタッチパネル式微透過型液晶ディスプレイ「AirLC」と、PC本体部で構成される。ディスプレイとPC間の接続はIEEE 802.11bの無線方式を採用しており、見通し50mの通信が可能となっている。PC本体の画面の変化部のみを検出し、転送する独自技術を採用したことで、無線利用でも劣化の無い描画が可能となり、1画面フル転送でも2秒以下で転送できるという。実機をさわった際にも通常の液晶などに比べると応答速度は遅いものの、ストレスを覚えるような遅れは感じなかった。

 屋外での利用を考え微透過型液晶を採用。液晶はタッチパネル式でAirLCからPCの操作が可能。またスクリーンキャプチャ機能を備えており、AirLC側に最大100のスクリーンショットを保存できる。AirLCには8MBのSDRAMを搭載し、うち約3.6MBを液晶表示用のバッファメモリとして利用している。

AirLC バッテリは本体上部に格納 AirLCは専用OSで動作する

 本体部は超低電圧版Pentium III 300MHz(300MHz固定)を採用し、メモリは64MB、HDDは容量5GBの1.8インチタイプを採用している。チップセットはIntel 815EMで、PCカードスロットはType 2×1。リチウムイオンバッテリを2つ装備しており、本体利用中のバッテリ交換も可能となっている。

 PC本体のHDDは衝撃吸収剤で保護されており、AirLCではマグネシウム合金や衝撃を吸収する両面スポンジなどを利用して、液晶を保護している。AirLCともにMIL規格の120cm落下試験(MIL-STD-810E 516.4-I-3.1.4)や、防滴試験(IEC 529 IPX4/JIS C0920)をパスしている。

PC本体 Type2のPCカードスロットを装備 バッテリを2つ搭載し、利用中のバッテリ交換も可能。バッテリ形状はAirLCと同じ

 本体サイズは「AirLC」が222×162×12.5~29.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は698g。バッテリ駆動時間は約5時間(バックライトOFF時)、約2.5時間(バックライトON時)。本体部は200×91.6×52mm(幅×奥行き×高さ)、重量は920g。バッテリ駆動時間は4時間。

伊藤好生マーケティングセンター所長
 受注先からの要求によって、無線LANクライアントの搭載や、Windows 2000へOSを変更することも可能。また、CD-ROMドライブ搭載のポートリプリケータも発売される。価格や発売時期は未定。

 AVC社AVCネットワーク事業部ループパーソナルコンピュータ事業部の伊藤好生マーケティングセンター所長は、「PRONOTE AirFGで、バイクや自転車などへの車載が可能になった。今までPCが使用不可能であった分野を開拓していきたい」と述べ、具体的な利用事例として「白バイ警官用の情報端末や、鉄道会社の列車修理用端末などでの利用が考えられる」と説明した。

 また、会場では実機のほか、白バイ警官に扮したモデルによる利用デモも行なわれた。

白バイ警官に扮したモデル タンク上にAirLCをマウント スタイラスで操作可能
PC本体 ポートリプリケータで拡張可能

□松下電器産業のホームページ
http://www.panasonic.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn010626-2/jn010626-2.html

(2001月6月26日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]

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