大塚商会など3社共同で中古PCのリサイクルプログラムを実施
~非営利団体を通じ、ボランティア団体などへ寄贈

6月14日 発表



 株式会社大塚商会マイクロソフト株式会社株式会社アイ・オー・データ機器の3社は14日、中古PCリサイクルの支援プログラム「リユースPC寄贈・支援プログラム」を開始すると発表した。

 このプログラムは、企業などで不要になったPCを引き取り、非営利団体「イーパーツ」を通じて各種ボランティア団体などに寄付するもの。各社の具体的な役割は、大塚商会がPC本体の引き取り、および保守。マイクロソフトがOSやアプリケーションの提供。アイ・オー・データがHDD、メモリなど周辺機器の提供を担当。企業からの寄贈申し込み受付やボランティア団体への提供はイーパーツが行なう。

 イーパーツは今秋に特定非営利活動法人格を取得する予定の団体。設立の趣旨についてイーパーツ代表の会田 和弘氏は「これまで企業がPCを寄贈したいと思っても、その窓口がなく、現実的には難しかった。イーパーツはその窓口となる」、「PCが必要なボランティア団体は、イーパーツに希望を出すことで、簡単にPCを手に入れることができるようになる」などと説明した。

 PCの提供先の選定については、「できるだけ公正に、その団体の社会的貢献度なども含めて検討する」と語り、あらかじめ設定した判断基準に基づいて配布されるという。

イーパーツ代表 会田 和弘氏 リユースPC寄贈・支援プログラムの概要

 企業から寄贈されたPCにはマイクロソフトが提供するWindows MeおよびOffice 2000 Professionalがプリインストールされ、アイ・オー・データから提供されるメモリなどのパーツが付加される。これらの整備やスペックの調整などは、大塚商会の100%子会社の株式会社アルファテクノが行なう。

 PCを希望するボランティア団体は、毎月1~7日までの間にWebからイーパーツへ申し込みを行ない、選定されればPCが提供される仕組み。またPCを寄贈した企業にはイーパーツのロゴが提供され、企業のイメージアップにもつながるとしている。

株式会社大塚商会 大塚 裕司代表取締役副社長
 今回のプロジェクトのきっかけについて、大塚商会の大塚 裕司代表取締役副社長は、「昨年の三宅島全島避難の際、各社にPC提供の依頼があったが、その際集まったPCは、どれも千差万別のスペックなため、提供が難しく、企業からの寄贈を受け付ける窓口もなかった。今回のプロジェクトによって、PCの一括したスペック調整が可能になり、企業からの窓口もできた。これによって実用的で、安定したクオリティのPCを提供可能になる」と語った。

 なお、今回提供される予定のPCは、200台のノートPC。スペックはPentium II 333MHz、メモリ48MB、4GB HDDのもの。

 これについては「今回提供されるPCのスペックと、OSやアプリケーションにギャップがあるのでは?」という質問を受け、マイクロソフトの東 貴彦取締役は、「Windows 95や98はすでに販売を停止している商品であり、これらを提供することは、ユーザーのデジタルデバイドを広げてしまうことにもなるため、難しい」と理解を求めた。

 また、今回提供されるPCがノートのみである点について大塚代表取締役は、「今後参加企業が増えていけば、デスクトップPCの提供も可能になる。各企業への呼びかけも続けていきたい」と語った。


□大塚商会のホームページ
http://www.otsuka-shokai.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.otsuka-shokai.co.jp/company/release/news1333.htm
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/ms.htm
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/061401epar.htm
□アイ・オー・データ機器のホームページ
(6月14日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.iodata.co.jp/

(2001年6月14日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]

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