コンパック、19mmキーピッチのB5ノートなど
デルを抜き返すための新ブランド「Evo」

5月下旬より順次発売

連絡先:コンパックカスタマーセンター
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Ken Willett副社長
 コンパックコンピュータ株式会社は22日、ビジネスPC向け新シリーズ「Evo(イーヴォ)」を発表した。「Evoシリーズ」は、A4ノート/B5ノート、ワークステーションから構成されるビジネス向けの新シリーズで、ノートPCは従来の「Armada」で展開していたシリーズの後継モデルとなる。

 米国本社のKen Willett副社長は、「PCの用途は“Computing”から、“Communicating”に移行しており、ビジネス用途とコンシューマ用途の違いがなくなっている」とし、「Evoシリーズのテーマである“ACCESS ANYTIME ANYWHERE”を実現した製品だ」と述べた。


■B5ノートPC「Evo Notebook N400c」

Evo Notebook N400c
 低電圧版モバイルPentium III 700MHzを搭載したB5ノートPC。Windows NT 4.0/2000モデルと、Windows 98 SEモデルの2モデルが用意され、6月下旬より発売する。価格はWindows 2000モデルが268,000円、Windows 98 SEモデルが254,000円。

 液晶は12.1インチTFT(1,024×768ドット)、メモリは128MB、HDD 20GB。ビデオチップはRAGE Mobility M1(8MB)。キーピッチは19mmとデスクトップと同等で、B5サイズのノートとしては余裕のあるレイアウトとなっている。

 液晶パネルの裏面には「マルチポート」と呼ばれる交換可能なモジュールポートを装備し、オプションのIEEE 802.11bモジュールやBluetoothモジュールを装備することでワイヤレス通信が可能となる。マルチポートを液晶パネルの裏に配置した理由については、システムから出るノイズを受けにくくなるほか、本体のMini PCIスロットを有効活用できるなどといったメリットがあるという。同社では今後の「Evo Notebook」シリーズに順次装備してゆく。

 なお、N400c用のマルチポートと今後の製品のマルチポートでの共通化については「まだ未定」としている。

マルチポートは液晶パネル裏に取り付ける 写真は802.11b無線LANモジュール

 PCカードスロットはType 2×1、100Base-TX対応Ethernetとモデムも内蔵する。バッテリ駆動時間は約2.5時間、本体サイズは275×226×22mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.6kg。

キーピッチは19mm 本体表面

□製品情報
http://www.compaq.co.jp/products/portables/n400c_index.html

■A4ノートPC「Evo Notebook N150」

Evo Notebook N150
 日本で企画されたA4ノートPCで、まず最初に日本市場に投入される。CPUや搭載ドライブ、OSの異なる6モデルが用意され、5月下旬より発売される。価格は149,800~224,000円。OSはWindows 98 SE/2000。

 液晶は14.1インチTFT(1,024×768ドット)、CPUはモバイルCeleron 700MHz/モバイルPentium III 800MHz、メモリ64MB、HDD 10GB。24倍速CD-ROMドライブ、4/4/24倍速CD-RWのいずれかを内蔵する。ビデオチップはCyberBlade i1(8MB)。

 PCカードスロットはType 2×2、100Base-TX対応Ethernetとモデムも内蔵する。バッテリ駆動時間は約3時間、本体サイズは309×248×33mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.7kg。

□製品情報
http://www.compaq.co.jp/products/portables/n150_index.html

■Xeon搭載のワークステーション「Evo Workstation」

左「W8000」
右「W6000」
 Xeon搭載のワークステーション「Evo Workstation」は、Xeon 1.4/1.7GHz搭載の「W6000シリーズ」と、「W6000」の筐体を一回り大きくした「W8000」の2モデルが用意される。価格は「W6000」が305,000円~、「W8000」が548,000円~。

 チップセットはIntel 860で、両モデルともデュアルプロセッサに対応、「W8000」は64bit PCI×2を装備する。OSはWindows NT 4.0/2000。

□製品情報
http://www.compaq.co.jp/products/Workstations/index.html


馬場副社長
 なお、「Evoシリーズ」は、同社が新設したアクセスビジネス統括本部(ABG)から投入される。発表会では、アクセスビジネス統括本部長の馬場真副社長が、同統轄本部について説明した。

 「従来、コンシューマビジネス、ビジネスPCグループという2系統があったが、たとえば、近年コンシューマ向けPCでもEthernetを搭載する機種が増加するなど、その境目がなくなってきている。iPAQなどは、コンシューマ/ビジネスのどちらともいえない製品だ」と現在の状況を説明し、「(コンパックでは)インターネットサーバーなどアクセスされる側をインフラストラクチャ製品と呼び、インターネットにアクセスするための端末をPCと呼ぶ。そのためにコンパックでは従来のコンシューマ部門と、ビジネスPC部門を統合し、インターネットにアクセスするための製品グループ“ABG”を新たに立ち上げた」と成り立ちを解説した。

 ビジネスPC部門とコンシューマPC部門を統合したことで、「開発を一点集中でき、 新技術を他社に先駆け導入できる」、「シームレスな製品ラインナップが提供できる」などのメリットをあげた。

 また、質疑応答でEvo投入によるシェア目標などを聞かれたWillett氏は、「現在のワールドワイドのシェアは11~13%。それをさらにのばしていきたい」と述べ、「具体的なシェア目標は?」との質問に馬場副社長は「今年の1~3月期でデルに抜かれた。数字ではなく、Evoの投入によりデルを抜き返す」とし、Willet氏も「今の意見を支持する」と述べた。

 また、発表会場では、米国で発表したノート/デスクトップ両用のコンセプトPC「Dual Worlds」のモックアップや、コンパックの歴代ノートPCを展示した。Dual Worldsの発売予定については「わからない」とのこと。

Dual Worlds
デスクトップPC状態から ノート型に

コンパックの歴代ポータブル機
コンパックの歴代ポータブル機 '83年発表のCompaq Portable '89年発表のLTE '92年発表のLTE Elite

コンパックの歴代ポータブル機
'92年発表のContura '93年発表のContura Aero '96年発表のArmada

□コンパックのホームページ
http://www.compaq.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.compaq.co.jp/press/press644.html

(2001年5月22日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]

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