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ボーランド、Linux版統合開発環境「Kylix日本語版」を発表
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Kylixは、Windows用開発環境「Delphi」をLinuxに移植した製品。Delphiを使っているユーザーなら、買ったその日からアプリケーションの開発が行なえるという。Kylixには、Windows/Linuxのクロスプラットフォームを実現するコンポーネントシステム「CLX(クリックス:Component Library for Cross Platform)」が実装されており、今夏に発売が予定されている「Delphi 6日本語版」と連携し、単一のプロジェクトでWindows/Linuxでの開発が行なえる。 Kylix Dayでは、同社のデイル・フラーCEOによる基調講演が予定されていたが、急病のため来日できず、急遽サイモン・ソンヒル副社長兼RADツール事業部門担当ジェネラルマネージャによって製品概要が説明された。 ソンヒル氏は、Kylixを通じてLinuxをサポートできることがすばらしいことだと語り、同社の戦略はベンダーに対して中立の立場を取ると述べた。WindowsとLinuxの両方をサポートし、顧客が特定のソリューションに囲いこまれるのを防ぐことができるとした。 従来Linuxでの開発には、商用レベルコンパイラの不足や、X-Windowなど高度な知識の要求、コマンドラインによる低い生産性などにより、アプリケーションの不足を招いていたが、Kylixにより既存のWindows環境に加え、Linux環境での開発も開発時間などのリスクなしに同時に行なえるという。また、Delphiアプリケーションやサードパーティ製品のLinuxへの移行が容易になり、Linux用途の拡大が見込めるとした。 また、「日本は、Delphi/C++ Builderが世界の中でも特に強い市場だ。先行発売している米国、ヨーロッパでも急速に普及している。世界の中でもいちはやくKylixが普及することを期待している」と日本市場にかける意気込みを語った。 続いて行なわれたデモでは、Kylixによる開発の容易さと、Kylixで記述したアプリケーションを僅かな修正で、Delphi 6上でコンパイルし、動作することが強調された。
□ボーランドのホームページ (2001年5月16日)
[Reported by taira@impress.co.jp] |
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