ソニー、2000年度の決算を発表 --PC分野は好調。HiFD生産終了にともなう損失を計上
4月27日発表
ソニーは、2000年度の決算を発表、売上高で前年度比9.4%増の7兆3,148億円、営業利益で1%増の2,253億円となった。
ソニーグループの中核事業といえるエレクトロニクス部門が、売上高が17%増の5兆5,239億円、営業利益が2,486億円と前年比145.2%の大幅な増益となり、音楽、映画、保険分野の減益および、ゲーム部門などの赤字をカバーする格好となった。
エレクトロニクス分野の業績を支えたのは、パソコンをはじめ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、テレビ、半導体、携帯電話、DVDプレーヤー、CD-R/RWドライブなど。
なかでも、パソコンに関しては、「日米欧のすべての市場で売上が伸長、損益も改善した」として、黒字化が進展していることを示した。パソコンを含む情報・通信部門は26.6%増の1兆3,326億円。NEC、富士通などが収益悪化の要因をパソコンとしているのに対して、ソニーは対称的な結果となった。
だが、パソコン関連では、開発、販売を終了した大容量フロッピーディスクの「HiFD」ドライブで、それに伴う費用を計上、損失となった。
一方、赤字となったゲーム部門は、売上高6,609億円(前年比0.9%増)、営業損失が511億円の赤字となった。前年が769億円だった黒字が一転して赤字に転落した格好だ。
日本における「プレイステーション2」の売れ行きは好調だったものの、欧米での品不足が影響。さらに、日米欧でのソフト売上げの減少、さらに減価償却費、原材料費の増加な
どによるハード製造関連費用の増加が響いた。
なお、2000年度の「プレイステーション」と「PS one」を合計した生産出荷台数は前年度の1,850万台に対し931万台、今年3月末までの累計生産出荷台数は8,223万台となった。プレイステーション2の生産出荷台数は前年度の141万台に対し920万台、今年3月末までの累計生産出荷台数は1,061万台となった。
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200104/01-0427/
(2001年4月27日)
[Reported by 大河原 克行]
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