電子ディスプレイの専門展示会
「EDEX2001 電子ディスプレイ展」開幕
~各社が15インチUXGA液晶を出品~

会場:東京ビッグサイト西1ホール

会期:4月18日~20日



 東京ビッグサイト西1ホールで、電子ディスプレイの専門展示会「EDEX2001 電子ディスプレイ展」が開幕した。「EDEX2001」は、一般ユーザー向けのイベントではなく、技術者の情報交流を目的とするため、デバイスレベルのみの展示内容が多いが、近い将来登場するであろう最新技術を見ることができる。

 今回のイベントでは、各社が1,600×1,200ドット(UXGA)表示可能な15インチ液晶ディスプレイの展示を行なったほか、UXGA以上の解像度に対応した大型高精細液晶ディスプレイの参考出展を行なっていたのが印象的だ。

 会場には、携帯電話や、PDAなどの液晶も多数展示されており、液晶TV用パネルなどの展示も見られた。全体の中のPC用ディスプレイとの割合は半々といった印象だ。また、PhilipsなどいくつかのメーカーはPC用ディスプレイの展示は行なっていない。PC Watchでは会場で展示されたPC用ディスプレイを紹介する。


●東芝、世界初の微透過型低温ポリシリコンTFT液晶を展示

 東芝ブースでは、17日に発表されたばかりの微透過型低温ポリシリコンTFT液晶が展示されている。微透過型液晶は、画素の8割を反射型、残り2割を透過型とする事で、照明の暗い室内などでもバックライトを使わず使用可能で、モバイル機器で要求される屋外使用と低消費電力を両立したという。サンプル出荷は4月から、量産出荷は6月から。

 展示ブースでは、従来の透過型、反射型と並べ、照明の明るさを変えていくデモが行なわれていたが、照明の暗い状態でもはっきりと画像を見ることが出来た。サイズは8.4インチと、4インチの2種類が展示されていた。

微透過型の特徴 左から透過型、反射型、微透過型。いずれもバックライトは付いていない

□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2001_04/pr_j1701.htm

 また、同社ブースでは3,200×2,400ドットの20.8インチTFT液晶ディスプレイが展示されていた。画素ピッチは0.132mm(192ppi)と小さく、肉眼ではほぼドットが確認できない。

3,200×2,400ドットの20.8インチ液晶。肉眼ではドットを確認できない

 また、同社製液晶を搭載した、ソニー VAIO GT、カシオ FIVA、富士通 LOOX、ビクター InteLinkなどが展示されているほか、デル Inspironに搭載された1,600×1,200ドット15インチUXGA液晶などの展示も行なわれている。

同社製液晶を搭載した各メーカーのノートPCが、液晶と共に展示されている デル Inspironに搭載されたUXGA液晶


●シャープ、2,560×2,048ドット28.3インチ液晶を参考出品

 シャープは、NTT西日本と共同開発した2,560×2,048ドット28.3インチTFT液晶を参考出品した。上下左右170度の広視野角パネルを採用し、コントラストは400:1。教育や医療分野、航空管制塔用のモニターとして開発された。共同開発による製品のため、通常の販売は行なわれないが、年内に量産が開始される見込み。

 また、広視野角パネルを採用した1,280×1,024ドット18.1インチTFT液晶も出品された。サンプル価格は13万円程度。1,600×1,200ドット15インチTFT液晶パネルも出品された。こちらはノートPC用で、年内に出荷を開始するという。


●サムスン、15インチ2,048×1,536ドット液晶を参考出品

 日本サムスンは、会場で2,048×1,536ドット15インチ液晶や、1,920×1,200ドット24インチワイド液晶など高精細液晶を多数参考出品した。

 同社では、1,600×1,200ドットの15/19/21.3インチ液晶を展示しているほか、1,920×1,200ドット15.4/24インチワイド液晶も出品している。そのうち、1,600×1,200ドット15インチ液晶は第2四半期、15インチワイド液晶は2002年第1四半期に出荷するという。

24インチ1,920×1,200ドットワイド液晶 15.4インチ1,920×1,200ドットワイド液晶 15インチ1,600×1,200ドット液晶

15インチ2,048×1,536ドット液晶 21.3インチ1,600×1,200ドット液晶 19インチ1,600×1,200ドット液晶


●日立、1,600×1,200ドット15インチ液晶を参考出品

 日立製作所も1,600×1,200ドット15インチ液晶を参考出品した。また、1,400×1,050ドット液晶を展示したほか、可動式の台に広視野角パネルを採用した1,600×1,200ドット19インチ液晶を設置し、広視野角をアピールした。

15インチ1,600×1,200ドット液晶 15インチ1,400×1,050ドット液晶 可動式の台に設置された19インチ1,600×1,200ドット液晶


●富士通、独自のMVA-PREMIUMパネルを採用した23.1インチ液晶など

 富士通は、広視野角高コントラストが得られる独自のMVA-PREMIUMパネルを採用した1,600×1,200ドット23.1インチ液晶と1,280×1,024ドット19インチ液晶を出品した。MVA-PREMIUMにより、共に全方位160度(上下左右170度)の視野角と、500:1の高コントラストを実現したという。

MVA-PREMIUMの構造 MVA-PREMIUMパネルを採用した1,600×1,200ドット23.1インチ液晶(左)と、1,280×1,024ドット19インチ液晶

□EDEX 2001のホームページ
http://edex-ess.jesa.or.jp/
□関連記事
【4月18日】電子ディスプレイ展「EDEX2001」開催
-61インチPDPパネルが参考出品(AV Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20010418/edex.htm

(2001年4月18日)

[Reported by taira@impress.co.jp]

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