移動体通信市場は、2004年度には2兆6,140億円に拡大
~MCPCが市場規模予測を発表

3月29日 発表



 主要なキャリア、パソコンハードメーカー、ソフトメーカーなど101社が参加しているモバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は29日、国内における2001年度から2004年度までの移動帯電話およびモバイルコンピューティングの市場規模などの予測を発表した。

 これによると、音声利用を含めた移動体通信市場は、2001年度には7,230万人、2004年度には8,460万人に拡大するとしているが、音声のみの利用者は2001年度の2,050万人から2004年度は1,940万人に減少すると見ている。

 その一方で、ブラウザフォンと呼ばれるiモードに代表される携帯電話を活用したインターネット利用が拡大すると予測、2001年度の予測値では、ブラウザフォンの単体利用が4,780万人、パソコンやPDAと携帯電話などを接続して利用する複合利用が390万人、貨物集配や自動販売機などに内蔵し利用するテレメタリングなどの利用が10万人とした。また、2004年度の予測値は、単体利用は5,760万人、複合利用が650万人、テレメタリングなどが110万人とした。IMT-2000の浸透が本格化することで、テレメタリング利用なども増加すると見ている。

 同コンソーシアム普及促進委員会の山口洋委員長(NTTドコモ)は、「この1年間でブラウザフォンがこれほど大幅に成長するとは思わなかった。着メロをはじめとするコンテンツ利用も多く、コンテンツ利用料金という点では当初予測の3~4倍の規模になっている」と話した。

 市場規模については、2001年度は1兆5,770億円。そのうち移動体通信端末は2,980億円、情報機器3,140億円、通信料金が8,180億円、コンテンツが1,470億円。これが2004年度には、市場全体で2兆6,140億円に達し、そのうち、移動体通信端末が6,740億円、情報機器は4,640億円、通信料金は1兆1,180億円、コンテンツで3,580億円とした。

 2004年度までのトレンドとして、ブラウザフォンをはじめとする移動体通信端末は、IMT-2000への対応などともにカラー液晶化をはじめとする高機能化が進展、これにより、ハードの単価は1.5倍規模に高まると予測、また、パソコンなどの情報機器は20~25%程度の価格下落、通信料金は30~40%の下落、コンテンツの利用利用は3~4倍増になると予測している。

 なかでも、コンテンツの利用に関しては、通信端末がMIDI対応してくることで音楽配信が本格化、さらに、液晶画面のカラー化や高速データ通信が可能なIMT-2000の浸透などによって、動画を含む画像配信が増加すると予測、これまでCDおよびCD-ROMなどで供給されていた音楽、映像、ゲームなどがモバイルネットワークによる流通形態へと大きく移行してくるだろうと推測している。

 なお、今回の調査は4回目で、会員101社を対象にアンケート調査およびヒアリング調査を行ないまとめたもの。有効回答は80社。

□MCPCのホームページ
http://club.pep.ne.jp/mcpchp/

(2001年3月30日)

[Reported by 大河原克行]

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