日本IBM過去最高の売上高記録
「パソコン事業は黒字」を強調

2月21日 発表


 日本アイ・ビー・エム株式会社は、2000年度(1-12月)の連結決算が、過去最高となる売上高1兆6,438億円(前年比9.4%増)に達したと発表した。経常利益は1,820億円(同48.1%増)、当期利益は1,062億円(同4.8%減)となった。

 当期利益の減少は、'99年度に、IBMグローバル・ネットワークをAT&Tへ売却した際の特別譲渡益により、前年度の数値が大きくなっていたことが原因。国内の売上高は1兆3315億円(同10.9%増)、輸出高は3,122億円(同3.7%増)。

 前年の決算発表は、大歳卓麻氏の社長就任直後だったため、今回の決算が大歳体制になって、事実上初の決算発表となった。

 その大歳社長が以前から携わってきたサービス事業の拡大が、今回の好決算の源。発表によると、2000年度はサービス事業で20%台の成長率を記録、これによって9年連続で2桁の売上増、さらに、初めて売上高の50%を占める結果となった。そのほかの売上構成比率はハード事業が40%、ソフト事業が10%。

 「とくに、アウトソーシング事業における収益拡大が目立ち、同事業の売上高は2倍増、受注残も現時点で1兆3,000億円に到達している」(大歳社長)という。

 また、大歳社長自らが「e-ビジネス実践の年」を重点施策に掲げてきたように、e-ビジネス関連事業が前年比50%増の大幅伸張。全社売上に占める比率も20%弱となった。

 同社におけるe-ビジネスの進展もめざましく、「当社製品のウェブと電話による直接販売は前年比4倍、ウェブを通じた販売だけに限定すれば6倍に達した」としている。

 製品別では、メインフレームのS/390(Zシリーズ)がMIPS値で50%増、金額でも1桁増。ミッドレンジは、AS/400(iシリーズ)が前年実績を下回ったが全体として2桁成長。また、パソコンはPCサーバーの好調ぶりに支えられて、2桁増となった。

 「パソコンは売上高で前年比15%増前後。収益でも前年を上回る黒字となった。他社が苦戦しているようだが、当社は個人よりも企業需要に強いこと、デスクトップパソコンよりもメーカーの特徴を生かすことができるノートパソコンに強いことが黒字の要因」(大歳社長)と語った。

□日本IBMのホームページ
http://www.ibm.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.jp.ibm.com/NewsDB.nsf/2001/02211

(2001年2月21日)

[Reported by 大河原克行]

I
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】

【Watch記事検索】


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.