直径32mm、両面500MBの超小型光ディスク「DataPlay」10月19日発表
株式会社東芝は、米DataPlayと共同出資で日本データプレイ株式会社を設立し、超小型の光ディスク市場に参入する。メディアが1枚5~10ドル程度、ドライブは100ドル程度(OEM価格)で、2001年4月ごろには製品化の予定。また、2001年1月初頭に米ラスベガスで開催されるCESで展示を予定している。 日本データプレイが、日本国内およびアジア市場においてマーケティングや、ライセンスの供与、コンテンツ管理のインターネットビジネスなどの業務を行ない、3年後には300億円の売り上げを目標としている。 DataPlayの光ディスクは直径32mm、両面で500MBの容量を持つライトワンスメディアで、プラスチックケースに封入されている。片面ずつ反転して使用するようになっており、シャッターも片面ずつ2個用意される。技術的にはDVDベースとされているが、ヘッドは磁気ディスクのようなレバー式なのが注目される。技術的な仕様は、ほとんど公開されていないが、MB/secクラスの転送速度はあるとしている。
DataPlayの特徴は単なるストレージの提供ではなく、音楽配信などを考慮し、Webベースのeコマースでコンテンツへのアクセスを許諾するシステムなどがあらかじめ用意されている点にある。この技術は「コンテンツキー」と呼ばれ、周辺のビジネスモデル特許も取得済みという。また、配信は著作権管理機能DRMに準拠した形で行なわれる予定。また、コンテンツ供給者側がマスタリングしての供給も考慮されているという。
出席した東芝のデジタルメディアネットワーク社社長 溝口哲也氏は、「DataPlay社長のSteve Volkとは彼がPrairieにいたころから10年来のつきあいで、このディスクを見せられたときも光の技術と磁気の技術がうまく融合しており、“いける”と感じた。リムーバブルであり、コストも安いことからデジタルメディアネットワーク社の製品には最適と考えている。シリコンオーディオ、PDA、デジタルカメラなどいろいろな機器に搭載したい」と力が入っていた。また、既存のSDなどとの住み分けについては「DataPlayは容量あたりのコストで優れており、フラッシュメモリのメディアは耐久性や消費電力などに優れている。基本的にはユーザーが選ぶことになるが、両者の利点を生かして共存していける」と述べた。
また、容量や原理は異なるもののサイズなどが近いClik!については「ドライブを作っただけではなかなか普及しない。DataPlayについては、コンテンツを持っている企業も含めていろいろ動いている。来年春には、いろいろなものが出せるだろう」と語った。
□DataPlayのホームページ (2000年10月19日)
[Reported by date@impress.co.jp] |
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