ソニー、無線LAN搭載のインターネット液晶TV「エアボード」
価格:オープンプライス
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エアボードはチューナーなどを収めたベースステーションと、タッチパネル方式の10.4型TFT液晶を搭載したモニター部に分かれており、モニター部は自由に持ち運ぶことができる。ベースステーションとモニター間は無線LAN技術のIEEE802.11b規格に準じており、動画データをMPEG-2形式でモニター部に送信している。
ベースステーションはV.90対応の56Kbpsモデムを搭載しており、インターネットやEメールを利用することができる。インターネットを楽しみながら画面の一部にテレビ画面を表示させることも可能。ブラウザソフトはACCESSのNetFrontをベースに自社カスタマイズしたソフトを使用しているが、LinuxなどのOSは搭載していない。また、モニター部にはメモリースティックスロットを搭載しており、メモリースティック内のJPEG、GIF、BMP画像を再生する事ができる。 都内で開催された発表会で壇上に立ったホームネットワークカンパニー インターネット事業開発部 統括部長の前田悟氏は、「テレビなどの動画データとインターネットのデータを混在して無線LANで送受信することは大変難しい。動画データは途切れることが許されないため、IEEE802.11bの“PCF”を採用することでストリーミングデータに優先権を設定した。このほかにもインターネットのデータはTCPを利用しストリーミングデータは“UDP”を利用。動画データとインターネットのデータ通信を混在させることができた」としている。また、「データをError Correctionしながらソフトウェアでやり取りさせるのは、Pentium IIIなどのCPUなら可能かもしれないが、こういった家電製品では大変だ。CPUを搭載し熱を持つことも避けなければならない。このため専用のLSIを開発し搭載した」とコメントしている。
Eメールにはメモリースティック内の画像を添付することができるが、添付できる枚数が1枚だけなど、まだ仕様的にこなれてない部分もある。同社ではすでに今後の展開も考えているようで、CyberShotやHandyCam、VAIOなどとの連携、ハードディスクの搭載など次世代のIT機器の中核となる存在を目指すとしている。また発表会場では、「メモリースティックでバージョンアップ可能か?」といった質問もでたが「答えられない」としている一方で、「次世代製品ではベースステーションに互換性を持たせ、モニター部分を別売することも考えられる」といった前向きな話も聞かれた。 □ソニーのホームページ http://www.sony.co.jp/ □ニュースリリース http://www.world.sony.com/JP/News/Press/200009/00-044/ http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200009/00-0928/ (2000年9月28日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp] |
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