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NEC、AVネットワークの大規模化を実現するIEEE-1394スイッチを開発

8月2日発表

連絡先:NEC ラボラトリーズ 研究企画部 企画・情報グループ
     Tel.044-856-2054


 日本電気株式会社(NEC)は、デジタルAVネットワークの大規模化を実現するIEEE-1394スイッチを世界に先駆けて開発したと発表した。なお、今回開発したスイッチと、これらのコア技術を用いた応用製品は、2001年初頭を目処に製品化を進めていく予定としている。

 IEEE-1394にはPlug & Playや、帯域保証機能と100~400Mbpsまでの広帯域性などの特徴がある。しかし、Plug & Playが動作する際に発生するバスリセットは、同じネットワークに接続されているほかの機器に影響をおよぼしてまう。例えばIEEE-1394ネットワークでビデオを編集している時に、パソコンをネットワークに接続すると画像が一瞬とぎれると言った問題が発生する。

 また、IEEE-1394では、1つのバスIDで定義されるネットワークに最大63端末までしか接続できず、さらに帯域を端末が共有して使う。そのため、デジタルビデオ映像の様な大容量の情報をいくつもの端末がやりとりをすると、ネットワークがすぐに飽和してしまう。さらに、IEEE-1394には許容伝送遅延時間に制限があるため、広範囲なネットワークに適用しようとした場合、最大500m程度しか伝送路を収容できないという問題もある。

 今回開発されたスイッチを用いると、以上のようなバスリセットの影響の絶縁や、異速度ネットワーク間の速度変換、トラフィックの分散などが可能となり、高効率・大規模なデジタルAVネットワークの構築が実現できるとしている。

 このスイッチは、ハードウエアルーティング機能と独自の網間クロック同期方式を搭載し、既存機器との完全互換性を維持。IEEE-1394ネットワーク上に流れるパケットを同期をとりつつ宛先に応じて高速に振り分けるスイッチLSI、このスイッチLSIを複数接続するための網自動構成機能、異速度のネットワークを接続する速度変換機能、機種によって動作が微妙に異なるDVカメラを標準に準拠した動作に変換するエミュレーション機能などを提供するファームウェアライブラリの開発により実現したという。

 同社では、このスイッチの応用展開として、業務用多チャンネルデジタルビデオ編集機器や業務用デジタルオーディオ、IEEE-1394無線ネットワーク、将来のホームネットワークなどを目指しているという。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0008/0201.html

(2000年8月2日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]

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