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リムーバブルHDD「ORB」の5.7GBモデルを11月に量産出荷
価格：ドライブ 399ドル
連絡先：テクニカルサポート
ORBは'99年6月に国内発表されたリムーバブルHDDで、第1世代の容量は2.2GBだった。今回発表された第2世代では、容量がその2倍以上の5.7GBに引き上げらた。これは、リムーバブルHDDとしては初めてGMRヘッドを採用することで実現したという。リムーバブルメディアへのGMRヘッドの採用についてSyed Iftikar氏は「Iomegaといった大企業も取り組んだが失敗した。CastlewoodがGMR技術を最も理解している企業だからこそ実現できた」と語っている。 5.7GBモデルの回転数は2.2GBモデルと同じ5,400回転／分となっているが、記録密度が向上したことなどによりデータ転送速度が12.2MB/秒から16.5MB/秒に向上（IDEモデル）。Castlewoodでは「リムーバブルメディアでは最大容量、最高パフォーマンスを達成した」としている。なお、5.7GB対応ドライブは、2.2GBメディアは読み込みのみに対応し、書き込むことはできない。 5.7GBドライブとメディアは11月に量産出荷が開始され、米国では「クリスマス商戦にぶつける」という。ラインナップは最初にIDE（Ultra ATA/66）の内蔵型を投入し、その後FireWireの外付型が追加されるされる予定。ただし、FireWireモデルについてはPCではなく、セットトップボックス（STB）などのデジタル家電がメインターゲットとなる。価格はドライブが399ドル、メディアが39ドルと見込まれている。
国内での発売は「米国よりは遅くなるだろうが、冬のボーナス商戦に間に合うように調整中」（新日エレクトロニクス）とし、価格は「4万円程度」とこのことで、米国と同水準になるようだ。
発表会ではORBのロードマップも公開され、Syed Iftikar氏は「第3世代は2001年に発表予定。まだ正確な容量は秘密だが、5.7GBの2倍以上になることは確実だ」とした。さらに「ソニーと提携して開発しているプラスティックディスクを採用した製品を2.2GBで投入。大幅なコストダウンが可能になる」ことも明らかにした。 また、「ORBは固定型HDDと同じ技術やLSIなどのパーツを使用しているため、HDDのコストが下がれば、同時に低価格化できる」と述べ、DVD-RAMやDVD-RWなどの光メディアに比べても、コストダウンが容易であることも強調した。 さらに、ORBの今後の展開として「これからパソコンとデジタル家電は統合されていく」と語り、「その時に最適なメディアがORBである」と、IomegaのJazとDVD-RAMの比較表を示しながら解説した。中でも「ORBはデジタルビデオレコーダに非常に向いている」とし、PVR（Personal Video Recoreder）の大手TiVo、Replayにも評価してもらっているという。
現在、次世代のデジタルビデオレコーダメディアとしては、DVD-RAMやDVD-RWなどの光ディスクと、HDDを使用したものがある。しかし、「光ディスクは転送速度が遅いためタイムシフト（いわゆる追っかけ再生など）を行なうことができない、HDDはタイムシフトができるものの、気軽に記録メディアを交換することができず保存性が悪い。しかし、ORBは転送速度が速いので追っかけ再生が可能な上、簡単にメディア交換ができる」として、「現時点でORBはデジタルビデオレコーダに適応する唯一のメディアである」と語った。
□Castlewood Systemsのホームページ（英文） (2000年6月27日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp] |
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