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「TRONSHOW 2003」が12日より開幕
~開幕に先駆け坂村氏が会見

坂村健氏

12月11日 開催



 組み込み用OS「TRON」に関する展示会「TRONSHOW 2003」が12日より開幕する。TRONプロジェクトのディレクター坂村健氏は11日、記者発表を行ない、同展示会の中心的存在である「T-Engine」の最新成果などを発表した。

 T-Engineは、TRONベースのリアルタイムOS「T-Kernel」を採用したユビキタス環境構築のための開発プラットフォーム。

左からMIPS、ARM、SHプロセッサを搭載したT-Engineボード。T-Engineで開発されたソフトはCPUが異なっても、再コンパイルするだけで移植できる

 T-Engineの特徴は、CPUを除いた、ハードウェア、ソフトウェア、インターフェイス、コネクタ形状に至るまで仕様が規格化され、公開されている点。開発環境が統一化されることで、ミドルウェアが充実し、開発者の生産効率を高めるのが狙い。

 共通のプラットフォーム上で開発するため、T-Engineを利用して開発すれば、全く異なる機器に対して、ハードウェアのみならず、ソフトウェアも流用できる。

 また、ライセンスフリーのソフトウェアは「T-Collection」と呼ばれ、T-Engineフォーラムが運営する流通機構「T-Dist」によって、管理、配布される。そのため、他社が開発したものも活用することができる。

 坂村氏は、「UNIXやLinuxなどの場合、GPLを用いて開発するとソースの公開が義務づけられるが、T-Collectionではそのような義務は発生しない」とた。

 開発キットが発売された7月時点では、T-Engineによって開発された製品は2003年に登場予定とされていたが、三菱電機のIP携帯電話などがすでに製品化されており、会場で披露。T-Engineの生産性の高さの証である、とした。

 また、同フォーラムが現在取り組み中である「ユビキタスID」が紹介された。ユビキタスIDは、その“モノ”が何であるかをコンピュータが自動的に認識することを目的として開発された128bit長のIDシステム。

 同IDは、あらかじめセキュリティを考慮した仕組みになっているほか、読み取り機器の開発や、IDを管理するIDセンター設立なども並行して進められている。

 その特徴について坂村氏は「IPv6はネットワークの経路制御を主な目的としており、端末への負荷が大きく、プロトコルはIPにしか対応しないが、ユビキタスIDはモノの識別が主目的で、負荷も小さく、あらゆるネットワークプロトコルに対応する」

 「MITが研究している“Auto-ID”は、有形のものにしか対応できないが、ユビキタスIDはソフトウェアなど無形のモノにも対応でき、事実ミドルウェアなどにはすでにユビキタスIDが組み込まれている」と説明し、これまでの技術とは全く異なる新しい技術であるとした。

三菱電機のIP携帯電話 ピンチェンジの多用途ネットワークコンピュータ

□TRONSHOW 2003のホームページ
http://www.tron.org/show.html
□T-Engineフォーラムのホームページ
http://www.t-engine.org/
□関連記事
【7月30日】“T-Engine”準拠の組み込み機器開発キットが発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0730/tengine.htm

(2002年12月11日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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