JEITA、PCの不良発生に対する情報開示基準を策定へ
9月25日 発表 社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は25日、定例会見を開催、その中でPCの不良発生に対する情報開示基準の策定を開始したことを明らかにした。 策定に取り組んでいるのは、PCで不良が発生した際の情報公開や対応の基準。自動車など、その不具合が直接利用者の生命に関する製品では、法律により不具合の情報開示などが義務付けられているが、PC業界ではそのような規制はなく、共通の対応方法といったものも定まっていない。 先だって発覚した富士通のHDDの不具合に対する各社の取り組みも、非常に後追い的なものとなっていたが、同協会専務理事の田中達雄氏は、「PCなど情報産業機器が広く一般生活に普及している現在、不具合が発生してから後追いでその対策を考慮していてはだめ」、と策定の背景について語った。 JEITAでは、NEC、富士通、ソニー、アップル、IBMなど、同協会加盟のPCメーカー17社全社および非加盟のデルに対し参加を呼びかけ、今後半年程かけて具体的な基準の策定を進めていく。 現時点では具体的な基準や対応方法などは決まっていない。法律と違い、自主的な遵守規定となるため、強制力はないが、各社共通の対応方法を設けることで、各社の責任と利用者の信頼を向上させる狙い。 なお、会見では電子工業製品の平成14年度上期(1~6月)の生産実績が公表された。業界全体での生産高は対前年同期比で約20%の減で、特にPC、有線通信などの分野での落ち込みが目立つ。 同協会会長の谷口一郎氏は、「状況は深刻で、下期の見通しもまったく立たない。2002年度通期の見込みとしては対前年比で0.7%のプラスを掲げていたが、上期の結果から判断して、前年比を上回るのは相当に厳しい」との見通しを明らかにした。 □JEITAのホームページ (2002年9月25日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp] | I |
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