マイクロソフト、「GroupBoard 2.0」を無償提供
~Office XPとの連携が可能なグループウェア

8月22日 配布開始

連絡先:カスタマーインフォメーションセンター
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 マイクロソフト株式会社は22日、同社ホームページ上で、Webベースのグループウェア「GroupBoard Version 2.0 Powered by SharePoint Team Services」(以下GroupBoard 2.0)の無償提供を開始した。

 必要環境は、サーバー側がWindows 2000 Server(SP3)、およびFrontPage Version 2002もしくはそれを含むOffice XP。

 クライアント側はIE 5.01 SP2以降およびWindows 2000 Serverクライアントアクセスライセンスのみで利用可能だが、Office XPとの連携を利用するにはOffice XP(SP1)が必要となる。

 なお、Office XPを所有していないユーザー向け(Windows 2000 Serverは必要)に、30日限定で利用できる「30日間 トライアルキット」の無償送付キャンペーンも本日より開始される。同社ホームページ上で申し込むと、先着1万人に利用ガイドが付属したCD-ROMが送付される。


■内部アーキテクチャを一新しSharePoint Team Servicesベースに

 GroupBoard 2.0は企業の部門など20~30人程度の小規模グループをターゲットとしたWebベースのグループウェア。スケジュールやドキュメントの共有、掲示板機能など機能面においては、前身となるバージョン1.xから引き継がれた形となっているが、内部的に大きな変更が加えられた。

 バージョン1.xではGroupBoardのサーバーとして、Windows 2000 Server以外に、「Exchange 2000 Server」もしくは「Small Business Server 2000」が必要であった。そのため、同社が想定している部門ポータルサーバーとしての利用には運用面、コスト面で大きな障壁となっていた。

 バージョン2.0では内部アーキテクチャを一新。Office XPの持つ「SharePoint Team Services」を基盤とすることで、Exchangeサーバーを不要とし、部門やグループでの導入を容易にした。

 また、設定操作を簡便化し、より直感的に理解しやすいインターフェイスを採用することで、専任の管理者を設けずに運用できるようになった。

左はOffice XPのSharePoint Team Serivesのインストール直後の画面。標準で用意される機能は少ない。これに対しGroupBoard 2.0では、インストールしてすぐに使えるような構成となっている


■Office XPとの連携が可能に

GroupBoard 2.0のホーム画面。左側にはメニューが、右側には個別機能の内容が表示される。ホームに表示する内容や、順序などはユーザーが自由にカスタマイズ可能

 GroupBoard 2.0は標準で、お知らせ、連絡先、社内アドレス帳、ディスカッション掲示板、共有ドキュメント、TO DO、行き先掲示板、施設予約、グループスケジュールの9つの機能を搭載する。

 これらの機能はインストール直後からGroupBoard 2.0のホーム画面のメニューバーに表示され、利用ユーザーを登録するだけで即座に利用できるようになっている。

 メイン画面のレイアウトは自由に変更可能なほか、スケジュール登録の際にはポップアップでカレンダーを表示させたり、共有ファイルをWindows XPのエクスプローラと同等のGUIで表示させたりと、Webベースでありながら、Windowsアプリケーションのような操作性を実現している。

 バージョン2.0の新機能の1つとして、1つのサーバー内に「サブWeb」と呼ばれる、子のサイトを持つ機能が加えられた。これは、部門の下にいくつかの課がある場合などに、さらにその課専用のGroupBoardサイトを作成できるというもの。

 サブWebは階層化して作成ができ、それぞれのサブWebごとに異なるユーザー権限を指定することができる。また、同一サーバー内のサブWebであれば、複数を1つに統合することなどができる。

 もう1つの大きな新機能はOffice XPとの連携性。クライアントにOffice XPを用意することで、Wordの文書ファイルなどの保存先にGroupBoardのサイトを指定できるほか、GroupBoard内のアンケートデータをWebクエリを利用して、Excelのスプレッドシートに展開することもできる。

 GroupBoardのサイトやサブWebの任意のサイトはインターネットに公開することもでき、同社では異なる企業間での情報共有にも利用可能としている。

 ユーザーアカウントの作成やユーザー権限の指定はGroupBoard内で独立して作成できるが、ActiveDirectoryやドメインのアカウントを流用することもできる。

施設予約の画面。グループスケジュールも共通のインターフェイスを持つが、Webベースでありながら、見た目や操作性はWindowsアプリケーションのそれに近い 共有ファイルをWindows XPのエクスプローラのようにリスト表示させることも可能 Office XPとの連携例の1つ。ファイルの保存先にGroupBoardを指定することで、ダイアログ内にGroupBoardの画面が現れ、ローカルに保存するのと同じ感覚でファイルをアップロードできる


■より大規模な環境に向けた移行パスも用意

 GroupBoard 2.0ではExchangeサーバーが不要になったが、Exchangeサーバーをインストールすることで、電子メール、連絡先、グループスケジュール、回覧板の4つの拡張機能が利用可能となる。

 こららの拡張機能以外にも、GroupBoard 2.0では大規模環境への移行パスを用意。GroupBoard 2.0は標準でデータベースエンジンとしてMSDEを利用するが、「SQL Server 2000」を用意することでデータベースを拡張し、より多くのユーザー/データに対応できる。

 また、より高度なドキュメント管理/共有ができる「SharePoint Portal Server」にGroupBoardのデータを移行することも可能となっている。

 なお、GroupBoardは、バージョン1.xでは専用のメールアドレスでのサポートのみであったが、バージョン2.0では一般製品と同一のサポートサービスが用意される。

Exchange 2000 Serverをインストールすることで、拡張機能も利用できるようになる。Exchange 2000 Serverは標準でOutlook Web Access機能を持ち、ブラウザからメールの作成/送受信が可能となっているが、GroupBoard 2.0ではこれと同じ機能が統合されるほか、回覧板などの独自機能が利用できる GroupBoard 2.0は将来的により大規模なシステムへ移行できるよう設計されており、ActiveDirectoryを利用したり、SharePoint Portal Serverへデータを移行することもできる

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/082202groupboard.asp
□製品情報
http://www.microsoft.com/japan/office/groupboard/

(2002年8月22日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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