Matrox、ノンリニアリアルタイムビデオ編集カード「RT.X100」
~CPUパワーを活用した新アーキテクチャを搭載

8月10日 発売

標準価格:148,000円

連絡先:情報メディアシステム部
     Tel.03-5325-5432



 日立計測器サービス株式会社(HISCO)は、Matrox製PCIバス用ノンリニアリアルタイムビデオ編集カード「RT.X100」を8月10日より発売する。価格は148,000円。対応OSはWindows 2000/XP。なお、初回出荷限定キャンペーンとして、初回出荷200本には「TitleMotion for Premiere日本語版」(標準価格:50,000円)が付属する。

HISCOのデモシステム。デュアルモニタ対応ビデオカードと併用することで、写真のように2画面を使って作業できる。プレビューはPremiere上はもちろん、アナログ出力したTV(写真右)でもリアルタイム出力される

 「Adobe Premiere」でのノンリニア編集をリアルタイムで行なうPCIバス用ビデオ編集カード。同様の製品としてMatroxは「RT2500」をすでにリリースしているが、RT.X100はその上位機種として位置づけられる。Premiereはバージョン6.0日本語版が付属する。

 RT2500はトランジションや各種エフェクトをカード上の専用ハードウェアでのみ処理していたが、RT.X100では“Power of X”アーキテクチャと呼ばれる専用ハードウェアとCPUとの混合処理システムを採用した。

 高クロック化が進むCPUパワーを利用することにより、RT2500と比較してパフォーマンスを大幅に向上させた。ただし、その一方でCPUに対する要求も厳しく、RT2500ではPentium II 350MHz程度だったものが、最低でもPentium 4 1.7GHz以上/Athlon XP 1500+以上が必要となっている。

 さらに、後述するDVへのリアルタイム出力を行なうには、Pentium 4 2.20GHz以上/Athlon XP 2000+以上が必要となる。なお、Windows 2000では一部のサウンドカードで不具合が出る場合があるため、Windows XPでの利用が推奨されている。

 通常Premiereによる編集作業では、トランジションなどの効果を適用するとレンダリングが必要となり、わずかな変更でもレンダリングによる待ち時間が少なからず発生するが、RT.X100を利用するとレンダリングなしにリアルタイムでプレビューできるようになる。

 RT2500ではリアルタイムで編集できるのはMatroxが用意したトランジションやエフェクトのみであったが、RT.X100では新たに60種類程度のPremiere標準効果に対してもリアルタイム編集できるようになった。

 オリジナルのエフェクト内容としては、リアルタイムカラー補正やホワイトバランス、クロマキーなど画質/画像調整関連のものが追加された。カラー補正やホワイトバランスなどは手動によるパラメータ設定のほかに、自動設定も用意されている。

カラー補正(写真上段)およびクロマキー合成(写真下段)のイメージ。これらはリアルタイムでパラメータ補正ができるほか、自動設定による調整も可能

 パフォーマンスの向上により最大で16種類のエフェクトを同時にかけることが可能となった。これにより、複数のエフェクトを重ね合わせて「エンボス効果」や「フィルム効果」など従来にない表現が可能となった。

 そのほか、リアルタイムスローモーションや3Dトランジションの2チャンネル同時処理(RT2500では1チャンネルのみ)などが可能となった。

 出力関連についても大幅に強化され、従来レンダリングが必要であったDV出力がリアルタイムで行なえるようになった。また、DVDオーサリング向けのMPEG-2リアルタイムキャプチャ/出力も可能となった。

 入出力インターフェイスはRT2500と共通で、IEEE 1394×1、コンポジットビデオ入力×1/出力×1、Sビデオ入力×1/出力×1、オーディオ入力×1/出力×1。

 対応ビデオフォーマットはITU-R601/NTSC/PAL・SECAM。対応出力形式はDV・DVCAM/NTSC 4:1:1/PAL 4:2:0/MPEG-2 MP@ML IBP 2~10Mbps。

 DVDオーサリングソフト「DVDit! LE」、WindowsMedia/RealMedia対応エクスポートツール「MediaExport」、MPEG-1/2出力ツール「GoMotion」、AfterEffects/LightWave/3D Studio Max用WYSIWYGプラグインなどが付属する。

テキストへのブラー処理 3Dトランジションが2チャンネルまでサポートされるようになったことにより、このような効果を利用することも可能になった

□Matroxのホームページ(英文)
http://www.matrox.com/
□製品情報(英文)
http://www.matrox.com/video/products/rtx100/
□日立計測器サービスのホームページ
http://www.hisco.co.jp/
□関連記事
【6月27日】TECHXNY 会場レポート 拾遺編
Matroxのビデオ編集カードやLEXMARKの低価格複合機など
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0627/tech08.htm
【6月26日】日立計測器、スケーラブル対応の「Matrox RT.X100」(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20020626/hisco.htm
【2001年9月10日】【Newpro】Matrox RT2500
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010910/newpro.htm

(2002年7月15日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

I
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】

【Watch記事検索】


【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
個別にご回答することはいたしかねます。

Copyright (c) 2002 Impress Corporation All rights reserved.