ソニー、メモリースティックDuoを7月に発売
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安藤国威 社長兼COO |
6月3日 開催
ソニーは、メモリースティックのプライベートイベント「メモリースティックフォーラム」を開催した。今回の目玉は「メモリースティックDuo」の出荷時期決定と携帯電話への採用だった。
メモリースティックDuoの出荷は7月とされている。ソニーから出荷されるのはアダプタを同梱した16MBの製品だけだが、NTTドコモの「i-shot」に対応した携帯電話が同時期に出荷される。
携帯電話のメーカーについては「ソニー・エリクソンではない第三者」としており、具体的なメーカー名などは明らかにされなかった。当初は携帯電話搭載のデジタルカメラのストレージ用途を目的としており、青(セキュア未対応)タイプのみ出荷される。MG対応でセキュアオーディオ向けの白は今年の後半の出荷となる。Duo発表以来、2年を経てようやく製品出荷にこぎつけたことになる。価格は未発表だが、現行のメモリースティックに「アダプタの代金を上乗せした程度」だという。
Duoのパッケージ構成 | 省スペースがDuoのウリ | Duoを含めた出荷数量予想 |
携帯電話とプレイステーション 2のメモリースティック対応を予告 | Memory Stick-RとMemory Stick-ROMを予告 |
Duoの利点としては、SDやMMCに対しても体積比が小さいこと、設置面積も小さいことが挙げられている。なお、当面は国内のみの出荷で、海外での展開は未定としている。また、出荷量については、当初から相応の数を出荷するとしており、2002年には190万枚の出荷を予想している。
また、新たな協賛メーカーとして、サムスンとソーテックが紹介された。サムスンはDVD/VHSコンボプレーヤーやDVカメラなどのAV機器、ソーテックはデスクトップPCを手始めに各分野のPCにメモリースティックスロットを装備する。
メモリースティック全体の動向として、246社にライセンスし50分野300以上の製品が開発されたこと、2002年3月時点でメモリースティックの出荷数が2,000万枚に達したことなどが明らかにされた。安藤国威 社長兼COOは「メモリースティックはクリティカルパスに達しており、その世界の広がりとともに出荷数も増える。2004年には1億枚を出荷する」と述べた。なお、第3者による現時点のシェア調査では日本で21%、米国で22%を占め、いずれも3位に位置しているという。
50カテゴリ、300以上の製品を出荷 | 2004年には1億枚を出荷へ | 日米のシェア調査ではいずれも3位 |
また、注目されるプレイステーション 2のメモリースティック対応については、具体的な計画は明らかにされなかったものの、USB端子に接続されたメモリースティックリーダーや、PlayStation BB対応のJukeBOXアプリケーションの画像が公開された。HDDの搭載とブロードバンド接続環境の整備に伴い、マジックゲートのチェックイン/チェックアウトを含む対応の準備が進んでいることを感じさせる。
プレイステーション 2でのメモリースティック利用イメージ |
プレイステーション 2対応RealPlayer | PlayStation Juke BOX |
別途行なわれた記者会見の席では、日立製作所が組み込み用コントローラのメモリースティック対応を発表した。2003年に出荷される「SH-Mobile」でMagicGateを含むメモリースティック対応が中心となっている。
さらに、新しい種類のメモリースティックとして紹介された「Memory Stick-R」について、「ライトワンスのメディアとして、デジタルフィルムの用途と、コンテンツ配信のメディアとして期待している。用途からして、ある程度以上の大容量で登場する」と述べた。
日立が公開したSH-Mobileのブロック図 | メモリースティック対応例として紹介されたSDR-4X |
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200206/02-0603/
□メモリースティックのホームページ
http://www.memorystick.com/jp/
□関連記事
【2000年4月13日】ソニー、小型化された“メモリースティックDuo”を開発
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000413/ms.htm
(2002年6月3日)
[Reported by date@impress.co.jp]
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