東芝、無線ルーター搭載HDDビデオレコーダ
~無線LAN内蔵Pentium III-M 1GHzノートも同時発表

5月23日 発売

標準価格:オープンプライス



 株式会社東芝は、無線ルーター機能を搭載したHDDビデオレコーダ「TransCube10」を5月23日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13万円前後の見込み。

 TransCube10は無線ルーターとHDDビデオレコーダの2つの機能を兼ね備えた製品。PCとの連携が前提となっており、本体の基本設定、iEPGによる予約録画、録画した映像のメタ情報入力、映像の編集などにはPCが必要となる。

 地上波/CATVチューナーを内蔵し、通常のTV録画/再生に加え、タイムシフト録画機能、15秒単位での頭出し機能などを備える。受信/録画した映像はTVはもとより、PCにもリアルタイムで伝送(有線/無線)することができる。予約録画はPCとiモード対応携帯電話で行なうことが可能。

 内蔵の80GB HDDは、高画質モード(約6Mbp)で約24時間、長時間モード(約2Mbps)で72時間の録画が可能。記録方式はMPEG-2(VBR:可変ビットレート対応)で、解像度は720×480(高画質/標準)/352×480(長時間)ドット。

 リモコン/データーベース/シーンセレクタ機能を搭載した「LIVE MEDIA for TransCube」により、録画した映像をアルバム化したり、サムネールから見たいシーンを選択、出演者/録画時間などによるキーワード検索などが可能となっている。また、録画した映像をPCに転送して、「PowerDirector2.0(東芝版)」で編集し、TransCube10に書き戻すこともできる。付属ソフトの対応OSはWindows Me/XP。

 ネットワーク部は無線アクセスポイントとブロードバンドルーター機能を持つ。無線LANはIEEE 802.11b準拠で、転送速度は11Mbps。受信/録画した映像を無線でPCに転送することが可能。無線での転送の際は、TransCube10本体の録画モードに関係なく約2Mbps(VBR)に変換、転送される。映像を転送できるのはTVも含めて1台まで。なお、標準でIEEE 802.11b無線LANカード(Type2 PCカード)が1枚付属する。

 同社によると、今回新製品で802.11bを採用した理由として、802.11bの方が802.11aよりはるかに普及している点、802.11aが端末間の距離に反比例的して転送速度が落ち込む点などを挙げているが、次期製品以降は802.11aの採用や、Bluetooth機器との連携なども視野に入れていくという。

本体前面。デザインはほとんど家電製品のそれとなっている シルバーの部分は手前に開くようになっており、開けるとスキップ/録画ボタンや外部入力2などにアクセスできる

本日東芝本社で開かれた発表会でのデモンストレーションの模様。同社では、TransCube10をWireless Home Media Stationとして位置づけている

 ルーター機能は、DHCPサーバー/クライアント、NAT/IPマスカレード、ポートフォワーディング、パケットフィルタリング、MACアドレスフィルタリング、ダイナミック/スタティックルーティングに対応する。また、PPPoEにも対応する。

 映像用インターフェイスはオーディオ(L/R)×2、コンポジット×1、Sビデオ×1をそれぞれ出力1系統+入力2系統と、アンテナ入力×1を備える。有線LANのインターフェイスはWAN/LAN側とも100Base-TX対応Ehternet×1。

 本体サイズは104×319×259mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.1kg。主な付属品は、リモコン、LANケーブル(ストレート、3m)×1、分配器×1。

 本機はPCとの連携が前提となっているが、家電とPCとの融合商品という性格上、同社はPCよりも広範囲にわたったサポートを提供する。

本日同時発表された「DynaBook V5/410PMEW」。無線LANを搭載し、TransCube10との動作も保証されている

 24時間365日対応の修理窓口を設けるほか、購入後1年間の無償出張サポート、さらにDynaBookユーザー向けに無料設置サービス(購入1カ月以内、初回のみ)も実施する。また、他社製PCとの接続対応情報も随時Webで公開していくという。

 ちなみに、TransCube10は、ルーター用にARM、映像処理用にIntel系のプロセッサを搭載、OSはLinuxを採用しているという。

 なお、同社はTransCube10と同時に、モバイルPentium III-M 1GHz搭載ノートPC「DynaBook V5/410PMEW」を発表した。5月23日より発売される。V5/410PMEWはV5/410PMEに無線LAN機能を追加した製品。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は24万円前後の見込み。

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2002_05/pr_j2001.htm
□製品情報
http://dynabook.com/pc/catalog/whms/020520t1/
□関連記事
【4月24日】東芝、モバイルPentium 4-M 1.4GHz搭載機などA4ノート2機種
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0424/toshiba2.htm

(2002年5月20日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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