Corel、日本法人を設立、「CorelDraw ESSENTIALS」日本語版を発表
4月12日発表 加Corelは、アジア太平洋地域における拠点として、「コーレル株式会社」を設立したことを発表した。 コーレル株式会社は、2001年にCorelがMicrografxを吸収合併したことにより、Micrografxの子会社であったマイクログラフィックス株式会社('92年1月設立)を改名、Corelの100%出資子会社として再編したもの。資本金は7,000万円。日本を始め、韓国、中国、オーストラリア、ニュージーランドなどもカバーする拠点になるという。 発表会冒頭では、Corel Executive Vice President, SalesのGary J. Klembara氏が挨拶し、「コーレルはグローバルなブランドを持っている。2001年にMicrografx、SoftQuadを買収したことにより、これからもよいソリューションを提供できると思う」、「アジア太平洋地域は、これまで以上に投資をする必要性を感じた。これからさらに努力をしていきたい地域だ」と述べた。また、これまでCorel製品を国内で取り扱っていた株式会社メディアヴィジョンについては、「今後も協力関係を維持する」としている。 同氏は、同社の基本戦略として、「Home & small businesses」、「Creative Professionals」、「Enterprises」の3点をあげて解説した。 Home & small businessesについては、同社がこれまでもっとも力を注いできた分野としており、主にSOHOやプロシューマ、コンシューマユーザーが対象。製品としてはCorelDRAWやBRYCEなどの製品がこれに相当する。 Creative Professionalsは、アーティストやデザイナー、フォトグラファーなどをターゲットとしている。製品としてはPainterや、KnockOut、KTPツールなどが相当する。 最後のEnterprisesについては、同社がMicrografx、SoftQuadを合併したことにより、新規展開を目指す分野で、グラフィックスアプリケーションだけでなく、業務プロセス改善・シミュレーションソフト「iGrafx PROCESS 2000」や、ビジネスダイアグラム作成ソフト「iGrafx FLOWCHARTER PROFESSIONAL」なども手がける。 同氏は最後に、「これら3つを軸として、新しいコーレルとして認められるように努力していきたい」と述べてスピーチを締めくくった。
引き続き、コーレル株式会社代表取締役の若松 勉氏が挨拶し、新会社設立までの経緯などについて説明した。また、日本法人の役割についても説明し、「日本や韓国を始めとした、アジア地域での売上拡大や顧客満足度の向上が目的だ。顧客のニーズを理解し、それを本社に確実に伝えて製品に反映できるようにしていきたい」と語った。 会場では、5月発売予定の新製品として「CorelDRAW ESSENTIALS」日本語版も発表された。価格は19,800円。対応OSはWindows 98/Me/NT 4.0/2000/XP。 CorelDRAW 9およびCorel PHOTO-PAINT 9」をベースに、Windows XPへ正式対応させながら、低価格化を実現した。パッケージには5,000種類のクリップアートをはじめ、1,000種類の高解像度写真やフォトオブジェクト、100種類のTrueTypeフォントなども付属する。 同社ではこの製品のコンセプトについて、「これまでグラフィックソフトは多少使っていたが、もう一歩先に進みたいユーザーをターゲットにしたい」と説明している。 発表会後の質疑応答では、「日本法人が設立されたことで、具体的にどう変わるのか?」という質問がされ、「これまで日本国内では、丸紅やメディアヴィジョンに任せきりだった。きちんと人材を配置し、市場に密着した製品開発をすることで日本市場に根付いていくようにしたい」と説明した。
□Corelのホームページ(英文) (2002年4月12日) [Reported by kiyomiya@impress.co.jp] | I |
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