日本HP、斬新なアイデアを盛り込んだコンセプトPCを公開 |
日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は、「コンセプトPC 2001」として、同社が提案するノートPCとデスクトップPCをプレス向けに公開した。
これらのコンセプトPCがそのまま製品として出荷されることはないが、研究開発の成果を順次製品にフィードバックしていくという。
●ノート? デスクトップ? タブレット? 回転型液晶搭載の新コンセプトPC
デスクトップPCとしても利用可能。マウスとキーボードはワイヤレス仕様 |
ヒンジ部が稼動し、液晶ディスプレイの向きを180度変更できるのが特徴。液晶ディスプレイを表向きにすることで、タブレットとして利用可能。ノートPC部とベース部分をドッキングすることで、デスクトップPCとしても利用できる。
オフィスではデスクトップPCとして、家庭ではノートPCやタブレットといった、用途に応じた利用方法が選択できるとしている。また、指紋認証ユニットを搭載し、モバイル時のセキュリティも考慮されている。
公開されたモデルはノートPC側に光学ドライブを内蔵していたが、ベース部分に光学ドライブやセカンドHDD、FDDなどを内蔵する構想もあるという。また、12/14インチの液晶パネルを採用し、小型化することも検討されているという。
回転可能な液晶ディスプレイ。液晶部分を上向きにすることで、タブレットとしても利用できる(デモ機にタブレット機能は非搭載だった)。パネル表面は鏡面加工が施されていた。輝度は高めで見やすい印象 |
指紋認証ユニット。ノートPCをベース部に取り付けると触れなくなってしまうが、これは「ノートPCとして持ち歩くときのみ使用することを想定しているため」とのこと。ベース部に指紋認証ユニットを取り付けることも検討しているという | ノートPCのヒンジ部。下に見えるのはベース部と接続するための独自コネクタ | ベース部の接続コネクタ |
ベース部の下部。ノートPCとドッキングして充電が始まると「hp」ロゴが青く光る | ベース部背面。電源ケーブルは本体に収納できる(掃除機がケーブルを巻き取るイメージ)。インターフェイスは左から、S端子入/出力、USB×2、Ethernet、モデム、スピーカー端子 | ベース部左側面。上からIEEE 1394(6ピン)、USB×2、マイク、イヤホンジャック |
液晶ディスプレイは高さやチルト角を調整できる | ベース部。2箇所の「でっぱり」でノートPCを固定する | 画面を回転させることも可能。Web閲覧時などに効果を発揮するという |
●省スペース化を意識したコンセプトデスクトップPC
コンセプトデスクトップPCは、18インチTFT液晶を搭載したモデルが公開された。光学ドライブを内蔵した液晶部「パーソナルエレメント」と、CPUやHDDなどを内蔵した本体部「コンピューティングエレメント」に分離されており、「Display Centric Computing」と呼ばれている。
なお、このコンセプトデスクトップPCは先日、インテルのプレス向け決算説明会でも展示されていた。
キーボードとマウスはワイヤレス。液晶部と本体部はDVIケーブル、USB 2.0ケーブル、オーディオケーブルで接続される。ケーブル長は5mまでだが、今後はケーブルを長くしていくことや、専用のケーブル/コネクタを採用することで設置の利便性を向上することも検討している。
液晶部のみを机に設置しての省スペース化や、壁掛け設置もできる。キーボード未使用時は、液晶下部の取っ手にぶら下げることもできる。また本体部は、積み重ねて設置可能なため、1カ所にまとめて設置し、集中管理するといった用途も想定しているという。
マザーボードはIntelとの共同開発で、Intel 850をベースに改良されており、Pentium 4 3GHzまでサポートするという。メモリはRDRAMで、2.5インチの48GB HDDを内蔵する。
液晶部にWebカメラ(左)とスピーカー(右)を装備 | 液晶部の側面に光学ドライブやUSBポートなどを備える |
本体前面。IEEE 1394(6ピン)やUSBポートを装備 | 本体背面。DVI端子、USB、Ethernet、IEEE 1394(6ピン)、各種オーディオ端子などを備える |
(2002年3月8日)
[Reported by yosida-s@impress.co.jp]
|