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注目のGeForce RTX 5070 Tiで、ヘビーなゲームは4K最高画質でどの程度動作する!?
~パソコン工房の「LEVEL-R7B6-R77-UKX」を話題の10タイトルでガッツリ検証。4年前のGPUとも比較!
- 提供:
- 株式会社ユニットコム
2025年6月4日 10:00
パソコン工房を運営するユニットコムから、ミドルタワーゲーミングパソコン「LEVEL∞ R-Class」シリーズに、NVIDIAの最新GPUであるGeForce RTX 5070 Ti搭載モデルが登場した。描画負荷の高いヘビーなゲームをどれだけ楽しめるのか。最新&定番10タイトルをフルHD/WQHD/4Kで検証してみた。
NVIDIAのGPUに関して、世代を問わず「xx70 Ti」モデルはハイエンドなゲームに耐えうる高い性能を持ちつつ、価格は個人でも手を出せる範囲ということで、コアゲーマーが最も注目するクラスとなっている。そういった観点で、GeForce RTX 5070 Tiを搭載する本製品が、実際のゲームでどの程度の性能を発揮できるのか、気になるユーザーは多いだろう。
また、ゲーミングPCは購入から4~5年も経つと、最新のハイエンドゲームを動かすのは難しくなってくる。実際、モンスターハンターワイルズなど2025年に登場するキラータイトルは従来より高いスペックを要求するものが増えている。つまり、2025年は古いゲーミングPCを持っているユーザーにとって、買い換えを検討すべきタイミングであるということだ。
ということで、約4年前を想定したGPUとしてGeForce RTX 3070 Ti Founders Editionを用意し、本製品のGPUと交換しての性能も計測した。本来、4年前のPCであれば、CPUやメモリ、SSDなど、ほかのパーツも世代が古くなっているため、性能は単純にGPUを変えるより落ちるはずだが、これについても気になるユーザーが多いだろうということで、参考数値として見てほしい。
高性能を凝縮した「LEVEL-R7B6-R77-UKX」
パソコン工房はミニタワー、ノートPC、プロゲーマーチームやストリーマーのコラボモデルなど多彩なゲーミングPCを展開している。今回紹介する「LEVEL-R7B6-R77-UKX」は、ミドルタワーケースを採用する「LEVEL∞ R-Class」に属するデスクトップ型のゲーミングPCだ。サイズは突起物を含まず約220mm×493mm×465mm。CPUクーラーは空冷で、天面に2基、背面に1基のケースファンを配置することで強力なエアフローを確保している。
ゲーミングPCの心臓部と言えるGPUは、NVIDIA最新世代のGeForce RTX 5070 Ti。Blackwellアーキテクチャを採用し、CUDAコアを8,960基備えるRTX 50シリーズのアッパーミドルモデルだ。定格のブーストクロックは2,452MHzだが、評価機の搭載カードは2,482MHzまでオーバークロックされていた。
RTX 50シリーズの強みは、前世代よりも強化されたAI機能によって、単一のゲーム画面から最大3フレームをAIによって生成するマルチフレーム生成対応の「DLSS 4」をサポートしていることだ。対応ゲームならマルチフレーム生成非対応のGPUと比べ、飛躍的にフレームレートを向上させられる。
ビデオメモリは高速なGDDR7を16GB搭載。モンスターハンターワイルズの高解像度テクスチャパックを使用するにはビデオメモリ16GBが必要になるなど、最近のゲームでは高画質・高解像度でプレイする場合8GBでは不足するシーンが増えている。画像生成やLLM(大規模言語モデル)でも大容量ビデオメモリが求められることもあり、AIの活用にも向く。16GBの搭載は非常に頼もしいところだ。
このほか、ハードウェアエンコーダのNVENCを2基備えており、それを利用した高速エンコードが可能で動画編集やゲーム配信にも強い。
CPUは、AMDのRyzen 7000シリーズ中位のRyzen 7 7700を搭載。Zen 4アーキテクチャを採用するモデルで、8コア16スレッド、最大5.3GHzとゲームプレイには十分なスペックだ。TDPが65Wと低いので、消費電力や発熱が小さいのもポイントだ。
そのほかのスペックは、メモリがDDR5を16GB×2枚搭載で合計32GBとゲームプレイには十分過ぎる容量を確保。ストレージは1TBのSSDが搭載されているので、こちらもゲームのインストールで困ることはないだろう。電源ユニットは850W出力で、電源変換効率の高い80PLUS Gold認証を取得しているのがうれしいところだ。
カスタマイズしての注文にも対応し、メモリの容量変更やストレージを最大3台まで搭載が可能なほか、CPUクーラーを簡易水冷に変更したり、電源をより大出力にしたりなど、幅広いカスタマイズができる。
次は筐体をチェックしていく。大きめのミドルタワーだけあって、内部にはかなりのゆとりがある。ケーブルも美しくまとめられており、エアフローを妨げるものはない。
ビデオカードは3連ファンの大型タイプだが、サポートステイによってガッチリと固定されており、安心して設置できる。前面や天面、底面には取り外し可能なダストフィルタを搭載しており、ホコリ対策とメンテナンス性もバッチリだ。
最新・人気の10タイトルで検証!GeForce RTX 3070 Tiとの比較も
ここからは、実際の性能をチェックしていく。まずは、定番のCPUパワーを測定する「Cinebench 2024」、PCの基本性能を測る「PCMark 10」、3Dベンチマークの「3DMark」を実行する。
Cinebench 2024はMulti Core、Single CoreともRyzen 7 7700として順当と言える結果。PCMark 10のスコアもすべて高めで、ほとんどの用途で十分な性能だと感じるだろう。3DMarkに関しても、Steel NomadとFire Strikeはアベレージスコアを超えており、GeForce RTX 5070 Tiの性能をしっかり引き出せている。
実ゲームはどうだろうか。ここからは比較対象としてGeForce RTX 3070 Ti Founders Editionの結果も計測した。本機のビデオカードだけを交換して測定した形だ。2世代前の同一グレードからどこまで性能が向上しているのか注目してほしい。買い換えの指針になるはずだ。
検証に用いるゲームは描画負荷が高いものを中心に10タイトルを用意した。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類。基本的に最高画質設定でアップスケーラやフレーム生成に対応しているものは、それぞれ利用している。テストしたゲームと条件は以下の通りだ。
なお、この中でスター・ウォーズ 無法者たち、マーベル・ライバルズ、黒神話:悟空、サイバーパンク2077、アサシン クリード シャドウズがマルチフレーム生成に対応したタイトルとなる。
- オーバーウォッチ2: 画質“エピック”で、botマッチを実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- Clair Obscur: Expedition 33: 画質“エピック”、DLSS“バランス”で春の牧草地の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON: 画質“最高”、ミッション「武装採掘艦破壊」で一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定 - Ghost of Tsushima Director's Cut: 画質“非常に高い”、RTX 5070 TiはDLSS“バランス”、フレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“バランス”、フレーム生成有効で旅人の宿場周辺の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- モンスターハンターワイルズ: 公式ベンチマークで画質“ウルトラ”&レイトレーシング“高”、RTX 5070 TiはDLSS“クオリティー”、フレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“クオリティー”、フレーム生成有効でベンチマークを実行
- スター・ウォーズ 無法者たち: 画質“ウルトラ”、RTX 5070 TiはDLSS“バランス”、マルチフレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“バランス”、フレーム生成有効でミロガナの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- マーベル・ライバルズ: 画質“最高”、RTX 5070 TiはDLSS“バランス”、マルチフレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“バランス”、フレーム生成有効で訓練場の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- 黒神話:悟空: 画質“最高”、フルレイトレーシング“高”、RTX 5070 TiはDLSS“サンプリング解像度50”、マルチフレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“サンプリング解像度50”、フレーム生成有効でゲーム内のゲーム内のベンチマーク機能を利用
- サイバーパンク2077: 画質“レイトレーシング: オーバーライド”、RTX 5070 TiはDLSS“バランス”、マルチフレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“バランス”、フレーム生成有効でゲーム内のベンチマーク機能を利用
- アサシン クリード シャドウズ: 画質“最高”、レイトレーシング“全体的に拡散+反射”で、RTX 5070 TiはDLSS“バランス”、マルチフレーム生成有効、RTX 3070 TiはFSR“バランス”、フレーム生成有効でゲーム内のベンチマーク機能を利用した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
オーバーウォッチ2はアップスケーラやフレーム生成を使っていないので“素”の性能差が見えやすい。結果を見るとGeForce RTX 5070 TiはGeForce RTX 3070 Tiの1.8倍ほど高いフレームレートを出している。
話題のモンスターハンターワイルズについては、素の性能差に加えて、GeForce RTX 3070 Tiはビデオメモリが8GBでこのゲームを最高画質でプレイするには厳しい容量であるためフレームレートが伸びていない。
また、顕著な差が出ているのはスター・ウォーズ 無法者たちなどマルチフレーム生成に対応したタイトルだ。GeForce RTX 5070 Tiが3倍以上のフレームレートを出しており、重量級ゲームにおけるマルチフレーム生成の威力がよく分かる結果だ。
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICONのフルHD解像度の結果がほとんど変わらないのは、このタイトルが最大120fpsであり、どちらのGPUもほぼ上限に到達しているためだ。
解像度別に見ると、GeForce RTX 3070 TiはWQHDでも快適なプレイの目安と言える平均60fpsに届かないタイトルが多い。2世代前のアッパーミドルモデルでもWQHD&高画質でプレイするのが厳しい時代になったのだ。
一方で、GeForce RTX 5070 Tiは4Kでも全タイトルで平均60fpsをクリア。高いフレームレートを出しているタイトルも多く、4Kでリフレッシュレート144Hzといったゲーミングモニターの性能もフルに生かせる。
最後にサイバーパンク2077を10分間実行したときのCPUとGPUの温度をシステム監視アプリの「HWiNFO Pro」で測定した。室温は23℃だ。CPUは平均65.8℃、GPUは平均65.2℃とどちらもよく冷えている。特にアッパーミドルクラスかつオーバークロック仕様のGeForce RTX 5070 Tiで70度を下回っているのは、かなり低い温度と言ってよい。長時間高負荷の状態が続いても安心だ。
快適なハイエンドゲームプレイに向けた買い換え最有力候補の1つ
LEVEL-R7B6-R77-UKXは、CPUをミドルレンジクラスに抑えつつ、ビデオカードにGeForce RTX 5070 Tiを採用することで、30万円台前半を実現しながら、ハイエンドゲームを十二分に遊べる性能を確保しているのが最大のポイントと言える。前世代のCPUだが8コア16スレッドあるのでゲーム用途でGeForce RTX 5070 Tiの性能をしっかり引き出せており、今回試した10タイトルは4K最高画質でも余裕で快適にプレイが可能だ。
また、冷却にも抜かりはなく、高負荷時でもしっかりと冷やしてくれるのは安定性重視のゲーマーにはありがたい点。そして本製品は、コストも低く抑えられているのがうれしいポイントだ。
前述の通り、最新のAAA級タイトルは、2025年に入ってさらに重くなってきた。モンスターハンターワイルズなど、ベンチマーク版が用意されているものもあるので、ゲーミングPCをすでに持っているユーザーは性能を自分で試すことができる。マシンが古く、ベンチの結果が芳しくない人が買い換えるにあたって、本製品は最有力候補の1つとなるだろう。