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VTuberがVShojoとの致命的なトラブルを告発。数千万円の寄付金や報酬が支払われず所属Vは脱退の動き

 タレントファーストを掲げる米国VTuber事務所VShojoに対し、所属VTuberのIronmouseさんとKsonさんがそれぞれ、寄付金50万ドル(約7,400万円)と報酬の未払いがあると告発した。所属VTuberは脱退の動きを見せているが、VShojoは今回の件に関して何も声明を発表していない。

Ironmouseさんの告発: 寄付金50万ドル未払い

 VShojoに所属していたVTuberのIronmouseさんは、自身のYouTubeチャンネルで告発動画を投稿。自身が罹患している難病「分類不能型免疫不全症」のチャリティのため、VShojoを窓口として免疫不全財団に寄付していた約50万ドルが1年以上にわたり未払いだったと公表した。

 Ironmouseさんは、VShojoがプライバシーを保護しつつ寄付の窓口となってくれたこと、そして活動を通じて多額の寄付を集められたことには誇りを持っていると述べた。その上で、VShojoからの脱退と、すでに独立して活動していることを明らかにした。現在は寄付金募集サービス「TILTIFY」で免疫不全財団への寄付を募っており、7月23日14時45分時点で約75万ドル(約1億1千万円)以上が集まっている。

KsonさんとVShojo Japan牧野CEOの告発: 数千万円の報酬未払いと資金繰りの問題

 VShojo Japan所属のVTuber兼ストリーマーであるKsonさんも、自身のYouTubeチャンネルでライブ配信を行ない、報酬未払いを告発した。昨年9月以降、数千万円におよぶ報酬が未払いになっていると訴えた。Ksonさんは以前からグッズ制作や配送の遅延に不信感を抱き、VShojoを通じたグッズ制作などを見送っていたという。

 Ksonさんのライブ配信には、VShojo Japanの牧野CEOも出演し、Ksonさんの質問に答える形で説明した。牧野氏によると、自身を含むVShojo JapanはVShojo本社の資金の流れには関与していないとのこと。Ironmouseさんの寄付金未払いについては、「本社のオペレーションに深く関与していない」「確実な情報であるかどうかがわからない」とした上で、VShojoの運転資金に利用されている可能性に言及した。牧野氏自身も、今年の初め頃から給与の半分以上がカットされている状況が続いていたと明かした。

 牧野氏がVShojo全体の状況を把握したのは2、3カ月前だという。現在は、VShojoおよびVShojo Japanが解散する可能性なども考慮し、VShojo側が持つライセンスやグッズの契約を所属VTuber個人に移すなど、所属VTuberを守る取り組みを進めていると述べた。また、自身とVShojo Japanが責任を持つVTuber、具体的にはKsonさん、へにゃさん、およびVTuberユニットNOVAについては、今後も責任を持ってサポートすると語った。

 Ksonさんは当初7月31日にVShojoを脱退する予定だったが、ライブ配信をした7月22日をもって脱退すると宣言した。

ほかの所属VTuberへの影響

 これらの告発に続き、複数の所属VTuberがVShojoからの脱退を宣言している。ほかにも、自身のプロフィールからVShojoの名前を削除したVTuberもおり、最終的には多くのVTuberがVShojoおよびVShojo Japanから脱退するのではないかと見られている。