イベントレポート
【Inter BEE 2019】EIZO、HDR対応300万円液晶の後継機。SDIに対応
2019年11月13日 13:35
国際放送機器展「Inter BEE 2019」が本日(13日)から15日までの期間で開催されている。会場は幕張メッセ国際展示場(千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1)で、開場時間は10時から17時まで。入場料は無料となっている。
ColorEdge PROMINENCE CG3145の後継機が展示
EIZOのブース(7510)では、2017年4月に発表された1,000cd平方/mのHDRコンテンツ製作向け31.1型ディスプレイ「ColorEdge PROMINENCE CG3145」(約300万円のEIZO製DCI 4K/HDR対応31.1型液晶が12月18日に発売決定参照)の後継機が展示されていた。
従来モデルCG3145と同じく輝度は1,000cd平方/m対応で、画面サイズも同じ31.1型のDCI 4K(4,096×2,160)、コントラスト比は100万:1でこれも変わらない。
大きく変わったのはインターフェイスまわりで、これまでDisplayPortとHDMIにしか対応していなかったものの、業務用のSDI(Serial Digital Interface)をサポート。CG3145を投入してから多くの現場でSDI対応が望まれていたそうで、説明員は今回その要望にようやく応えることができるとのこと。さらに、本体の設定を変更するためのダイヤルが追加され、これまでボタンのみで行なっていた明るさの設定などが、ダイヤルを回して即座に変更可能になった。
また、CG3145では1,000cd平方/mのキャリブレーションが難しく、外部キャリブレータを使用せざるを得なかったが、新製品ではキャリブレータを内蔵し、より描写品質を保ちやすくなった。このほかにも、接続機器からメタデータを読み取り、それに合わせてPQカーブを自動的に合わせるといったことが可能に。これまでは手動で設定する必要があった。ただ、古い機器だと読み取れないものがあるなど、現在のところは標準設定にはしにくいとのことだった。
なお、スペック的には同じに見えるものの、描画精度がワンランク上がっているそうだ。というのも、CG3145ではコントラスト比100万:1を実現するために、精度面への注力を徹底できなかったとのことで、次世代機ではこの点を大きく改善できたという。
登場時期については2020年の4月あたりになにか発表できればということだった。今回SDIやキャリブレータが搭載されたことで、そのぶん価格は少しだけ上がってしまうそうだが、おそらく300万円内に収めるのだろうと思われる。