ニュース
最新ゲーミングPCもベッドも5台ずつある伊豆の“ゲーミング別荘”に泊まってきた。お一人様で
2025年5月30日 06:14
最近、「ソロキャンプ」というワードを目にする機会が増えた。某アニメの影響も大きいだろうし、実際に男女問わずソロキャンプをする人は増えているようだ。そういった話題に乗っかろうとしたかどうかは定かではないが、筆者は先日、最新ゲーミングPCが5セット、ベッドも標準で5台ある”ゲーミング別荘”に泊まってきた。ソロでだ。
おっと、筆者に奇異の目を向けるのは構わないが、ブラウザの戻るボタンを押すのは待ってほしい。確かに、この別荘「VILLA ORB」を一人で利用するのはそこまで推奨ではないかもしれない。だが、デジタル時代の友人との新たな余暇の過ごし方、あるいはプロゲームチームの合宿所などとして有効活用できそうなので、ここに紹介させていただきたい。
伊東市にある1棟貸しのゲーミング別荘VILLA ORB
VILLA ORBは静岡県伊東市にある1棟貸しの別荘。筆者が別荘を利用するのは、学生時代、友だちが山中湖近くに別荘を持っており、そこに泊まらせてもらって以来なので、ちょっとした高揚感を覚えつつ現地に到着した筆者を待ち受けていたのは、玄関に設置されたチェックイン/チェックアウトを行なうためのタブレットとスマートロックだった。
取材で国内外を問わず、ホテルに泊まった回数はそこそこある。ホテルには当然受付がある。最近では、キヨスクでチェックイン/チェックアウトするところもあるが、受付に人がいないということはほぼない。今回、事前に入室はスマートロックの解錠で行なうと聞いていたが、ちょっと新鮮な体験だった。
最寄り駅は伊豆急行線の伊豆高原駅。そこからは徒歩で20分ほどの距離となる。こういう時くらい運動不足を解消しないとなと思い歩くことにした。しかし、確かに距離的には徒歩圏内なのだが、想像を超える勾配差があった。
今回は1泊ということで、小さめのキャリーバッグを持ち込んだのでなんとかなったが、これが数泊で大きなスーツケースだったら、鈍りきった筆者の体では目的地にたどり着けなかった可能性も拭いきれない。思い返すと、別荘玄関で感じたのは、久々の別荘宿泊に対する高揚感ではなく、酸欠状態だったのかもしれない。といっても、駅のロータリーには客待ちのタクシーが数台いたので、電車移動の人は、駅からタクシー移動すれば問題ない。
間取りは3LDKとなっているが、トイレは2つ、浴室のほかにシャワールームもあり、広々していると感じる。実際、床面積は117平方mと、東京都心の平均的な3LDKマンションの2倍近い広さがある。
建物は2階建てで、1階には、浴室、シャワールーム、トイレ、ダイニングがある。ホテルと違ってダイニングにはキッチンもあり、食器、調理器具、電子レンジ、冷蔵庫も完備されている。
加えて、バーベキューグリルも備わっており、ダイニング横のテラスでは青空の下、バーベキューを楽しむこともできる(バーベキュー設備は有償オプション)。
2階にマウスコンピューター製最新PC 5台のゲーミングルーム
2階にはトイレと2つの寝室がある。1つの寝室にはベッドが2台、もう1つには3台ある。3台ある方にはロフトもある。布団を敷けばこのロフトでも寝られる。いずれの寝室からも伊豆の海を見渡せる。
しかし、ゲーマーなら気になるのは花より団子ならぬ海よりPC。階段を上がって正面の戸を開けると5セットの最新ゲーミングPCが居並ぶ。その様子はちょっとしたチームゲーム大会のステージのようですらある。
2025年5月時点の構成は、チェアがDXRacer「MASTER V2」、モニターが、24.5型フルHD/360Hz表示対応ZOWIE「XL2566K-JP」、PCがマウスコンピューター「G TUNE」となっている。
G TUNEは2025年から投入された新型筐体のもので、スペックも、Core Ultra 7 265K、メモリ32GB、GeForce RTX 5070 Ti、SSD 3TB、Windows 11という最新スペック。
ゲームのアカウントは自分のものを利用する必要があるが、標準でApex Legend、Overwatch 2、League of Legends、Hearthstone、Fortnite、VALORANT、ストリートファイター6、Fall Guysといったゲームがプリインストールされていたので、ダウンロードせずともすぐに遊ぶことができる。
自分でプレイしたいゲームをインストールすることもできるので、筆者は最近はまっている「マーベル・ライバルズ」をダウンロードしてみた。そして気付いたのが、なんと回線が10Gbpsだった。おかげで75GBあるマーベル・ライバルズもあっという間にダウンロードが終わった。PCのスペックのおかげでゲームプレイもさくさく。現地で配信もしてみたが、配信で必要な帯域は10Mbps未満なので、もちろん何の問題もなかった。
ちなみに、このゲーミングPCは、ネットカフェにあるようなシステムが導入されているので、再起動すると以前の状態に自動的に戻るようになっている。つまり、Steamやブラウザなどに自分のアカウントでログインした場合、利用履歴や別途インストールしたアプリなどはローカルからは削除されるので安心していい。
なお、このゲーミングルームの利用には事前申請とオプション料金が必要だ。また、細かいことだが、ヘッドセットは備え付けのものがあるが、Webカメラはないので、カメラ映像付きの配信を行なう場合はカメラを持ち込もう。
友人とアウトドア+ゲーム、あるいはチームでの合宿などに好適
以上の通り、VILLA ORBはぜいたくで快適な別荘に、最先端のゲーミングルームが備わった新しいスタイルの別荘だ。この記事を読んで、「自然豊かな伊豆に遊びに行ってまでなぜ室内でゲームをするのか?」と疑問に思う人もいるかもしれない。しかし、ゲームが好きな友人と訪問し、日中は観光を、夕方はBBQを楽しみつつ、就寝前の時間は自宅でやるのと同様、あるいは自宅以上に快適な環境で一緒にゲームをプレイするという利用方法はかなりアリだと思う。
特にこういった観光地では意外と早くに各種施設が閉まったりするので、宿泊場所の中に24時間遊べる娯楽設備があることに魅力を感じる人も多いだろう。また、同じゲームをするにしても、自宅だと対戦や協力プレイ時にゲーム内だけのコミュニケーションになりがちだが、隣同士でわいわいしゃべりながらゲームをプレイできることに価値を見出す人もいるだろう。あるいは本格的なプロゲーマーが、チーム合宿で使うという用途もありそうだ。
今回筆者はお一人様での利用体験となったが、ゲーム友だちと一緒だったらさぞかし楽しかっただろうなと感じた。ということで、次回VILLA ORBを使う時までにゲーム友だちを作っておこうと思った次第だ。