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鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第129回:7月17日~7月21日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


7月17日

■■デジタルカメラ関係4社が、DPOFの新バージョンを策定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000717/dpof.htm

DPOF(Digital Print Order Format)
ディーポフ

 キヤノン、コダック、富士写真フイルム、松下電器産業の4社が'98年に発表した、デジタルカメラで撮影した画像のプリント指定情報を記録するフォーマット規格。

 印刷したい画像や枚数などの指定情報を、所定の書式で書かれたファイルに保存し、DPOF対応のプリンタやラボで自動印刷を実現するためのもので、'98年10月に最初の規格をリリース。多くのデジタルカメラが対応した。2000年7月には、マルチプリントや画像の送信、スライドショーなどの機能が拡張された、Ver.1.10がリリースされている。

 ファイルは通常のテキストファイルで、一般情報やユーザー情報を記述するヘッダセクション、印刷指定などを記述するジョブセクションから成り、「XXX YYY = ZZZ...」という形式で必要な情報が記述される。XXXは、機能を示す3文字のプリフィックス(一般情報なら「GEN」、プリントジョブ情報なら「PRN」)。YYYは、具体的な内容を示す3文字のサフィックス(機種名なら「GEN CRT」、印刷枚数なら「PRN QTY」)。ZZZ...は、それらに対する値やキーワードである。

 作成されたファイルは、メディアの「\MISC」フォルダに以下のファイル名で保存され、これらを参照することによって、それぞれの機能が自動的に実行される。


■■Dreamcast用LANアダプタ「ブロードバンドアダプタ」発売、対応ソフトの早急な拡充が望まれる
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000717/dc.htm

IRC(Internet Relay Chat)
アイアールシー、インターネットリレーチャット

 フィンランドのJarkko Oikarinenが'88年に開発した、インターネットで広く普及している、チャット(文字ベースのリアルタイム会話)システム。

 サービスを提供する1台以上(※1)のIRCサーバーと、サービスを利用してメッセージの送受信を行なうユーザー側のソフトウェア、IRCクライアントから成るシステムで、ダイナミックに生成されるチャンネル(※2)によってユーザーをグルーピング。ユーザーから送信されたメッセージを、サーバーが同じチャンネルの全てのユーザーに配送することによって、複数のユーザー間でリアルタイムな会話が行なえるように なっている。

(※1)IRCサーバーは、サーバー間でユーザーのメッセージを配送し合うことによって、複数のサーバーを連携。ひとつのシステムとしてサービスを提供できる、 分散型システムとして設計されている。

(※2)テレビのように(あるいはパソコン通信時代の多くのチャットシステムのように)予め個別のチャンネルが用意されているわけではなく、チャンネルはユーザーによって開設される。IRCサーバに接続したユーザーは、既存のチャンネルに参加することも、新たなチャンネルを開設することも出来る。

□RFC1459 - Internet Relay Chat Protocol(135KB)
ftp://ftp.nic.ad.jp/rfc/rfc1459.txt


7月19日

■■Platform Conferenceレポート:チップセット編
  AMDとVIAの次世代チップセット計画を公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000719/pform02.htm

V-LINK
ブイリンク

LDT(Lighting Data Transport)
エルディーティー

 V-LINKはVIA Technologiesが、LDTはAMDが開発した、チップ間のインタフェース。

 マザーボードに必要な機能をいくつかのチップにまとめたものを、チップセットと呼んでいる。現在一般に使われているマザーボードでは、CPU周りの機能と、I/O周りの機能をそれぞれまとめた、2つの主要なチップで構成されており、前者をノースブリッジ、後者をサウスブリッジと呼んでいる。従来は、これら2つのチップ間を汎用のPCIバスを使って接続する設計になっていたのだが、より高いバンド幅を確保するために、専用のバスで接続するスタイルに変更しつつある。

 Intelは、8XXチップセットで早くも、Hub Interfaceと呼ばれる専用バスを採用。266MB/秒の高速転送を実現した。VIAやAMDも、次世代のチップセットで同じような専用バスの採用を表明しており、VIAのV-LINKではIntel同様の266MB/秒を、AMDのLDTでは1.6GB/秒のバンド幅を実現する予定である。

【参考】
□チップセット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980729/key40.htm#chipset
□GMCH(Graphics Memory Controller Hub)、ICH(I/O Controller Hub)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990624/key81.htm#GMCH


7月21日

■■Platform Conference:会場レポート
  AMD-760搭載最新リファレンスマザーボードCORONA-EVT3が展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000721/pform03.htm

ACR(Advanced Communication Riser)
エーシーアール

 ACR SIGが策定した、オーディオ、モデム、ネットワーク機能をサポートするライザーカード規格。

 '98年、Intelはマザーボードにオーディオ/モデム機能を付加するためのライザーカード規格として、AMR(Audio Modem Riser)を提唱。AC-LINKとUSBをサポートするこのインターフェイスは、多くのマザーボードに実装された。Intelはその後、AMRの機能にLANインターフェイスを加えた新規格、CNR(Communication and Networking Riser)を2000年2月に発表。

 同時期に、AMDを中心に3Com、Acer Laboratories、Conexant、Lucent Technologies、Motorola、NVIDIA、PCTEL、Texas Instruments、VIA Technologiesといったベンダーが結集し、これに対向する規格としてACRを打ち出した。

 CNRは、従来のAMRにEthernetを1ポート加えた規格だったが、ACRでは、xDSLモデムや無線LANなどの実装も想定し、2つのネットワークポートと、PCIバス側から直接制御可能な汎用のパケットインターフェイス「IPB(Integrated Packet Bus)」を規定。物理的なインターフェイスは、PCI用の拡張スロットをそのまま使用しており(向きは上下が逆)、サポートする機能によって、次の3つのタイプに分類している(ACR.LiteがCNRに相当)。

AMRMII2nd MII
(or GPSI)
IPB無線
ACR.Lite   
ACR.Hub  
ACR.Xtream

  • MII(Media Independent Interface)は、Ethernetの物理層のデバイスインターフェイス
  • GPSI(General Purpose Serial Interface)は、一部のHomePNAなどのコントローラに用いられているインターフェイス
  • 無線LANは、現行規格では規定されておらず、次期バージョンで予定

    □ACR SIG
    http://www.acrsig.org/
    【参考】
    □CNR(Communication and Networking Riser)
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000217/key108.htm#CNR
    □AMR(Audio Modem Riser)
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980903/key44.htm#AMR

    [Text by 鈴木直美]


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp