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日中の電灯が不要に? 透明な木材が開発

 アメリカ化学会は3月30日(現地時間)、建材として利用可能な透明な木材を開発したと発表した。壁などの一部を透明化することで、太陽の光をより多く取り込め、日中利用する電灯のコストを抑えられるようになると期待されている。

 過去に木から作った透明な紙が開発されており、今回の木材はそれを応用したものとなる。研究者はまず、商用バルサ材のサンプルからリグニンを除去した。リグニンとは、植物に含まれる構造ポリマーで、木材に当たる光の80~95%を遮蔽する。しかし、リグニンを除去した素材でも、光を散乱させるため、透明にはならなかった。

 そこで研究者らは、木の中を光がより直接的に通過するように、プレキシガラスとして知られるアクリルを加えた。これによって、木が透明化され、かつプレキシガラスよりも2倍の固さを持つ材料ができあがった。

 新素材はガラスほど透明ではないものの、その曇り具合を逆手にとって、太陽電池にも応用可能という。

(若杉 紀彦)