イベントレポート

【詳報】東芝、CESで映像商品& PC事業戦略説明会を開催

~4K対応ノートPCを参考展示

徳光重則氏
1月5日(現地時間)公開

4K対応モバイルワークステーション

 株式会社東芝は5日(米国時間)、CESに併せて日本の報道関係者向けに映像商品&PC事業戦略説明会を開催した。東芝は例年このタイミングで同様の説明会を行なってきたが、PCが主体となる説明会は珍しい。映像商品に関しては、僚誌AV Watchでレポートされるはずなので、本稿ではPC部分について取り上げる。

 説明を行なった同社執行役上席常務デジタルプロダクツ&サービス社社長の徳光重則氏によると、グローバルPC市場は、ノートPCだけでみると、減少傾向にあるが、タブレットを含めると、2012年度約3.4億台だった出荷台数が、2013年度は約4億台、2014年度は約4.5億台へと成長する見込みだという。

 そういった中、同社は2014年に向け、「2-in-1 PCの強化」、「生産性を高めるタブレットの投入」、「4Kによる高画質化の加速」、「B2B事業の強化」という4本の柱に基づく、製品強化を行なっていく。

 2-in-1については、国内投入済みの「dynabook V714」に代表されるように、タブレットの使い勝手と、ドッキングステーションによるミニD-Sub15ピンや、有線LANなど、ビジネスで必要となる接続性確保を訴求。また、海外モデルでは、AMD A4+500GB HDD搭載モデルも展開しており、安価で大容量という点をアピールする。

 生産性を高めるタブレットとしては、8型のコンパクトさでOffice 2013も動く「dynabook Tab VT484」(発売済み)、紙のようなペンの書き心地を実現するというAndroid用独自アプリ「TruNote」などを訴求するが、TruNoteについては、今後Windows版も投入予定であることが明らかにされた。

 CESでは近年、TVメーカーが4Kを前面に打ち出しているが、東芝はノートPCでも4Kを展開。まずは、15.6型で3,840×2,160ドットのモデルを投入。今回、動作する実機も展示されたが、まだ参考展示レベルで、具体的な発売時期や仕様は完全に未定という。

PC事業の4つの戦略
2-in-1はビジネスでの拡張性/操作性とコンシューマ向けの使い勝手を向上
タブレットは既存資産の有効活用と手書きを訴求。TruNoteはWindowsにも展開
PCもいよいよ4K時代に

 ただし、展示されたモバイルワークステーションとプロシューマ向けのいずれのモデルも、日本でも発売されている製品のパネルだけを交換したモデルであることから、発売が決定されたら、日本にも投入される可能性は濃厚と言える。

 モバイルワークステーションモデルの現行製品に相当する「dynabook Satellite B654」の上位モデルは、Core i7-4600M、メモリ4GB、SSD 128GB、DVDスーパーマルチドライブ、Windows 8 Pro(64bit)などを搭載。

 プロシューマ向けモデルの現行製品に相当する「dynabook Qosmio T953」は、Core i7-4700MQ、メモリ8GB、1TBハイブリッドHDD、BDドライブ、Windows 8(64bit)などを搭載。

 製品までに、CPUやOSのプラットフォームが刷新されなければ、上記の仕様で15.6型4Kパネルとした構成で発売となるだろう。

 なお、これ以外にも同社はブースにて「5-in-1 PC」を参考展示する予定だ。

15.6型4K液晶搭載モバイルワークステーション
左側面
右側面
15.6型4K液晶搭載プロシューマ向けモデル
左側面
右側面

(若杉 紀彦)