イベントレポート
東芝、5-in-1スタイルのコンセプトPCを展示
~279.99ドルのChromebookや安価な7型Androidタブレットも
(2014/1/8 06:46)
東芝はCES会場内のブースにて、「5-in-1」を謳う独創的なコンセプトPCの展示を行なっている。
「究極の5-in-1コンセプトPC」と名付けられた展示機は、USBやカードスロット、分離機構やちょうつがい、表面の仕上げなど、そのまま製品として販売できる程の完成度を見せているが、あくまでもコンセプトモデルに過ぎず、これを見たユーザーから意見を募り、今後製品化するかどうかなどを決めていくのだという。実際、説明員はユーザーからの意見をかなり真剣にメモしていた。
さて、タブレットにもクラムシェルノートにもなる2-in-1は日本でもなじみ深いものになりつつあるが、5-in-1すなわち1台5役とはどういうことなのか。
まず、本機の標準スタイルは、薄型のクラムシェルノートブックだ。一般的なキーボードと液晶、そしてちょうつがいを持ち、開け閉めできる。少し違うのは、キーボードが手前にあるため、タッチパッドがなく、代わりにスティック型ポインティングデバイスを装備している。これが1つ目のスタイル。
そして、このキーボード部分は、裏側に360度回転する。これによって、ピュアタブレットモードになる。ここまではほかにも同様の製品があるが、本機は、ベース部分の手前半分のキーボード部分だけを取り外せるのだ。キーボードとベース部分のコネクタは左右対称なので、360度回転時にキーボードを逆向きにすると、キーをむき出しにせずにタブレットスタイルにできる。また、その状態で重量が重ければ、キーボード部分を外しても構わない。やや強引だが、このキーボードありなしタブレットスタイルが5-in-1の内の2つとカウントされる。
キーボードを外してもベース部分にはある程度の重量があるため、300度程度回転させた状態で自立し、動画の視聴に好適なスタイルとなる。また、キーボードはBluetooth接続なので、スティック型ポインティングデバイス付きキーボードを自分側に、本体を見せる相手側に置き、プレゼンなどを行なうこともできる。これが4つ目。
5つ目が、上記の状態でベース部分が奥側に向くように設置することで、液晶が低い確度で傾いた状態になるので、付属のデジタイザで操作しやすいキャンバスモードとなる。
ベース部分は液晶から取り外せないので、キーボードを外した状態は、タブレットとしてはやや中途半端な印象も受けるが、キャンバスモードはスケッチやメモ書きに便利そうだし、モックアップとは言え完成度が高い点を見ても、同社が真剣にPCの新しい利用スタイルの提案しようとしているのが伺える。
実際の製品としてはChrome OS搭載クラムシェル型の「Chromebook」と7型Androidタブレットの「Excite 7」を発表/展示している。
東芝がChromebookを投入するのはこれが初。OSが無償である点などを活かし、279.99ドルという低価格を実現した。北米で2月より発売する。
主な仕様は、HaswellベースのCeleron、メモリ2GB、SSD 16GB、1,366×768ドット表示対応13.3型液晶、USB 3.0×2、HDMI出力、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、Bluetooth 4.0、メモリカードリーダなどを装備。100GBのGoogle Drive利用権が付属する。本体の厚さは約20mm、重量は約1.5kg。
Exciteは東芝の海外でのAndroidタブレットのブランドで、Excite 7は、仕様と価格を抑えたモデル。米国では11月末に発表され、価格は169.99ドルとなっているが、新興国向けに100ドルを切ることを目標としており、日本での発売も検討しているという。
主な仕様は、クアッドコアCPU、メモリ1GB、1,024×600ドット表示対応7型液晶、30万画素前面カメラ、300万画素背面カメラ、Android 4.2.2、Bluetooth 4.0、Micro USB、microSDカードスロットなどを搭載。バッテリ駆動時間は最大12時間。