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VAIO Prototype Tabletが「VAIO Z Canvas」の名称で発売決定

「VAIO Z Canvas」

 VAIO株式会社は16日、これまで「VAIO Prototype Tablet PC」の名称で開発を行なっていたタブレットPCを、「VAIO Z Canvas」という名称で5月に発売することを発表した。

 VAIO Z Canvasは、2014年10月にVAIO株式会社が手がける独自のPCとして初めて公開されたPC。これまでは、初公開の場であったAdobe MAXを始めとして、多くの場所で展示、デモされてきたものの、同社が考えるクリエイター向けPCのコンセプトモデルとして提案していたものであり、製品発表はされていなかったが、改めて製品化が決定した。

 製品名の由来だが、高性能製品ということで、「VAIO Z」の冠をかぶせ、「有るものを消費する」イメージの「タブレット」という語句を廃し、「無から創造する」道具である「キャンバス」の名を与えた。

 また、筐体色は指紋が目立つということで、ブラックからシルバーへと変更された。一方、液晶面の額縁については、外光の反射を抑えるため、ブラックのままとしている。

筐体色はシルバーに変更された

 発売はやや先となる5月で、現時点では、細かい仕様も公開されていないが、Iris Proを搭載し、タブレットはもとよりモバイルノートPCでも異例となるTDP 47WのCore i7のほか、メモリ最大16GB、2012年発売のVAIO Zより約7割高速な第2世代のPCI Express SSDを最大1TB、Adobe RGBカバー率95%の2,560×1,704ドット(アスペクト比3:2)表示対応12.3型液晶、Windows 8.1 Pro Update(64bit)搭載。

 Core i7、メモリ8GB、SSD 256GBの基本構成の価格は20万円台後半の予定。

 ピュアタブレットだが、背面に折りたたみ可能なスタンドを装備し、自立可能。付属のペンを使って作業する際、手を表面に押しつけても拮抗し、角度を維持するが、上部を指で押し込むと、簡単に角度を浅くできる。また、手前に起こしたい時は、スタンドを押さえなくとも、片手の指でつまんで引くだけで簡単に起き上がる独自の機構を備える。

 インターフェイスは、USB 3.0×2、HDMI出力、Mini DisplayPort、Gigabit Ethernet、UHS-II対応SDXCカードスロット、音声入出力などを装備。タブレットと同じフットプリントで無線接続のキーボードも付属し、2-in-1的にも利用できる。

開発中のものだが実物写真
背面
インターフェイスは左側面に集中
薄型だが、開閉式コネクタのGigabit Ethernetも装備
付属のキーボードも背面はシルバーに
付属のペン

(若杉 紀彦)