ニュース
MetaMoji、100人が同時にスライドに書き込んで共有できるソフト「Share Anytime」
(2013/10/9 16:34)
株式会社MetaMojiは9日、会議のスライドや写真などを共有し、参加者がリアルタイムに手書きで情報を書き込んで共有できるコミュニケーションツール「Share Anytime」を発表した。iPad対応版は即日公開されており、年内にiPhone版、Android版とWindows版も用意する。
Share Anytimeは画期的なグループコミュニケーションを実現するツール。文書を共有したい「オーナー」はまず、MetaMojiの「Note Anytime」形式の文書や、PDF、Word、Excel、PowerPointなどのオフィス文書を、専用の「シェアノート」形式に変換。共有したいユーザーにメールやTwitter、Facebookでファイル添付してダウンロードさせる。参加者はShare Anytimeでそのファイルを開けば、手書きで文字を入れたり、レーザーポインタのように一時的に表示される線などを自由に書き込めるようになる。
共有先のユーザーは、「司会者」、「発言者」、「閲覧者」の3種類の権限に分けられる。もっとも基本的な閲覧者は、文書への書き込みなどができない。発言者はその名の通り文書の書き込みなどができるが、スライドをめくったりすることができない。一方司会者は、いつでも書き込みができるほか、発言者が書き込みするタイミングをコントロールできる。
機能としてはこのほかに、文書に書き込みせずにユーザー同士がコミュニケーションできる「手書きチャット」機能、書き込んだ内容を共有しない「プライベートモード」、プライベートモードで書き込んだ内容をシェアレイヤーに移す「下書き機能」などを搭載。また、アドインとして手書き文字をテキストに変換する「mazec」が利用できる(有料だが、Note Anytimeでmazecを購入し、デジタルキャビネットに追加したユーザーに対しては無料)。なお、mazecも近日中に「mazec 3」にアップデートし、クセ字の学習機能などを追加する。
先述の通り、共有するファイル自体はユーザー自身がなんらかの形で各ユーザーに配る必要があるが、手書きや図形追加などの編集データは、MetaMojiが提供するサーバー上で“差分データ”として保管され、各ユーザーからリアルタイムに転送し共有する仕組み。よってインターネット回線さえあれば同じネットワーク内に端末がなくても会議を開催できる。
ファイルを共有して、ユーザー同士が自由に編集できる仕組みとしては古くからMicrosoftの「NetMeeting」などがあったが、NetMeetingは同時に操作できる人が1人に限られていた。一方Share Anytimeは最大100人規模で同時に編集/共有ができるのが特徴。このため会議のみならず、グループミーティング、セミナーや授業などにも好適としている。
Share Anytimeは有料版と無料版の2種類で展開。有料版は700円で、1カ月の利用権付きで、期間中は会議を無制限に開催でき、サーバーとの差分データの転送量は1GBまで利用できる。発売記念セール期間中は170円で提供する。無料版は10回の会議開催権で、同時利用ユーザーも10人までに限定される。転送量は1GBまで。ただし会議を開催するユーザーが有料版であるならば、無制限に参加できる。
有償のアドインとしては、転送量1GB/月×1カ月分を170円、同12カ月分を1,700円、5GB/月×1カ月分を800円、同12カ月分を7,800円、10GB/月×1カ月分を1,300円、同12カ月分を13,000円で提供。それ以降は100MBあたり85円で利用できる。
一般的な40人規模の利用においては、1時間あたりおおよそ20~30MBのデータしか発生しないため、1GB/月のプランでも30~40回ぐらい会議を開催できるという。また、会議開催中にもし使用制限容量を超えたとしても、接続が継続されている間は会議が中断されることはなく、その分の通信料も課されることはないという。
10月9日に都内で開かれた記者会見では、同社代表取締役社長 浮川和宣氏、代表取締役専務 浮川初子氏が登壇。記者らにiPadを配布し、実際にShare Anytimeを利用したプレゼンを行ない、新製品の機能や仕組みなどを詳しく紹介。浮川和宣氏は「インターネットが当たり前になってきているおり、ライフスタイルの利便性は大きく向上した。しかしこれをワークスタイルにも持ち込みたい。Share Anytimeは“2次元で繋がる”ことをコンセプトに2年前から構想して開発され、本日ようやく紹介することができた。Share Anytimeでは言葉だけでは伝えにくいこと、リアルタイムで情報を複数の人たちと共有することを実現し、これまでにない、より多くの利用シーンが生まれることに期待したい」などと語った。