WDLC、「パソコンも地デジカ」キャンペーン第2シーズンへ突入
~「地デジPCで前年同期比300%を目指す」と堂山会長

WDLCの堂山昌司会長

10月8日 発表



 ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)は8日、「パソコンも地デジカ」キャンペーン第2シーズンへの取り組みを発表した。

2010年5月~9月の地デジPCは241%という高い成長率

 「パソコンも地デジカ」キャンペーンは、NHKおよび民放キー局と連携し、地デジ対応PCでTVをより楽しむライフスタイルを提案するもので、2010年4月から展開している第1シーズンに続き、2010年10月8日から2011年3月31日を第2シーズンと位置づけ、各種施策を展開する。

 WDLCの堂山昌司会長(マイクロソフト代表執行役副社長)は、「地デジPCは、5~9月までの5カ月間で241%という高い成長率を維持しており、PC市場全体の8%増という成長を牽引したといえる。この勢いを秋冬商戦につなげていきたい」とし、「今回のキャンペーンを通じて、年末商戦では、地デジPCで前年同期比300%増の成長を期待したい」とした。

WDLCの笠原建司事務局長

 第1シーズンでは、PCによるTV視聴にフォーカスした提案を行ない、需要喚起は250万人の目標に対して285万人。そのうち、購入意向へシフトしたのは151万人で、目標の60万人に対して252%となっている。需要喚起から購入意向へ進んだ人はこれまでは25%程度だったが、第1シーズンでは53.1%となった」(WDLCの笠原建司事務局長=マイクロソフトコンシューマー&オンラインマーケティング統括本部パートナー&マーケティングコミュニケーションズ本部長)とした。

 電子情報技術産業協会(JEITA)の調べによると、5~8月の地デジPCの出荷台数は30万9,000台に達したという。

 TV CMにより、延べ1,200万世帯へのリーチや、主要ターミナル駅などでのデジタサイネージによる訴求で延べ7,350万人にリーチしたことで、「PCで地デジが見られるということに対して認知が高まったこと、地デジへのTVの買い換えに際してPCを選択肢とする動きが顕在化してきた」(笠原事務局長)という。

WDLCの活動概要第1シーズンは想定以上の数値を達成認知向上はCMで1,200万世帯、デジタルサイネージで延べ7,350万人へリーチ

●第2シーズンはセカンドルームや独り暮らしをターゲットに

 第2シーズンにおいては、31社のハードメーカー、ソフトメーカー、周辺機器、量販店、マスコミなどが参加し、第1シーズンの26社を上回る規模で展開。引き続き、「Watch PC?」をキーワードに、年末商戦においてはファミリー世帯のセカンドルームでの導入、春商戦では新入学、新社会人の独り暮らし若年層をターゲットに訴求する。

 「PC、地デジ、Blu-rayレコーダという1台3役のお得感を訴求。同時に、これまでの観る、録る、遊ぶというシナリオ提案に加えて、便利という訴求を行なう」としており、テレビNaviガジェットによる地デジ視聴の促進、携帯電話による持ち出しやBDへの書き込みなどの地デジ番組の録画機能の訴求、TV番組を視聴しながらのコミュニケーションサービスの利用促進に加えて、番組で放送された情報を絡めたサービス連携によるPCでのTV視聴促進を新たなシナリオに加える。

 ジャンルやキーワードからお勧め番組を選択できる「MY番組チョイスガジェット」をPCメーカーと連動してバンドル。さらに視聴中にPCのネットワーク機能を生かしてユーザー同士がコミュニケーションできるピーチクの提供も継続。8日19:50から試合が行なわれるサッカー日本代表対アルゼンチン代表も、ピーチクによるサービスを実施する。

ガジェットや実況といったPCならではの機能を提案第2シーズンの概要。新たに「便利」のシナリオイメージを追加第1シーズンからの機能をさらに強化

 さらに、TV視聴後の利用として、ワイヤーアクションの「TVでた蔵」とタイアップ。キャンペーン提案の1つとして、10月8日からサービス提供する。

 ワイヤーアクションの代表取締役社長の林和宏氏は、「TVを視聴していて、この音楽は何、ここに旅行に行ってみたい、この店はおいしそうだと思っても、すぐにそれを知ることができないという経験をした人は多いはず。番組終了後に、TVでた蔵のサイトでは、番組の備忘録といえる情報を提供。そこから必要な情報にアクセスできるようになる。お店の情報により到達しやすくするサービスであり、地デジPCであれば、その利用がさらに便利になる」などとした。

ワイヤーアクションの代表取締役社長の林和宏氏「TVでた蔵」では放送内容を情報として提供

●アナログ停波の2011年7月まで継続

 WDLCでは、第2シーズンの成果として、シナリオ価値の理解者として150万人、購入・利用意向者で59万人を目標としている。

 「購入・利用意向者の目標数は硬めにみている。この数字で留まるつもりはなく、もっと高い数字を目指したい」(笠原事務局長)とした。

 同キャンペーンに参加しているNECパーソナルプロダクツ、富士通、東芝、ソニーが、それぞれにPCにおけるTV視聴提案をCMやカタログなどを通じて訴求するほか、周辺機器メーカーや、サービス事業者、量販店がそれぞれに同キャンペーンと連動した提案を行なう。

 「12月上旬にかけてキャンペーンをピークにもっていき、年末商戦における地デジPCの普及を促進したい」としている。

 なお、同キャンペーンは、総務省、社団法人日本民間放送連盟、社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)の後援のもと、地デジ完全移行が完了する2011年7月まで推進する。

キャンペーン参加企業は31社に増加メーカー、周辺機器、サービス、量販店それぞれで連携NECパーソナルプロダクツ、富士通のプロモーション
東芝、ソニーのプロモーションアイ・オー・データ機器、KDDI、ぐるなびの展開2010年10月~12月のキャンペーンスケジュール

(2010年 10月 8日)

[Reported by 大河原 克行]