インテル株式会社は、1CPUで最大16スレッドを同時実行できるサーバー向けプロセッサ「Xeon 7500番台」および「同6500番台」を発表した。
これまで「Nehalem-EX」のコードネームで呼ばれてきたプロセッサ。従来のXeon 7400番台が最大6コアだったのに対し、7500番台は最大8コアを内蔵。Hyper-Threadingテクノロジにも対応し、1CPUで最大16スレッドを同時実行できる。
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プロセスルールは同じ45nmだが、プラットフォームがCaneland(Intel 7300チップセット)から、Boxboro-EX(Intel 7500チップセット)という、Itanium 9300番台と共通化(正確にはItanium用はBoxboro-MC)されたものに変わり、互換性はなくなった。L3キャッシュ容量は最大24MB。Turbo Boostテクノロジに対応する。
CPUソケットはSocket-LS(LGA1567)。チップセットを複数搭載することで、純正チップセットでも最大8-wayに対応可能となった。7500番台と6500番台の違いは、前者が2-wayから8-wayに対応し、後者は2-wayのみ。チップ間接続は最大6.4GT/secのQPI×4で、4-way構成でも個々のCPUが他のCPUおよびチップセットと直接(1ホップ)接続される。
対応メモリはDDR3-1066/978/800(速度はQPI依存)。CPU内のメモリコントローラとメモリの間の接続はScalable Memory Interconnectと呼ばれ、Scalable Memory Bufferが最大4基搭載。これにより、1CPUあたりクアッドチャネル×クアッドランクで、計16枚のRegistered DIMMを搭載可能。また、メモリアクセスはチャネル間だけでなく、ランク間のインターリーブにも対応する。
各モデルの主な仕様と価格は下表の通り。
プロセッサー・ナンバー | コア/スレッド数 | 周波数 | TDP(W) | Turbo Boost | L3キャッシュ | QPI(GT/sec) | OEM価格(円) |
X7560 | 8/16 | 2.26 | 130 | ○ | 24MB | 6.4 | 335,420 |
X7550 | 8/16 | 2 | 130 | ○ | 18MB | 6.4 | 247,930 |
E7540 | 6/12 | 2 | 105 | ○ | 18MB | 6.4 | 179,880 |
E7530 | 6/12 | 1.86 | 105 | ○ | 12MB | 5.86 | 126,370 |
E7520 | 4/8 | 1.86 | 95 | × | 18MB | 4.8 | 77,770 |
L7555 | 8/16 | 1.86 | 95 | ○ | 24MB | 5.86 | 286,810 |
L7545 | 6/12 | 1.86 | 95 | ○ | 18MB | 5.86 | 189,600 |
X7542 | 6/6 | 2.66 | 130 | ○ | 18MB | 5.86 | 179,880 |
X6550 | 8/16 | 2 | 130 | ○ | 18MB | 6.4 | 223,580 |
E6540 | 6/12 | 2 | 105 | ○ | 18MB | 6.4 | 155,530 |
E6510 | 4/8 | 1.73 | 105 | × | 12MB | 4.8 | 67,590 |
(2010年 3月 31日)
[Reported by 若杉 紀彦]