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ポータブルではすまされない高音質USB DAC「Chord Electronics Mojo」
~ハズレなしのPC&スマホオーディオ定番レビュー
2017年10月16日 06:00
みなさんは普段どんな機器を使って音楽を楽しんでいますか? このところ増えているPCやスマホで音楽を再生するスタイルなら、組み合わせる機器によいものを選ぶことで音質がよくなり、聞き慣れた楽曲でもこれまで気付かなかったさまざまな表情が見えてくるようになります。演奏の繊細なニュアンス、歌手や声優の息づかい、ライブステージの空気感などの違いにはっと気付かされることでしょう。今、流行のハイレゾ音源なら情報量が桁違いなので効果は絶大。音が重要な要素であるゲームや動画の味わいもより深くなります。
DOS/V POWER REPORT11月号(Amazon Primeユーザーは全文無料で購読可能)では、「聴くのも、演るのも!PC×サウンド再発見」と題して、「聴いて楽しむ」と「演奏して楽しむ」という両面から、PCを中心としたサウンドの楽しみ方を特集しています。
ここでは、本特集の目玉企画である定番オーディオ機器30製品のレビューの中から、ピュアなデジタルデータを豊かなアナログ信号に復元するUSB接続のDAコンバータ、Chord Electronicsの「Mojo」のレビューを紹介します。
Chord Electronics Mojo ~高級DACの音といつも一緒に
Specification
再生対応レート:PCM最大32bit/768kHz、DSD最大11.2MHz音声入出力:S/P DIF IN(光角型)、S/P DIF IN(光ミニ)、ヘッドホン(ミニ)×2
バッテリ駆動時連続再生時間:約8時間
本体サイズ(W×D×H):82×60×22mm
重量:180g
高音質で人気となった大ヒットモデル
Mojoは、英国の高級オーディオメーカーであるChord ElectronicsのUSB DAC搭載ポータブルヘッドホンアンプだ。2015年秋に発売されると、高音質ということで瞬く間に人気が沸騰、一時は入手が困難であった。
内蔵バッテリにより約8時間の駆動が可能。しかしその魅力は、コンパクトさとは裏腹に解像度の高いパワフルな音を鳴らすところにある。最大800Ωのヘッドホンをサポートし、比較的再生機器を選ぶ300ΩのゼンハイザーHD650などもなんなく駆動できる。
音楽表現の傾向としては、ジャンルを選ばない万能型という感じ。音の立ち上がりが速く、低音にキレがあるので、Michael Jacksonのようなグルーブ感命という曲にもマッチするし、解像度が高く、繊細な表現も得意なので、バイオリン、コントラバス、チェロといった弦楽器を中心とした室内楽などにも合う。中域もしっかり出ているので女性ボーカルの表現もよい。
PCMが最大32bit/768kHz、DSDが最大11.2MHzと幅広いフォーマットに対応する点も魅力。実売で6万4,000円前後とコンパクトUSB DACとしては高価だが、価格以上の魅力がある1台と言える。(TEXT:滝 伸次)