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ロジクールの新トラックボール「MX ERGO」はマウスよりも20%筋力の負担を減らす自然な傾きがキモ

~MX ERGOの実機写真を掲載

MX ERGO

 既報のとおり、株式会社ロジクールは、MXシリーズのワイヤレストラックボール「MX ERGO」を9月6日に発表した。スペックについてはそちらの記事(ロジクール、7年ぶりの新作トラックボール「MX ERGO」)を参照されたい。

 ロジクールストアでの直販価格は13,910円と高価だが、最高級のMXシリーズらしく、高品質な作りや利便性の高い機能が特徴となる。ここでは発表当日に開催された製品説明会の内容と、MX ERGOの実機を写真で紹介する。

M570の誕生から7年。MXシリーズとして生まれ変わったトラックボール

ロジクールでクラスターカテゴリマネージャーを務める榊山大藏氏

 説明会ではロジクールでクラスターカテゴリマネージャーを務める榊山大藏氏が登壇し、近年では2010年に登場したトラックボール「M570」を愛用しているユーザーたちから、いつ新しいトラックボールが出るのかといった叱咤激励が多くあったとのエピソードを明かした。

 米本社のLogitechが集計した同社トラックボールの国ごとの需要は、世界1位のアメリカに次いで、日本が2位となっており、それだけ日本人は世界有数のトラックボール好きなのだという。榊山氏は、世のなかのトラックボーラーたちの熱い想いに応える形でようやく「MX ERGO」を発表できたと、万感の思いを口にした。

ロジクールの代表的なトラックボールたち

 榊山氏によれば、MX ERGOの特徴は「デザイン」、「正確性」、「快適性」の3つにあるという。

 デザインに関してはMXシリーズらしい洗練された格好良さを取り入れ、正確性に関しては正確なホイール操作ができるプレシジョンホイールやDPIを切り替えるPrecision Modeボタンの実装、M570と比較した場合の使い勝手の向上を挙げた。

 そして榊山氏は今回のMX ERGOについて“快適性”こそがもっとも強調したい部分であるとする。

 Logitechではマウスやトラックボールといったほぼつねに手が触れている状態にあるデバイスことが、もっとも作業のパフォーマンスに影響を与えているとの観点から、MX ERGOの構造を入念に検討。手のひら全体に力が分散できる形状、手首と上腕がもっとも楽という握手に近い状態とする“20度の傾き”を導き出した。

 この構造を採用したトラックボールを設計し、フランスの研究所で一般的なマウスを使った場合と筋肉の活動量の違いを測定したところ、MX ERGOでは20%の活動量の低減が実証されたという。MX ERGOはトラックボールとしてもっとも手に馴染む形状を得たことや、最新のMXシリーズを象徴するペアリング先デバイスの自動切り替え機能のFLOW(参考記事)の搭載など、大きな進化を遂げた新世代のトラックボールと言えるだろう。

デザイン
正確性
快適性
最適な形を探るために数多くのサンプルが作られた
手のひら全体に力が分散するように設計
握手をするような自然な手の角度をマウスに落とし込んだ
20度の角度がもっとも自然とする
MX ERGOの形状は通常のマウスよりも20%も筋力の活動量が少ないとする

MX ERGOの実機写真

 以下、MX ERGOや会場に展示されていた製品の写真を掲載している。

MX ERGOのパッケージ
傾きを変える金属プレートは外すこともできる
MX ERGOの開発中のモック
最終型に近いと思われるもの

 懐かしのトラックボールの実機も展示されていた。

TrackMan Vista
TrackMan Marble
Marble Mouse
Cordless TrackMan FX
TrackMan Wheel
Cordless Optical TrackMan
TrackMan Marble
M570