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子どもたちがレッツノートSZ6を組み立てる「手づくりレッツノート工房2017」が開催
2017年8月28日 12:44
パナソニックは、2017年8月26日、兵庫県神戸市のパナソニック モバイルソリューションズ事業部神戸工場において、「手づくりレッツノート工房2017」を開催した。
今回で17回目を迎えた同イベントは、北海道から沖縄まで、270組の親子が応募。そのなかから選ばれた50組が参加した。参加者は、北は秋田県から、南は福岡県までで、そのうち地元の兵庫県内から9組、大阪からの16組が参加した。
パナソニック コネクティッドソリューションズ社常務であり、モバイルソリューションズ事業部長の坂元寛明氏は、「今回の当選倍率は5.4倍。私は倍率3倍の大学に2回落ちた」と会場を沸かしながら、「厳正な抽選を行なっており、8回申し込んだのに選ばれたことがないというお叱りの声をいただく一方で、今回が2回目の参加という人もいる。レッツノートには1,300点の部品が使われている。1つ1つの部品の品質が高いが、それを実現するために、パナソニックだけでなく、全世界の部品メーカーが努力をしている。だからこそ、長持ちで、使いやすいレットノートができあがっている。すり合わせ技術がパナソニックの特徴である。それをぜひ体験してほしい」と語った。
手づくりレッツノート工房2017は、小学4年生~高校3年生までの親子を対象に実施している夏休み特別企画で、子どもたちに、モノづくりの魅力や楽しさを体感してもらうのが狙いだ。今回は、50組の参加者のうち、男の子が28組、女の子が22組。9歳~18歳まで幅広く参加していたが、なかでも11歳の参加者がもっとも多く、12組の参加となった。
「今回初めて会った子供たちが打ち解けて、昔からの友達のように会話している様子に驚いた」と坂元事業部長。PCの組み立てを通して共通の話題を持った子供同士の積極的なコミュニケーション力に舌を巻いていた。
また、パナソニック コネクティッドソリューションズ社モバイルソリューションズ事業部プロダクトセンターの清水実所長は、子供たちの緊張をほぐすために、自らがリードして、参加者全員で簡単な体操を行なった後、「神戸工場では、パナソニックのレッツノートを、毎日、愛情を込めて作っている。今日は、参加者と一緒になって、自分たちのレッツノートを作ることになる」と挨拶した。
今年(2017年)の手づくりレッツノート工房2017では、レッツノート SZ6の組み立てに挑戦した。光学式ドライブを内蔵しながらも世界最軽量となる約929gを達成した12.1型オールインモバイルPCだ。約14時間の連続駆動のほか、100kg加圧や76cmの高さから落とした試験に合格した堅牢性も特徴となっている。
参加者は、スタンダードモデルのCF-SZ6YDBPPと、プレミアムモデルのCF-SZ6ZDNPPのいずれかを選択。参加費用はそれぞれ12万円、15万円(いずれも税込)。50組のうち、プレミアムエディションを選択した参加者が36人を占めた。なお、作ったPCは持ち帰ることができる。
また、天板は6色のなかから選べるほか、手づくりレッツノート工房2017限定として、シルバーの天板に神戸の風景を描いた昇華転写天板を用意したところ、23組と、約半数がこれを選択した。そのほかの色別では、サファイアブラックが9組、ディープネイビーが6組、グレイシュブルーが6組、マルサラワインレッドが2組、シルバーが1組となった。
昇華転写天板は、2017年4月から内製化し、サービスを開始したもので、特殊なフィルムに印刷したインクを素材に転写させる技術を活用。従来から提供しているインクジェットによる天板印刷に比べて、文字や映像をより高品位に印刷できたり、立体形状の材料への塗装を可能にしたり、耐久性にも優れているという。
レッツノート20周年記念のアニバーサリー記念モデルのゴールドをベースにした七宝柄の塗装にも、昇華転写技術が使われている。
同社では、「神戸の工場を訪れて作ったPCとしての思い出や、自分だけのPCを作りたいという思いが、昇華転写によるオリジナル天板を選ぶ参加者が多かった理由ではないか」としている。
また、ホイールパッドのカラーも6色のなかから選ぶことができた。さらに、キートップをカナ表示ありの「標準」と、カナ表示なしの「ローマ字すっきり」から選択できた。
「組み合わせは192種類。参加者は、そのなかから選んだ、世界で1台だけのレッツノートを作ることになった」(パナソニックの清水所長)とした。
開校式が終わり、組み立ての会場に移ろうとしたところで、「ちょっと待った!」という、手づくりレッツノート工房恒例の一声がかかり、レッツノート博士が登場した。
ところが、例年ならばここで一緒に登場するはずの「ぶーすけ」が今年は不参加。その代わりに登場したのが、レッツノート博士が作ったとする「ロボすけ」だった。
ロボすけは、「今日は暑いので家から成功を祈ってます」というぶーすけからの手紙を手渡し、「私が代わりにがんばる」と発言。手づくりレッツノート工房の開催17回目にして、キャラクター交代という驚きの状況で、手づくりレッツノート工房がスタートした。
ロボすけは、「なか」には人が入っているのではなく、AIが入っており、自分の感情で話すことができると説明しながら、背中に貼った紙を見せながら、ロボすけの開発費用は「35億!」と、ブルゾンちえみさんのギャグを使いながら自己紹介。会場の子供たちからは大きな笑い声があがった。ロボすけは、レッツノート博士とともに、レッツノートに搭載される部品の役割などについて説明を行なった。
なお、パナソニックの説明によると、神戸工場では基板製造ラインにおいて、双腕ロボットやアームロボットを導入しており、そうした動きにあわせてキャラクターの交代となったという。会場では、ぶーすけ以上に、ロボすけの人気が高かった模様で、来年(2018年)以降の手づくりレッツノート工房に参加するキャラクターがどうなるのかも気になるところだ。
午前10時10分過ぎからスタートした組み立てでは、メイン基板、液晶やキーボード、ケース、ネジなど、20点41部品を使用。実際の工程の約3分の1の工数で、組み立てを体験したという。
では、組み立ての様子を写真で見てみよう。
参加者全員の組み立てと梱包、工場見学が終わったあとに行なわれた閉校式では、パナニック コネクティッドソリューションズ社モバイルソリューションズ事業部プロダクトセンターオペレーション統括部長の大井光司氏が挨拶。
参加者に、神戸工場は創業以来、何年の歴史があるのかを参加者に質問。大井氏は、ロボすけに対抗するように背中に貼った「27年」の文字を見せて、会場を笑わせた。また、今日は、両親や祖父、祖母のおかげで、手づくりレッツノート工房2017に参加できたことを示しながら、小学生や中学生の参加全員で、両親たちに「ありがとう」とお礼を述べた。
なお、閉校式では、坂元事業部長が、「今日の手づくりレッツノート工房2017に参加して、将来、パナソニックに入社したい人」と挙手を求めたところ、10人以上が手をあげた。
じつは、開校式で同じ質問をしたところ、挙手した人はゼロ。手づくりレッツノート工房2017に参加して、モノづくりとともに、パナソニックという会社に高い関心を持った子供たちが増えたことを裏づけた。