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Samsung、超狭額縁筐体に18.5:9の曲面ディスプレイ搭載の「Galaxy S8/S8+」

Galaxy S8 Maple Gold

 Samsung Electronicsは、アメリカ・ニューヨークでイベント「Galaxy Unpacked 2017」を開催し、フラッグシップスマートフォン「Galaxy S」シリーズの最新モデル「Galaxy S8」および「Galaxy S8 Plus」の2機種を発表した。グローバルで2017年4月中旬から下旬頃の発売を予定している。

 従来モデルでは、5.1型平面ディスプレイ搭載の「Galaxy S7」と、左右側面部分が曲面となった5.5型曲面ディスプレイ搭載の「Galaxy S7 edge」の2モデルを展開していた。それに対しGalaxy S8シリーズでは、2モデルとも左右両端が曲面となる曲面ディスプレイ「Infinity Display」を採用。ディスプレイの種類はSuper AMOREDで、サイズはGalaxy S8が5.8型、Galaxy S8+が6.2型。なお、Galaxy S8+搭載の6.2型ディスプレイは、Sシリーズとして最大サイズとなる。

 ディスプレイはアスペクト比も変更され、18.5:9と従来よりも縦長となっている。これにより、横画面での利用時には、16:9よりも横幅の広い映画などの動画を、上下の黒帯が少なく表示できるため、映像コンテンツもより臨場感豊かに楽しめるとしている。

 ボディは、従来よりも大型ディスプレイを採用しつつスリムさも追求。本体の横幅は、Galaxy S8が68.1mm、6.2型ディスプレイ搭載のGalaxy S8+は73.4mmとなっている。5.5型ディスプレイ搭載のGalaxy S7 edgeの横幅が72.6mmだったことを考えると、スリムさが際立っていることがわかるだろう。さらに、上下も狭額縁化されており、本体前面は上下のわずかな部分以外を全てディスプレイが占めるような雰囲気だ。

 ディスプレイ左右側面の曲面部分は、従来よりもカーブが鋭角となっている。これにより、ディスプレイ側と背面側の側面がほぼ同等のカーブでシンメトリなデザインとなった。また、ディスプレイ面のガラスと背面の金属ボディが一体化されており、よりシームレスで一体感のあるボディとなっている。IP68準拠の防水防塵仕様にも引き続き対応するとともに、充電時に水を検知すると充電をストップする機能も搭載している。

 ボディの狭額縁化に伴い、従来までディスプレイ下部に搭載されていた物理ホームボタンが廃止され、ディスプレイ内のソフトウェアボタンへと変更されている。ホームボタン部分は感圧センサーに対応し、戻るボタンや履歴ボタンは位置をカスタマイズ可能。また、従来ホームボタン部に搭載されていた指紋認証センサーは、背面カメラ横へと移動。さらに、液晶面にはGalaxy Note 7に搭載されていた虹彩認証センサーも搭載しており、指紋よりも安全かつ簡単にユーザー認証が行なえる。

 カメラ機能は、裏面のメインカメラについては、「Galaxy Note 7」に近い仕様となっている。画素と位相差オートフォーカスセンサーを並べて配置した、センサーサイズ1/2.25インチ、約1,200万画素のデュアルピクセルセンサーを採用。F値1.7の明るいレンズを採用することで、暗い場所でも鮮明な撮影が可能という。そして、撮影時に1回のシャッターで内部では3枚(ズーム時には3~5枚)の写真を撮影し、それらを合成することで画像のブレを低減するとともに、コントラストを最大化する機能を備える。

 ディスプレイ面のインカメラには、新たに1/3.6インチ/約800万画素のセンサーを採用するとともに、オートフォーカスにも対応。こちらもF値1.7のレンズの採用により、暗い場所でも鮮明なセルフィー撮影が可能という。そのほか、豊富なフィルタや顔認識機能によるフェイスマスクなどのエフェクト機能も用意される。

 ソフトウェア面では、「Bixby」と呼ばれる新機能を搭載。毎日のユーザーの利用状況を把握し、左側面に用意される「Bixbyボタン」を押すだけで、毎日利用している機能や情報をレコメンドしたり、撮影した写真を解析して、観光情報や商品情報、ワインの銘柄情報などを表示する機能を用意。また、音声認識による操作では、複数アプリにまたがる操作も可能になっているという。

 このほか、画面を2分割して2つのアプリを同時に利用できるマルチウィンドウ機能では、従来は動画再生中に文字入力を行なおうとしてソフトウェアキーボードを表示すると動画ウィンドウが閉じるという問題があったが、Galaxy S8/S8+ではソフトウェアキーボードを表示しても動画ウィンドウが閉じないようになり、動画を見ながらチャットなどの操作が可能となっている。

 スペックは、Galaxy S8/S8+とも基本的に同等となる。SoCは製造プロセス10nmの最新SoCとなるSamsungの「Exynos」最新モデル、または「Snapdragon 835」が採用され、発売地域によってどちらかが選択される。メモリは4GB、内蔵ストレージは64GBで、最大256GBのmicroSDを利用可能。モバイル通信はLTE Cat.16対応となり、下り最大1Gbpsの高速通信に対応。USBポートにはUSB Type-Cを採用。バッテリ容量はGalaxy S8が3,000mAh、Galaxy S8+が3,500mAh。

 付属品としてオーストリアの音響ブランド「AKG」がチューニングを行なった高音質イヤフォンが同梱となる。ボディカラーは両モデルとも「Midnight Black」、「Orchid Gray」、「Arctic Silver」、「Maple Gold」、「Coral Blue」の5色をラインナップ。

 なお、ディスプレイの表示解像度をはじめとした詳細スペックや実機写真などは、追って紹介する。