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レノボ、シェイプアップして15時間駆動となった「ThinkPad X1 Carbon」
~クリックが静音化。LTE/Wi-Fi/Bluetooth/WiGig/NFCを同時搭載可能
2017年2月8日 15:54
レノボ・ジャパン株式会社は、プレミアムデザインのビジネス向けクラムシェルノート「ThinkPad X1 Carbon」を本日より法人向けに受注開始した。Web直販は10日より開始し、最小構成価格は税別20万円から。
初代ThinkPad X1 Carbonの登場は2012年6月まで遡る。それから何度かモデルチェンジが行なわれ、2016年に10%軽量化した第4世代が登場したのは記憶に新しい。第5世代となる今回の2017年モデルはCES 2017で発表されたが、今回、国内向けにも投入した格好だ。
第5世代は新筐体を採用し、本体サイズは323.5×217.1×15.95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.13kg~とさらにシェイプアップ。狭額縁を採用することにより、14型の画面を13.3型級の筐体に搭載することに成功した。一方で、従来は約10時間のバッテリ駆動が、約15時間に延長した。
旧モデルは、無線のアンテナが液晶の額縁部に内蔵されていたが、これをパームレスト左右とキーボード奥に移動させることで狭額縁を実現。天板は超軽量カーボンとアンテナ窓(ガラス繊維強化樹脂)、キーボード面はマグネシウム合金+アンテナ窓(同)のハイブリッド筐体となった。
従来の天板はカーボン板をガラス繊維樹脂で囲む構造だったが、プラスチックの収縮によって天板が歪んだり反ったりしてしまう課題があった。新製品の天板はアンテナ窓部を除く全てがカーボン化されたことに加え、接合用ガラス繊維樹脂とフレーム構造のガラス繊維樹脂を分けることで、金属切削加工並みの高精度を実現したという。
さらに、カーボンカバー自身も、従来は軽量化を実現する低密度発泡体をカーボン製の高弾性層で挟むサンドイッチ構造であったが、剛性が不足する課題があった。新カバーはこの低密度発泡体の代わりに超低密度カーボン網を挟むことで、さらなる軽量化と高剛性を両立できたという。これらの技術を組み合わせることで、天板単体で20gの軽量化を実現したという。
競合では狭額縁化のためにWebカメラを液晶下部に移動する製品も多いが、X1 Carbonは液晶上部中央に据え置き、TV会議時の自然な目線を確保。また、X1 CarbonはオプションでLTEを搭載可能だが、アンテナの位置変更に伴いLTEアンテナの性能試験をし、徒歩/電車/バスでの移動を含む2,500ポイント以上での検証テストを実施し、問題なく通信できることを確認したという。
さらに、タッチパッドおよびトラックポイントのボタンには、Quiet Metal Dome(QMD)スイッチを採用。トラックポイントボタンにはガタツキを抑える特許構造と、スイッチの作り込みにより、操作音を大幅に軽減したという。
BTOに対応しており、各種カスタマイズが可能。主な仕様は、CPUにCore i5またはi7、メモリ8GBまたは16GB、最大1TBのSSD(NVMe選択可能)、1,920×1,080ドットまたは2,560×1,400ドットの14型IPS液晶ディスプレイ、OSにWindows 10/10 Proを搭載する。
インターフェイスは、USB 3.0×2、Thunderbolt 3×2、HDMI出力、ミニネットワークポート、音声入出力など。先述の通り、SIMロックフリーのLTE/3G対応モジュールも搭載可能で、対応バンドはLTEが1/3/8/18/19/21/28/41、3Gが1/6/8/9/19。SIMはMicro SIMとなる。このほか、Wi-Fi、Bluetooth、NFC、WiGigなど、現時点でPCで考えうる全ての無線を同時に選択/搭載できる。指紋センサーも選択可能。
本体色はThinkPadおなじみの黒に加え、シルバーも選択できるようになっている。