Hothotレビュー

東芝「dynaPad N72/TG」

〜ペン入力にとことんこだわった2in1モバイルPC

東芝「dynaPad N72/TG」

 東芝は、スタイラスペン対応2in1モバイルPC最新モデル「dynaPad N72/TG」を発売した。12型液晶搭載Windowsタブレットとして世界最薄/最軽量(2015年11月18日時点)を実現する本体に、クラムシェルスタイルで利用できる専用キーボードが付属し、幅広い活用が可能となっている。また、ビジネスシーンで便利に利用できる豊富なアプリを用意する点も特徴だ。実売価格は129,000円前後。

タブレット部は世界最薄/最軽量

 「dynaPad N72/TG」(以下、N72/TG)は、従来の「dynabook Tab」シリーズの流れを汲む製品。従来モデルでは、ペン入力対応のWindowsタブレットとして位置付けられていたのに対し、N72/TGは、ペン入力対応の12型液晶搭載タブレット本体と、付属の専用キーボードドックを組み合わせて利用する、着脱式の2in1モバイルPCへと進化している。本体のみでWindowsタブレット、専用キーボードを装着してクラムシェルノートとして利用でき、さまざまな使用シーンで活用できる。そこでまず最初に、タブレット本体からチェックしていこう。

 N72/TGのタブレット本体は、12型液晶搭載Windowsタブレットとして世界最薄/最軽量を実現する点が大きな特徴だ。本体サイズは299.4×203×6.9mm(幅×奥行き×高さ)と、高さはわずか6.9mmしかない。従来モデルとなる10.1型液晶搭載のdynabook Tab S90/TGでは高さが9.1mmだったので、そちらと比較しても実に2.2mmも薄くなっている。従来モデルより液晶サイズが大きく、フットプリントも大きくなっているため、薄型化はやりやすくなっているとは言え、7mmを切る薄さは圧巻。この薄さの実現にこだわったのは、実際の紙のノートの感触に限りなく近づけたかったからそうだが、一般的なタブレットのようなごつごつとした感触が手に伝わってこないため、ペン入力時の感触も紙のノートにかなり近いと感じる。

 重量は公称で約579g、実測では559gだった。この実測の559gという数字は、従来モデルのS90/TGの公称重量である約565gよりも軽く、フットプリントが大きいこともあって、実際に手にすると数字以上に軽く感じる。

 この軽さの実現のため、N72/TGでは筐体背面にdynabookシリーズとして初となるカーボン素材を採用。このほかにも、薄さ1.9mmの薄型基板やパーツ類の片面実装、小型Wi-Fiアンテナの採用などの工夫により、軽さと薄さを両立。さらに、軽量で強度にも優れるカーボン素材ボディによって、薄型軽量ながら十分な堅牢性も両立している。持ち歩いて利用することを前提としている2in1モバイルとして、薄さ、軽さだけでなく堅牢性も確保されている点は嬉しい特徴と言える。

タブレット本体。フットプリントは299.4×203mm(幅×奥行き)
下部側面。高さは6.9mmと12型液晶搭載Windowsタブレット世界最薄を実現
左側面
上部側面
右側面
背面。dynabookシリーズ初となるカーボン素材を採用し、軽さと堅牢性を両立
タブレットの重量は実測で559g。公称の約579gでも世界最軽量だ

キーボードドックと合わせても重量は1kgを切る

 次に、付属の専用キーボードドックだ。N72/TG専用となっており、キーボード後方の溝にタブレットを立てかけることでクラムシェルノート相当として利用可能となる。タブレットを立てかけて使う場合には、後方に倒れないような重量配分と角度となっているので、利用時も安心。液晶面の角度は調節できない点は少々残念だが、通常デスク上で使う場合にちょうどいい角度となっているので、それほど大きな不満はない。また、タブレットとキーボードドックはマグネットでしっかり固定されるため安定性は申し分なく、膝の上でも安心して利用できる点も嬉しい。

 さらに、タブレットと合わせた状態での携帯性を高めるため、タブレットと重ねた場合にもマグネットで接合するようになっている。重ねて持ち運ぶ場合でも、タブレットとキーボードドックが簡単にバラバラにならず、ノートPCに近い携帯性を実現している。なお、このキーボードドックはワイヤレス接続ではなく、タブレット底面の端子によって接続される構造となっている。

 キーボードは、キーの間隔が開いたアイソレーションタイプ。主要キーのキーピッチは横が19mmとフルサイズ。縦のピッチはやや狭くなっているが、タッチタイプも余裕で行なえる。また、ストロークは1.5mmとまずまずの深さを確保。キートップが0.2mmほど凹んでいることで、指触りが良く、しっかりとしたクリック感もあって打鍵感は上々。Enterキー付近の一部キーなど、横のピッチがやや狭くなっているキーもあるが、不自然な配列もなく、十分快適なタイピングが可能と言える。

 ポインティングデバイスは、クリックボタン一体型タッチパッドを採用。横長の形状だが面積は十分に広く、こちらも申し分ない扱いやすさだ。

 キーボードドックのサイズは、299.4×203×8mm(幅×奥行き×高さ)と、フットプリントはタブレットと同サイズ。重量は約420gで、タブレットと合わせた重量は約999gと1kgを切る。なお、タブレットとキーボードドックを合わせた実測の重量は969.5gだった。

付属のキーボードドックにタブレットを装着すると、クラムシェルノートとして利用できる
タブレットの角度は調節できないが、利便性を考慮した角度となっており、後方に倒れる心配もない
タブレットとはマグネットで固定。しっかり固定されるのはもちろん、外すのも楽だ
キーボードはアイソレーションタイプ。配列も自然だ
主要キーのピッチは横が約19mm。縦はやや狭い。ストロークは約1.5mmで、打鍵感は申し分ない
Enter付近など一部キーのピッチは狭くなっているが、タッチタイプも余裕だ
クリックボタン一体型タッチパッドは横長だが利便性は申し分ない
キーボードドック底面
写真ではずらしているが、キーボードドックとタブレットは同じフットプリントで、合わせるとマグネットで接合する構造
タブレットとキーボードドックを合わせた状態での高さは14.9mm
タブレットとキーボードドックを合わせた左側面
タブレットとキーボードドックを合わせた重量は実測で969.5gと1kgを切っている

アスペクト比3:2の12型液晶を採用

 液晶は、アスペクト比が3:2の12型パネルを採用している。パネルの方式はIPSで、視野角が広く、どの方向からでも発色や明るさの違いを感じることなく視認できる。

 液晶の表示解像度は、1,920×1,280ドット。12型クラスのWindowsタブレットでフルHD超の高解像度液晶を搭載する例が増えつつあるが、文字の視認性が低下することなどを考えると、1,920×1,280ドットでも全く不満はない。実際に、Webページなども快適に見られる。また、アスペクト比が3:2のため、縦画面での利用時には電子書籍の閲覧も非常に快適だ。

 液晶表面は光沢仕様となっており、発色は十分に鮮やかだが、外光の映り込みはやや気になる。なお、液晶表面にはCorning製の強化ガラス「Gorilla Glass 3」を採用しており、強度がたかめられている。また、耐指紋コーティングも施されているので、タッチ操作でも指紋の痕が付きにくい点も嬉しい部分だ。

液晶は1,920×1,280ドット表示の12型パネルを採用。発色は十分に鮮やかだ
アスペクト比が3:2のため、縦の情報量が多い
縦画面でのWebページや電子書籍の見やすさは、アスペクト比3:2の液晶ならではだ

ワコムと共同開発のデジタイザペンに対応

 N72/TGは、ワコムと共同開発されたアクティブ静電結合方式のデジタイザペンに対応し、ペンが製品に標準添付されている。このデジタイザペンは、従来モデルのS90/TGなどで採用されていたものと同じもの。2,048段階の筆圧検知に対応するとともに、ペン先位置の検出技術を駆使し、非常に軽快かつなめらかな書き味を実現。実際に、ペンを素早く移動させても、しっかりとペン先の位置を追随し、安定して書き込める。ペン先が1mmと非常に狭い点も特徴で、細かな文字も余裕で書き込める。

 液晶側も、表面ガラスが液晶パネルにすき間なく貼り付けられたダイレクトボンディングとなっているため、ガラスにペン先が触れている位置と液晶面の間隔が少なく、視差がほとんど発生しない。そのため、実際の紙にペンで書き込んでいるかのような感覚で手書き入力が可能だった。

 デジタイザペンは、本体やキーボードドックに収納はできないが、タブレット右側面のスリットに固定できる構造となっている。キーボードドックとタブレットを重ねて持ち歩く場合など、ちょうど高さがフィットするようになっているので、まずまず軽快に持ち歩けるだろう。

 現在、ペン対応のWindowsタブレットは多数存在するが、N72/TGのペンは、それらの中でもトップクラスの書き心地を有していると言っても過言ではないだろう。この辺りは、実際に体験してみないと分かりにくい部分でもあるので、まずは家電量販店などに展示機で、実際の書き心地を体験してみてもらいたい。

標準添付のデジタイザペン。ワコムと共同開発されたアクティブ静電結合方式を採用
ペン先が1mmと細く、細かい文字も軽快に書ける
ペンの電源は単6形乾電池
ペンは2,048段階の筆圧検知に対応。ペン先への追随性にも優れ、書き味は紙とペンに匹敵する
ペンはタブレット右側面スリットに装着して持ち運び可能
タブレット、キーボードドック、ペンを合わせても重量は実測で987.5gだった

ビジネスシーンで便利に活用できる「Tru」アプリシリーズをプリインストール

 N72/TGは、ビジネスシーンや学習などの用途で便利に活用することを主眼として開発されている。そして、その用途で便利に活用できるアプリも豊富にプリインストールされている。そのアプリは、従来のdynabook Tabシリーズから続く「Tru」アプリ群だが、N72/TG世代ではさまざまな部分で進化を遂げている。

 Truアプリ群の中心的な存在となるのが、ペン入力対応のメモアプリ「TruNote」だ。N72/TGでは第3世代となるが、ペンで書き込んだ手書き情報を保存、管理、閲覧、編集するだけでなく、Truアプリ群で収集したデータを一元管理できるようになった。

 N72/TGにプリインストールされているTruアプリ群には、TruNote以外に、ホワイトボードや紙資料などを取り込むカメラアプリ「TruCapture」、ボイスレコーダーアプリの「TruRecorder」、さまざまな情報を切り出してスクラップできるキャプチャアプリ「TruClip」、そして複数人でTruNoteのノート画面を共有し、それぞれが同時に文字を書き込むなどして情報を共有できる「TruNote Share」と4種類のアプリが用意されるが、それぞれで収集したデータは、全てTruNote上で管理、閲覧、編集できるようになっている。

 TruNote上では、各アプリで収集したデータがTruNoteの1つのページとして表示されるので、どのアプリのデータなのかを、ユーザーは意識することなく扱える。また、それらデータは時系列に整列されて表示されるため、どういった状況で収集したデータなのか、簡単に判断できるようにもなっている。

 例えば、ある会議でTruNoteを使って手書きでメモを取りつつ、その時に検索したWebページの情報をTruClipでキャプチャしたり、TruCaptureでホワイトボードの写真を撮影したり、TruRecorderで会議の様子を録音していたとしても、それらデータがTruNote上に同じ時間帯に収集したデータとして並んで表示される。そのため、後から見返した場合でも、会議の時に収集したものだとすぐに判断でき、データ検索の手間も省ける。

 実際にTruアプリ群を使ってみると、TruNoteでのデータ一元管理が可能になったことで、利便性が大きく高まっていることを実感できる。こういったアプリは、サードパーティ製のものが多数存在しているが、それらを使う場合には、収集データが個別管理となり、あとでデータを検索する場合に結構苦労するが、そういった手間から開放されるという点は、非常に大きなメリットになるだろう。

手書きメモアプリ「TruNote」。第3世代となり、さまざまな進化を遂げている
付属のペンで簡単にメモが取れる
TruNoteで取った手書きメモだけでなく、TruRecorderやTruCaptureなど、Truアプリ群で収集したデータも全てTruNoteで一元管理。時系列でアプリの種類を問わず一覧表示されるため、閲覧性や検索性にも優れる
Truアプリ群の複数アプリ同時利用も、もちろん可能
画面キャプチャアプリの「TruClip」。表示中の画面をキャプチャするとともに、自由にメモを書き込んで取り込める
カメラアプリの「TruCapture」。ホワイトボードの撮影などにも活用できる
斜め方向から撮ったホワイトボードや看板も、正面から見た形に自動補正。OCR機能による文字認識も可能だ

 また、各アプリの機能も強化されている。例えば、TruRecorderでは話者認識機能を搭載。これによって、会議などで録音したデータの音声を解析することで、しゃべった人を識別し、誰がしゃべっているのかを一目で判断できる分かりやすいUIで表示してくれる。また、声の特徴を学習することで、2度目以降の録音時には、誰がしゃべっているのかを、登録されている話者情報から識別して判断してくれる。周囲に雑音が多い状況や、2名以上が同時にしゃべっている状況では、話者認識が正確に行なわれないことが多かったが、静かな室内での会議などでは、かなり正確な話者識別が可能だった。後から録音データを聞き直す場合でも、この話者識別機能はかなり便利に活用できる。

 なお、この話者識別機能は、ステレオで録音した情報から話者の位置を判断するという部分に重点が置かれているそうで、利用時にはテーブル中央ではなく、利用者の目の前など中央からずれた場所に置いて利用するのがベストとのこと。

TruRecorderでは、話者認識機能が追加され、録音データを解析して話者ごとに分かりやすいUIで表示してくれる
雑音の多い場所での録音時などには、うまく話者認識できない場面もあったが、十分参考になる程度の識別はできていた

 さらに、TruNoteではMicrosoftのクラウドサービス「OneDrive」に対応し、データをOneDriveで共有できるようにもなった。これによって、Truシリーズをプリインストールするほかのdynabookシリーズともデータを簡単に共有できるようになり、利便性が向上。加えて、今回は試せなかったが、iOSデバイスからOneDrive上のTruNoteデータを閲覧できるiOS用アプリ「TruNote Viewer」も用意される。このように、データの活用の幅も従来より高められている。

TruNoteはOneDriveに対応し、データの共有も簡単に行なえるようになった
OneDriveでデータを同期させておけば、Truアプリ群搭載の他のdynabookでも簡単にデータを活用可能

 ただ、唯一残念なのが、Truアプリ群を他社製PCなどで利用できないという点だ。もちろん、Truアプリ群自体が競合製品に対する強みにも繋がるため、アプリだけ外販するのは難しいとは思うが、完成度や利便性の高さを考えると、より広範囲で利用できた方が、ひいてはTruアプリ群の利便性をさらに高めることにつながるはず。難しいかもしれないが、できればTruアプリ群の外販も検討してもらいたいように思う。

スペックは薄型軽量タブレットとして標準的

 N72/TGのスペックを確認していこう。搭載CPUはAtom x5-Z8300を採用し、メインメモリは標準で4GB(LPDDR3-1600)搭載。内蔵ストレージは128GBのeMMC。無線機能は、IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0、そしてTransferJetを標準搭載する。センサー類は、電子コンパス、加速度センサ、ジャイロセンサを搭載。カメラは、背面に約800万画素、液晶面に約200万画素と、2つ搭載する。

 外部ポートはタブレット側にのみ用意。左側面にはmicroSDカードスロットとMicro HDMI、Micro USBポート、右側面にヘッドフォン/マイク共用ジャックとMicro USBポートを備える。左右に2つあるMicro USBポートのうち左側面は内蔵バッテリの充電用としても利用するが、充電中でもUSBポートが利用できる点は嬉しい特徴だ。

 OSはWindows 10 Home 64bitを採用。Microsoft Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービスもプリインストールされる。

左側面には、microSDカードスロットとMicro HDMI、Micro USBポートを用意
右側面にはヘッドフォン/マイク共用ジャックとMicro USBポートを用意。Micro USBポートが計2ポートあるのは嬉しい。右のスリットはペン装着用
上部側面には、電源ボタンとボリュームボタンを配置
タブレット裏面には約800万画素のカメラを搭載。またその左にはTransferJetも搭載している
液晶面上部中央には約200万画素のWebカメラを搭載
内蔵バッテリの充電は、左側面のMicro USBポートから行なう。汎用USB ACアダプタやモバイルバッテリを利用した充電も可能だ

性能は安価なタブレットレベル

 では、ベンチマークテストの結果を見ていこう。利用したベンチマークソフトは、Futuremarkの「PCMark 8 v2.5.419」、「PCMark 7 v1.4.0」、「3DMark Professional Edition v1.5.915」、Maxonの「CINEBENCH R15」、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の5種類。比較用として、キングジムの「ポータブック XMC10」と、ASUSの「TransBook T90CHI-64GS」の結果も加えてある。


dynaPad PN72TGP-NWA PORTABOOK XMC10 T90CHI-64GS
CPU Atom x5-Z8300(1.44/1.84GHz) Atom x7-Z8700(1.60/2.40GHz) Atom Z3775(1.46/2.39GHz)
ビデオチップ Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics
メモリ LPDDR3-1600 4GB LPDDR3-1600 2GB LPDDR3-1066 2GB
ストレージ 128GB eMMC 32GB eMMC 64GB eMMC
OS Windows 10 Home 64bit Windows 10 Home 64bit Windows 8.1 with Bing 32bit
PCMark 8 v2.5.419 PCMark 8 v2.3.293
Home Accelarated 3.0 1252 1737 1307
Creative accelarated 3.0 1438 1877 Error
Work 2.0 1072 1407 Error
Storage 4179 Error 4306
PCMark 7 v1.4.0
PCMark score 2151 2638 2468
Lightweight score 1162 2116 1406
Productivity score 798 1787 1053
Entertainment score 1482 1910 1618
Creativity score 4493 4907 4557
Computation score 5672 7684 5941
System storage score 3653 3412 3692
Raw system storage score 1198 1220 1221
CINEBENCH R15
OpenGL (fps) 10.91 13.35 N/A
CPU 87 79 N/A
CPU(Single Core) 28 36 N/A
3DMark Professional Edition v1.5.915 3DMark Professional Edition v1.4.828
Ice Storm 16956 17280 16841
Graphics Score 19376 19480 16573
Physics Score 11799 12386 17855
Ice Storm Extreme 11458 11786 9909
Graphics Score 11930 11685 8872
Physics Score 10065 12157 16772
Ice Storm Unlimited 17592 18850 16520
Graphics Score 20052 21684 16148
Physics Score 12309 12934 17971
Cloud Gate 1551 1651 1287
Graphics Score 1856 2060 1249
Physics Score 986 975 1444
Sky Diver 939 1024 497
Graphics Score 900 989 437
Physics Score 1384 1400 1512
Combined score 818 901 515
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク
1,280×720ドット 標準品質(ノートPC) 825 925 -

 結果を見ると、上位CPUを搭載するポータブック XMC10のスコアを下回っている点はしかたがないとして、T90CHI-64GSの結果も多くの部分で下回っている点はかなり残念。薄型/軽量化を突き詰めることで、搭載CPUにしわ寄せがきた可能性も否定できないが、やはり実際に使っていて性能面でやや気になる場面があったのも事実で、できればもう少し強力なCPUを搭載してもらいたかった。

 確かに、Truアプリ群やOfficeアプリを使っている状況では、それほど処理性能が気になる場面はなかったのも事実だが、アプリ起動時の待ち時間や、アプリ切り替え時などのもたつきは、どうしても気になってしまう。薄さや軽さ追求も分からないではないが、ビジネスシーンで快適な作業を行なうには性能も重要な指標であり、そういった意味でもやや残念だ。

 次にバッテリ駆動時間だ。N72/TGの公称のバッテリ駆動時間は、約7時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver2.0)。それに対し、Windowsの省電力設定を「バランス」、バックライト輝度を40%に設定し、無線LANを有効にした状態で、BBenchでキー入力とWeb巡回にチェックを入れて計測したところ、約6時間48分だった。実利用で公称に近い駆動時間が計測されたのは、まずまずといったところ。もちろん、さらに長時間駆動できた方がいいが、N72/TGはスマートフォン同様に、一般的なモバイルバッテリを利用した充電も可能で、柔軟な充電環境が確保できるので、大きな不満はないだろう。

Truアプリの完成度の高さに対しスペック面が残念

 N72/TGは、アスペクト比3:2の12型液晶、なめらかな書き味のデジタイザペン、キーボードドックでクラムシェルとしても利用できるなど、2in1として非常に完成度の高い製品に仕上がっている。特に、ペンの書き心地はかなり優れ、紙のノートに手書きする感覚そのままに利用できる点は、大きな魅力となる。加えて、完成度の高まったTruアプリ群によって、ビジネスシーンで非常に便利に活用できる点も、競合製品に対する優位点となるだろう。もちろん、薄型軽量ボディで軽快に持ち運べる点も魅力だ。

 ただ、その反面、CPU性能の低さなど、スペック面がどうしても残念に思える。やはり、ビジネスツールとして軽快に活用するには、性能面もある程度は不可欠で、その点でどうしても見劣りしてしまう。そうは言っても、全体的な完成度は申し分ないので、性能面に妥協できるなら、ビジネスシーンで活用する2in1として十分お勧めできる。そして、次世代モデルでは、性能面の強化をお願いしたい。

(平澤 寿康)