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レノボ・ジャパン「ThinkPad 10」

〜64bit版Windows 8.1対応の10.1型Bay Trail-Tタブレット

レノボ・ジャパン「ThinkPad 10」

 レノボ・ジャパンは、10.1型Windwos 8.1タブレット新モデル「ThinkPad 10」を発売した。薄型軽量タブレットとして人気を博した「ThinkPad Tablet 2」の後継となるモデルで、基本性能の強化や本体の薄型化を始めとする、さまざまな強化を実現している。直販価格は71,280円から。

筐体素材の変更などで薄さと堅牢性を両立

 「ThinkPad 10」は、10.1型液晶を搭載するWindows 8タブレット最新モデルだ。2013年1月に個人向けモデルが発売され、一時受注が停止されるほどに人気を集めた「ThinkPad Tablet 2」の後継として位置付けられている。ThinkPad 10では、どこにでも持ち運べ安心して利用できる優れた携帯性と堅牢性の両立に加え、ノートPCに匹敵する処理能力も兼ね備え、ビジネスシーンでの利用をメインターゲットとしたタブレットというコンセプトのもの、従来モデルのThinkPad Tablet 2からさまざまな強化が実現されている。

 まず、携帯性を高めるために本体をさらに薄型化。ThinkPad Tablet 2も、本体サイズは262.6×164×9.8mm(幅×奥行き×高さ)と十分な薄さだったが、ThinkPad 10は256.5×177×8.95mm(同)と、約0.85mmの薄型化を実現している。数字としては1mmに満たない薄型化で、ほとんど変わらないという印象もあるかもしれないが、もともとが10mmを切る薄さで、そこからさらなる薄型化を実現するのはかなり難しい。ThinkPad 10では、本体背面パネルや液晶面の強化ガラスの素材を変更することなどで、薄型化を実現している。

 具体的には、従来樹脂製だった背面パネルをアルミニウム素材に変更することで、約1.2mmの厚さだったリアパネルを0.8mmに薄型化。また、液晶面表面の強化ガラスをCorning製のGorilla Glass 3に変更することで、LCDとタッチパネルモジュール全体の厚さが3.85mmから3.25mmに薄くなっている。こういった薄型化の追求によって、従来から約0.85mmの薄型化が実現されている。

リアパネルの素材変更に加え、液晶表面ガラスもCorning製のGorilla Glassに変更し薄型化を実現している

 また、薄型化を追求しつつ優れた堅牢性が維持されている点も大きな特徴。背面パネルをアルミニウム素材に変更することは、薄型化だけでなく堅牢性の維持にも大きな威力を発揮している。本体内部には軽さと優れた剛性を兼ね備えるマグネシウム素材を利用したフレームを備え、LCDやフレームとの一体構造とすることによって、外部からの圧力やひねりなどへの耐性を実現。さらに、USBコネクタなどの外部コネクタはメタルブラケットでしっかり固定することにより、コネクタ接続時の外部からの力に耐えるように設計。こういった工夫によって、ThinkPadシリーズでおなじみの”拷問テスト”と呼ばれる高い基準の堅牢性テストも問題なくパスしている。これなら、普段の持ち歩きも全く不安がないと言える。

 それに対し、本体重量は従来モデルからわずかに増加している。ThinkPad Tablet 2の重量は最軽量構成時で約570gだったのに対し、ThinkPad 10は約598g(デジタイザペンなしモデルは約590g)と約28g増えている。ただ、ThinkPad Tablet 2の重量は最軽量構成時のもので、構成によってはThinkPad 10に近い重量となる。また、手にして重さの違いを感じるほどの差でもないため、ほぼ気にならない範囲だろう。なお、実測での重量は574gと、公称を下回る重量だった。

ThinkPad 10本体正面。フットプリントは256.5×177mm(幅×奥行き)と、従来モデルにThinkPad Tablet 2より幅がわずかに短く、奥行きがやや長くなっている
本体下部側面。高さは8.95mmと9mmを切っており、ThinkPad Tablet 2より約0.85mm薄くなった
左側面
上部側面
右側面
裏面。従来樹脂製だったリアパネルはアルミニウム素材に変更
本体重量は公称で約598gと、従来モデルよりわずかに増えている。実測では574gだった

本体形状はNECのLaVie Tab Wとほぼ同じ

 筐体色は、ThinkPadシリーズと言うこともあり、伝統のブラックを採用する点は従来通り。それに対し、本体デザインは側面付近の形状などが従来モデルから若干変更されている。特に大きな変更と感じるのが、液晶面からみて左側面の形状で、従来モデルでは半円状だったのに対し、ThinkPad 10では裏面側のみわずかな曲面となった、一般的なタブレットに近いデザインとなっている。また、オプションの「ThinkPad 10 ウルトラブックキーボード」との連携のため、下部側面がほぼ垂直に切り落とされている。その影響もあって、上部の2つのコーナーは曲面上になっているのに対し、下部の2つのコーナーはほぼ直角に近く尖っており、従来モデルと見た目の印象がやや異なっている。

 ところで、この筐体形状をどこかで見たことがある人もいるかもしれない。それは、NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)が発売している10.1型Windows 8.1タブレット「LaVie Tab W」だ。実際に双方を並べて比べてみたが、筐体色や背面の製品ロゴを除いて全く同じ形状であった。ただし、製品の仕様は全く同じではなく、微妙に異なっている。NEC PCとレノボはPC事業を統合し、製品開発や部材調達などで双方のリソースを最大限に活かす仕組みを構築している。ThinkPad 10とLaVie Tab Wは同じリソースを活用し、各ブランドに応じてそれぞれ若干の修正を加えたものと考えられる。そういった意味で、ThinkPad 10とLaVie Tab Wは兄弟機と言って差し支えないだろう。

左がThinkPad 10、右がLaVie Tab W。筐体色やロゴなどの違いはあるが、本体形状は全く違いがなく、裏面カメラやスピーカーの位置も全く同じだ
液晶面の比較。こちらは筐体色に違いがなく製品ロゴなどもないため、ThinkPad 10(左)、LaVie Tab Wとも見分けが付かない

WUXGA表示対応の10.1型IPS液晶を採用

 液晶には、1,920×1,200ドット(WUXGA)表示に対応する10.1型液晶を採用している。従来モデルでは表示解像度が1,366×768ドットだったため、表示解像度が高まるだけでなく、アスペクト比も16:10となり、縦の領域が増えている。表示される情報量は約2.2倍に増えたことで、Webアクセス時はもちろん、Excel/WordなどOfficeを利用する場合もより多くの情報を表示できるため、効率良い作業が行なえる。

 パネルの種類は従来同様IPS方式を採用。視野角が広く、どの角度からもはっきりと表示文字が見え、色合いの変化も少ない。パネル表面は光沢処理のため、発色は十分に鮮やかだが、反面外光の映り込みはやや気になる。なお、オプションで非光沢の液晶保護フィルムが用意されているので、外光の映り込みが気になるならそちらを活用するのがいいだろう。

1,920×1,200ドット表示対応の10.1型液晶を採用。パネルの方式はIPSで、どの角度からも優れた視認性を確保している。センサー式のWindowsボタンを液晶下部に配置
ThinkPad Tablet 2の1,366×768ドットから大幅に解像度が増え情報量が増えただけでなく、アスペクト比も16:10となったため、WebアクセスやOffice利用時の利便性も向上
液晶面は光沢処理で外光の映り込みはやや激しい。オプションの非光沢保護フィルムやプライバシーフィルターなどの利用を検討したい

デジタイザペンは直径が太くなった

 タッチパネルは、従来同様、静電容量方式のタッチパネルに加えて、1,024段階の筆圧検知に対応する電磁誘導方式のデジタイザペンにも対応する(デジタイザペンへの対応有無は選択可能)。また、デジタイザペンにはペン尻に消しゴム機能が備わっている。

 デジタイザペン自体の形状は変更され、直径が8mmと従来の6.5mmよりも太くなっている。これによってペンの握り心地が向上しており、扱いやすくなったと感じる。ただし、直径が太くなったことで本体へは収納できなくなった。従来は本体に直接収納して手軽に持ち歩けただけに、この点は少々残念だ。

 なお、オプションの「ThinkPad 10ウルトラブックキーボード」にはデジタイザペンの収納スペースが用意されているので、ウルトラブックキーボードと同時に持ち歩く場合には収納場所に困らない。さらに、「ThinkPad 10クイックショットカバー」にもデジタイザペンを持ち運べるホルダーが用意されているので、デジタイザペンを利用する場合にはそれらを活用するといいだろう。

対応モデルでは電磁誘導方式のデジタイザペンが利用可能。1,024段階の筆圧検知に対応し、軽快なペン入力が可能
ペン尻部分には、従来モデル同様消しゴム機能を備える
ペンの直径が8mmと太くなったことで握り心地は向上したが、本体には収納できなくなった。ただ、オプションの「ThinkPad 10ウルトラキーボード」にはペンの収納スペースが用意される
オプションの専用ケース「ThinkPad 10クイックショットカバー」にもペンを収納する仕組みを用意

Bay Trail-T最上位モデル採用で性能を強化

 仕様面も従来モデルから強化され、プロセッサはBay Trail-Tの最上位モデルとなるAtom Z3795を採用している。これにより、従来モデルのThinkPad Tablet 2と比べて処理能力が大きく向上しており、利用時の快適度が高まっている。

 メインメモリは標準でLPDDR3-1066を4GB搭載(最下位のモデルは2GB)。内蔵ストレージは64GBのeMMCを採用。無線機能は、IEEE 802.11a/b/g/n準拠の無線LANと、Bluetooth 4.0を標準搭載。センサー類は、GPS、加速度センサー、近接センサー、電子コンパス、ジャイロセンサー、照度センサーを搭載している。カメラは、約800万画素の背面カメラと約200万画素の前面カメラを備える。OSは、最下位モデルのみWindows 8.1 with Bing 32bit版となるが、それ以外のモデルではWindows 8.1 Pro Update 64bit版となる。

 側面ポートは、左側面に標準サイズのUSB 2.0ポートと電源コネクタ、右側面にMicro HDMI出力とmicroSDカードスロット、SIMカードスロット、ヘッドフォン/マイク共用ジャックを備える。なお、LTE対応モデルは9月中旬以降の出荷を予定している。

左側面に標準サイズのUSB 2.0ポートと電源コネクタを配置
右側面にはMicro HDMI出力とmicroSDカードスロット、SIMカードスロット、ヘッドフォン/マイク共用ジャックを配置。ボリュームボタンもある
上部側面には電源ボタンと画面回転オン/オフスイッチを備える
下部側面には、オプションの「ThinkPad Tabletドック」を装着する専用コネクタがある
裏面には約800万画素の背面カメラを搭載
液晶面上部には約200万画素の前面カメラを搭載
付属ACアダプタは、充電時間を短縮するために出力が高められたことで、従来よりやや大型となっている
ACアダプタの重量は、電源ケーブル込みで実測205gだった

豊富な周辺機器を用意

 ThinkPad 10には、ThinkPad Tablet 2と同様に豊富な周辺機器が用意されている。まず、先にも触れた「ThinkPad 10ウルトラブックキーボード」。キーボード奥の溝に本体を立てかければ、クラムシェルノートに近い利便性を実現。主要キーのピッチが18.5mmと余裕があり、ストロークも1.8mmと深く、打鍵感はノートPCの本格的なキーボードに近い。タブレットとキーボードは磁石でしっかり固定され、膝の上に置いても安定して利用できる点も大きな魅力。

 ただし、重量は実測で528gと重く、タブレットと合わせると1,101.5gと1.1kgを超えた。また、タブレットを立てかける角度を変えられない点や、タッチパッドが縦の幅が狭くやや扱いにくい点なども少々気になる部分だが、ビジネス用途などで文字入力の機会が多いなら、本体と同時に用意したいところだ。

ThinkPad 10専用キーボード「ThinkPad 10ウルトラブックキーボード」
後部の溝にThinkPad 10を置けば、クラムシェルノートのような感覚で利用できる
ThinkPad 10とキーボードは磁石でしっかり固定されるので、膝の上でも安定して利用できる
本体を持って持ち上げてもキーボードが落ちないほどしっかり固定される
主要キーのキーピッチは18.5mmとサイズの割にゆったりしている
ストロークも1.8mmと深く、打鍵感はかなり優れる
キーボード手前のタッチパッドは、縦の幅が狭くやや使いにくい
キーボードの重量は実測で528gとやや重く、ThinkPad 10と合わせると1,101.5gと1.1kgを超えてしまう

 軽快に本体を持ち歩きたいなら、専用カバー「ThinkPad 10クイックショットカバー」が魅力。マグネットで本体底面に固定して利用する専用カバーで、携帯時に液晶面を保護するだけでなく、カバー中央付近を折り曲げることで本体を支えるスタンドとしても活用できる。また、側面側にデジタイザペンを固定するホルダーが用意され、デジタイザペンも軽快に持ち歩けるようになる。

 さらに、名称からピンと来る人もいるかもしれないが、カバーを本体背面側に折り曲げている状態で本体右裏面側の角を折り曲げると、背面のカメラが現れるとともに、カメラアプリが自動起動し、すぐに写真撮影が可能となる。このギミックはThinkPad 8用のクイックショットカバーで実現されたものと同じで、利便性を高める面白い機能だ。

液晶面を保護しつつ軽快に持ち歩ける専用カバー「ThinkPad 10クイックショットカバー」
カバー背面側は鮮やかなレッドを採用
カバーは中央付近で折れるようになっており、本体を支えるスタンドとしても活用できる
カバーを裏面側に折り曲げた状態で角を折るとカメラが現れ、カメラアプリも自動起動する
ThinkPad 10にクイックショットカバーを装着した状態での重量は実測で707gだった

 「ThinkPad Tabletドック」を利用すれば、USB 3.0ポートやHDMI出力、Gigabit Ethernetポートなどが拡張される。外部ディスプレイやキーボード、マウス、外付けストレージなどを用意してThinkPad 10をデスクトップPC相当として活用しつつ、外出時にはThinkPad 10本体のみを軽快に持ち出すという用途を容易に実現できるため、特にビジネスシーンで活躍する周辺機器と言える。

ThinkPad 10に各種接続ポートを拡張する「ThinkPad Tabletドック」
このようにThinkPad 10を取り付けて利用。外部ディスプレイを接続すればデュアルディスプレイ構成でも利用できる
左側にUSB 3.0ポートとヘッドフォン/マイク共用ジャックを配置
裏面にUSB 3.0ポート×2、HDMI出力、Gigabit Ethernet、電源コネクタを備える

 「ThinkPad 10プロテクター」はその名のとおり、衝撃や落下などからThinkPad 10本体を保護するケースだ。プラスチック、発泡材、シリコンの3層構造となっており、外部からの衝撃をしっかり吸収する構造となっている。

 また、下部のフタを開けることで、ケースを装着したままThinkPad Tabletドックに装着でき、利便性も考慮されている点もうれしい部分。防水性能こそ備えないものの、背面にハンドグリップも備え、工事現場などの過酷な環境で安心して利用するのに最適だろう。

ThinkPad 10を衝撃から保護する「ThinkPad 10プロテクター」
プラスチック、発泡材、シリコンの3層構造で収納したThinkPad 10をしっかり保護する
裏面にはハンドグリップを備え、しっかりホールド可能
ケース下部のフタを開けると、プロテクターを装着したままTabletドックに装着できる

性能はLaVie Tab Wとほぼ同等

 では、ベンチマークテストの結果を見ていこう。今回利用したベンチマークソフトは、Futuremarkの「PCMark 7 v1.4.0」、「PCMark Vantage Build 1.2.0」、「PCMark05 Build 1.2.0 1901」、「3DMark Professional Edition v1.3.708」、「3DMark06 Build 1.1.0 1901」の5種類。比較として、NECの「LaVie Tab W TW710/S2S」、シャープの「Mebius Pad TA-H10L-B」、富士通の「ARROWS Tab QH55/M」の結果も加えてある。

【表】ベンチマーク結果
ThinkPad 10 20C1002PJP LaVie Tab W TW710/S2S Mebius Pad TA-H10L-B ARROWS Tab QH55/M
CPU Atom Z3795(1.59/2.39GHz) Atom Z3795(1.59/2.39GHz) Atom Z3770(1.46/2.40GHz) Atom Z3770(1.46/2.40GHz)
ビデオチップ Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics
メモリ LPDDR3-1066 4GB LPDDR3-1066 4GB LPDDR3-1066 4GB LPDDR3-1066 4GB
ストレージ 64GB eMMC 64GB eMMC 64GB eMMC 64GB eMMC
OS Windows 8.1 Pro Update 64bit Windows 8.1 Update Windows 8.1 Pro Windows 8.1
PCMark 7 v1.4.0
PCMark score 2300 2360 2497 2518
Lightweight score 1392 1364 1301 1430
Productivity score 1041 1135 1015 1090
Entertainment score 1548 1656 1638 1670
Creativity score 4266 3939 4563 4501
Computation score 5631 5149 6742 6141
System storage score 3860 3897 3322 3700
Raw system storage score 1501 1576 955 1213
PCMark Vantage Build 1.2.0
PCMark Suite 5375 5240 5140 4935
Memories Suite 2596 2954 2782 2915
TV and Movies Suite N/A N/A N/A N/A
Gaming Suite 3984 4015 3755 2800
Music Suite 5972 5983 4809 6379
Communications Suite 7108 6487 6464 6166
Productivity Suite 5465 4658 4657 4174
HDD Test Suite 11849 14857 8080 11470
PCMark05 Build 1.2.0
PCMark Score N/A N/A N/A N/A
CPU Score 4632 4666 4751 4687
Memory Score 2983 3256 3350 3267
Graphics Score 807 1083 N/A 1203
HDD Score 13259 15909 7865 10360
3DMark Professional Edition v1.3.708(TA-H10L-B、QH55/Mはv1.2.250)
Ice Storm 10605 9009 15460 10451
Graphics Score 10207 8389 14797 10000
Physics Score 12284 12159 18363 12415
Ice Storm Extreme 7882 6446 9060 6227
Graphics Score 7113 5697 7879 5457
Physics Score 12681 11953 19068 12303
3DMark06 Build 1.2.0 1901
3DMark Score 1387 1254 1928 1712
SM2.0 Score 480 404 639 574
HDR/SM3.0 Score 505 488 748 653
CPU Score 1956 1692 2123 2005

 結果を見ると、LaVie Tab Wとほぼ似通ったスコアになっていることが分かる。仕様がほぼ同一のため、この点については当然と言っていいだろう。また、3D描画のベンチマークスコアがやや低い点も同様。ただ、ビジネス用途で利用する場合には、3D描画能力の高さが求められる場面は少なく、大きな問題ではないと言える。

 次にバッテリ駆動時間だ。ThinkPad 10の公称のバッテリ駆動時間は、JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver1.0で約10.2時間とされている。それに対し、Windowsの省電力設定を「バランス」、バックライト輝度を40%に設定し、無線LANを有効にした状態で、BBenchでキー入力とWeb巡回を有効にして計測したところ、約9時間38分であった。公称をやや下回る結果ではあったが、これだけの駆動時間なら普段持ち歩いて使う場面で不満を感じることはないだろう。少なくとも1日の外出時ならACアダプタの携帯はほぼ不要と言えそうだ。

ビジネス向けタブレットを探している人にお勧め

 ThinkPad 10は、従来モデルのThinkPad Tablet 2からさまざまな点で進化を実現している。タブレット自体の性能強化に加え、豊富なオプションによる利便性の高さなど、ビジネス向けWindowsタブレットとしての魅力が大きく向上している。

 本体デザインや基本的な仕様はNECのLaVie Tab Wとほぼ同等だが、LTEや指紋認証などのオプション対応や豊富な周辺機器の存在など、ThinkPad 10のみで対応されている部分も多く、よりビジネス向きの製品と言える。そういった点も合わせて、ビジネスシーンで利用するタブレットとしてお勧めしたい製品だ。

(平澤 寿康)