やじうまミニレビュー

巻取ケーブルは「デスクに固定」が正解だった。katamaki新モデルを3年愛用者が試す

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
オウルテック「OEC-CBKRDCC12」。今回はホワイトモデルを購入した。実売価格は2,280円

 オウルテックの「OEC-CBKRDCC12」は、ケーブルの一端だけを引き出せるUSB Type-Cの巻取ケーブルだ。両方つまんで引っ張らなくとも、片方だけを引き出せるという、利便性の高い逸品だ。

 「katamaki(カタマキ)」という愛称で呼ばれるこの製品に今回、デスクなどに固定できるスタンドが付いたバリエーションが登場した。 これならば、本体を手で押さえる必要すらなく、片手だけでケーブルを引き出したり、巻き取ったりすることが可能になる。 実機を購入したので、使い勝手をチェックしていく。

全長が0.9m→1.2mに。さらに固定スタンドが追加

 オウルテックが販売する巻取ケーブルkatamakiシリーズは、USB Type-Cケーブルの片方だけを引き出せる仕組みを売りとしている。筆者もその利便性の高さゆえ約3年にわたって愛用しているが、今回ここに新たに加わったのが、デスクに固定するためのスタンドが付いた製品だ。

 これまでは、片手で引き出せるといっても、もう一方の手でリール部分を持たなくてはいけなかったのが、この製品は本体がデスクに固定されているため、引き出しから巻き取りまですべてを片手で行なえる。

 さらに従来モデルはケーブルの全長が0.9mだったのに対して、今回のモデルは1.2mと、長さも若干増している。これだけの長さがあれば、デスクの底面に取り付けた場合も、長さが足りずデスク上まで引き出せないといったこともないだろう。

製品本体。見た目は一般的なリール式の巻取ケーブルだ
両側をつまんで等しく引っ張り出さなくとも、片側だけを引き出せる
今回の新モデルはデスクに取り付けるための固定スタンドが付属している
デスクに固定したところ。ちなみにスタンドから取り外すのも簡単だ
片手で引っ張って伸ばすことができる。巻き取りも片手だけで行なえる
iPhoneを充電中。未使用時はケーブルを巻き取っておけるのでデスク上が乱雑にならない
従来モデル(右)との比較。従来は0.9m、今回のモデルは1.2mと30cm長くなっているが、ボディサイズはほとんど変化していないのが優秀だ

取り付けはネジ止めと両面テープの2択。最大60Wはやや心もとない

 取り付け方法は、ネジ止めと両面テープの2択。使うたびに引っ張る力が加わること、またデスクの裏面に取り付ける場合は、しっかり固定しないと落下の危険もあるので、原則としてネジ止めをするべきだろう。なおネジは付属しないので別途調達する必要がある。

  実際の使い勝手は文句なしで、デスクの裏側に手を伸ばして、本製品を引っ張り出して充電を行ない、充電が終われば再度引っ張ることで自動的に収納される。

 本製品を快適に使うために重要なのは取り付け場所の選定だ。特にデスクの上ではなく下、天板裏に取り付ける場合は、デスクの下で足を組んだり伸ばしたり、離席時に膝が大きく弧を描くように回転したりする。こうした動きを想定しておかないと、膝が本製品を直撃しないとも限らない。

 こうした事態を避けるには、まず両面テープで取り付けて様子を見て、問題ないと確認できてから速やかにネジ止めをするという手順がベターだろう。

取り付け方法は両面テープとネジの2択
穴の間隔は72mm前後。VESAマウントを意識しているわけではないようだ

 USBケーブルとしての仕様もチェックしておこう。データ転送速度はUSB 2.0と遅めだが、本製品はコンセプトからして用途のほとんどが充電だと考えられるため、これで困ることはあまりないだろう。DisplayPort Alt Modeによる映像出力にも対応していないが、こちらも同じ理由で問題ない。

  ただし肝心の充電についても最大60W、つまり3A対応(20V/3A)と、こちらもやや控えめだ。 最近はフラットタイプであっても5Aに対応し、最大240W(48V/5A)をアピールする巻取ケーブルも登場しているので、この点についてはやや見劣りすると言わざるを得ない。

 もっとも巻取タイプの製品は発熱などの問題が常につきまとうので、より安全性を追求した仕様だと考えれば、これはこれでありだろう。本製品は温度センサーも搭載していることからして、スペックよりも安全性(と製造コストの安さ)に振った結果の仕様なのかもしれない。ただ将来的には、スペックを向上させたモデルも欲しいと感じるのは事実だ。

「USB Cable Checker3」で仕様をチェック。USB 2.0仕様で結線もほぼ最小限、最大出力は60W止まりだ
パッケージにはコネクタ形状と長さを除き、スペックにまつわる表記が一切ない。ある意味で常識破りだが、さすがに是正してほしいところ

背面ケーブルの長さが足りない場合はどうする?

 最後に、そんな本製品を設置する上で気をつけるべきなのは、引っ張り出さない側の背面のケーブルがかなり短いことだ。実測は約10cmとあって、充電器のすぐ横に設置しなければポートに差し込めない。

 このケーブルはリール本体に直付けされているため、長さを調節する機能、たとえば前面側のケーブルを若干短くしてこの背面側に充当するといった機能は持たない。 そのため本製品の設置場所は、接続先のUSB Type-Cポートから10cm前後の範囲に限られることになる。 実際に設置してみると分かるが、これは自由度という観点ではいまひとつだ。

背面側のUSB Type-Cケーブルは約10cmとかなり短い
そのため充電器のUSB Type-Cポートのすぐ真横に配置せざるを得なくなる
上から見たところ。これだけ近接していても長さ的にはギリギリだ

 かといってこの10cmをたとえば30cmや50cmに伸ばしたとすると、リールの外周に沿って収納することができなくなってしまう。実用性を考えればそうした仕様もなくはないと思うが、完全に収納できないリールケーブルというのもいかがなものか、という話になるだろう。

 望ましいのは、長さが足りない場合に追加できるUSB Type-Cの延長ケーブルが、同梱もしくは別売で用意されていることだろう。事実、本製品と同じコンセプトのCIOの「ケルベロス」は、1mの延長ケーブルがオプションとしてラインナップされている。本製品も同梱か別売かはともかく、こうしたオプションがあれば、より使いやすくなるだろう。

設置後もリール部はスタンドから外せる
デスクなどに取り付けたあともリール部は簡単にスタンドから取り外せる

 本製品はセール時にはさらに安くなることもあり、 固定スタンドという付加価値を考えるとコスパは優秀だが、設置方法によってはこうした追加出費が必要になる可能性がある。 実際にはプラス数百円から千円程度といったところだが、この点だけはあらかじめ織り込んでおいたほうがよさそうだ。