やじうまミニレビュー

MacBook Proより音デカ!スピーカー9基のレノボ製Androidタブレット

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
「Lenovo Tab Plus Gen 2」。価格は7万4,800円

 スマホやタブレットは現在、進化の袋小路に突き当たっていると感じる。そんな中、筆者が強烈に惹きつけられるのは、一芸に傾いた製品である。今回レビューするAndroidタブレット「Lenovo Tab Plus Gen 2」は、サウンド特化型の製品だ。価格は7万4,800円(10月16日時点ではセール中で6万9,300円)。肩に背負って音楽を鳴らしながらウェイウェイするのにピッタリな巨大スピーカー搭載タブレットに仕上げられている。

 そこで今回は、まず本製品最大の特徴であるサウンド機能をチェック。その上で、一般用途、ゲーム、動画書き出しなどの使い勝手も検証していこう。

サウンドがスゲエェー

 さて、本製品には4基のツイーター、3基のウーファ、2基のパッシブラジエータを組み合わせたHi-Fiマトリックス構造のJBLスピーカーが採用されている。タブレット離れした音質とボリュームの実現をうたっており、背面のスピーカー部も、そこらのフラグシップスマホのカメラなど比べものにならないほど豪快に飛び出している。

背面に大きく飛び出すJBLスピーカー
背面のスピーカー部は大きく飛び出している
Hi-Fiマトリックス構造のJBLスピーカーを採用
4基のツイーター、3基のウーファ、2基のパッシブラジエータでスピーカーを構成

 まず数値化できる性能からお伝えすると、とにかくボリュームがスゴイ。簡易騒音計で計測したところ、RADWIMPSの「前前前世」を50cmの距離から最大ボリュームで再生した際、最大90.1dBを記録した。

 ちなみに、これまで同様の条件で計測した「MacBook Pro(16インチ、2023)」は最大87.4dBであった。つまり、本製品は大型ノートブックを上回る音圧を叩き出したわけである。

大音量での再生も可能
RADWIMPSの「前前前世」を50cmの距離から最大ボリュームで再生した際、最大90.1dBを記録
同じ条件で、MacBook Pro(16インチ、2023)は最大87.4dBを記録

 正直、至近距離で最大ボリュームにすると明らかにうるさすぎる。どんなに好きな曲であっても、その場から離れたいと思うほどの音量だ。最大ボリュームが必要になるのは、掃除機をかけながらラジオを聴いたり、ダンスのレッスンスタジオで音楽を流したりするような用途ぐらいだろう。

 本製品のユニークな装備が360度回転式キックスタンド。オーディオコンポ的に設置するのにも役立つし、横置き、縦置きに両対応。しかも180度開けば、手頃なフックなどにかけられる。かける場所の強度にはある程度の配慮が必要だが、自由な場所に設置できるポータブルオーディオプレーヤーとして魅力的な存在である。

自由度の高いキックスタンド
360度回転し、角度も調整できるキックスタンドの自由度は非常に高い
縦置きもできる
180度開いた状態であれば、手頃なフックなどにかけられる

 音質については評価がやや難しい。最大ボリュームでも大きな破綻はないものの、タブレットのボディが共鳴しているような響きを感じた。また、低音が強いパートでは、わずかに音割れしているようにも聞こえた。

 ただ、曲の全編で違和感があったわけではないし、そもそも普通に音楽を聴くのなら、ボリューム15段階のうち12ぐらいで十分すぎるほどの音量だ。BGMとして流すのであれば10ぐらいでも問題ない。最大ボリュームでボディの共鳴やわずかな音割れが発生するとしても、実用上それが影響をおよぼすことはないはずだ。

 一方、やや物足りなく感じたのが音の広がり。ステレオ感はしっかり感じられるものの、広がり感はやや薄い。これは構造上仕方がないだろう。

 いずれにしても、Lenovo Tab Plus Gen 2のスピーカーが、タブレットとしては規格外の数とサイズであることは間違いない。本製品の本質を表すなら、「Androidタブレットに大型スピーカーを搭載した」というより、「大型スピーカーにAndroidタブレットがくっついている」といったほうが適切だろう。

もはや大型スピーカー付きタブレット
本製品を側面から見ると、スピーカー部がめちゃくちゃ大きいことがよく分かる
「大型スピーカーにAndroidタブレットがくっついた」といったほうがよさそうだ

スペックについて超手短にお伝え

 そのほかのスペックについても見ていこう。OSはAndroid 16、プロセッサはMediaTek Dimensity 7400、メモリは8GB(LPDDR5)、ストレージは256GB。最大2TBのmicroSDカードにも対応する。

 ディスプレイは12.1型2,560×1,600ドット/120Hz対応液晶パネルを装備。Dolby Vision、HDR10、タッチ/ペンにも対応している。

12.1型ディスプレイを搭載
2,560×1,600ドット、120Hz表示対応
Dolby Visionにも対応する

 カメラは背面1,300万画素、前面800万画素。有線端子はUSB 2.0 Type-Cを1基備え、ワイヤレス通信はWi-Fi 6、Bluetooth 5.4をサポート。サイズは278.8×181.1×6.8mm、重量は約775g。バッテリは10,200mAhで、駆動時間は約12.7時間、充電時間は約1.5時間。背面には360度回転式キックスタンドが用意されている。

実測771.5gの本体と端子類の配置
本体サイズは278.8×181.1×6.8mm、重量は約775gだ(実測重量は771.5g)
上面と下面にはボタン類はない
USB 2.0 Type-C 1基と、最大2TBに対応するmicroSDカードスロットを用意

一般用途、ゲーム、動画書き出しとかはどう?

 タブレットとしての使い勝手も見ておこう。実際に使ってみた体感速度としては、一般的な用途であればまったく問題ない。Webブラウジング、動画鑑賞については非常にスムーズだ。オフィスアプリについても、筆者が書くぐらいのテキスト量(1万文字程度)であれば、十分に快適に作業できる。

日常用途はスムーズにこなせる
Webブラウジング、動画鑑賞など一般的な用途については非常にスムーズだ

 クリエイティブ用途については、「Premiere」で実時間5分の4K動画を書き出したところ、ほぼ実時間と同じ5分8秒で終了した。1時間を超えるような動画の書き出しは厳しいだろうが、10分程度の動画を編集、書き出しするのなら、十分実用的な性能を備えている。

短めの動画なら編集もできそう
Premiereで実時間5分の4K動画を書き出したところ、5分8秒で終了した

 ゲームについては「原神」を試してみた。インストール時のプリセットは「最低」に自動設定され、この状態であれば普通にプレイできる。もちろん、最新のゲーミングスマホのようなヌルヌル感や高画質は望めない。ただ、「原神」を含め、ほかのゲームであっても、画質を低く設定すれば実用的な速度でプレイできるだろう。

ゲームは設定を落とせばプレイできる
「原神」のインストール時のプリセットは「最低」に自動設定された
画質を「最低」に設定した状態であれば、「原神」は普通にプレイできる
原神をプレイする様子

 最後にベンチマークスコアもお伝えしておこう。これらのスコアを見る限り、2026年のタブレットとしてはエントリー上位からミドルレンジ下位ぐらいの性能といえるだろう。

エントリー上位からミドルレンジ下位の性能
Geekbench 7はMulti-Core Scoreが3,208、Single-Core Scoreが935を記録
Geekbench 7のGPU(Vulkan)は3,026を記録
3DMarkのSteel Nomad Lightは433、平均3.21fpsを記録
Wild Lifeは3,963、平均23.73fpsを記録
Geekbench AIはSingle Precisionが639、Half Precisionが1,534、Quantizedが3,088を記録

サウンド機能はフラグシップタブレットを凌駕する

 本製品のキャラクターは非常に明確。処理性能はエントリー上位からミドルレンジ下位ぐらいだが、ことサウンド機能についてはフラグシップタブレットを大きく凌駕する。

 また、今回は試せなかったが、別売のスタイラスペン「Lenovo Tab Pen Plus」(8,800円)にも対応しており、4,096段階の筆圧感知、パームリジェクション、傾き検知機能を活用して、お絵かきタブレットとしても利用できる。本製品の360度回転式キックスタンドは、お絵かきの際にも相性がいい。

活躍の場面が多いキックスタンド
360度回転式キックスタンドは、お絵かきの際にも重宝するだろう

 性能こそフラグシップタブレットにはおよばないものの、突出したサウンド性能を備え、ペンも利用できることから、タブレットとしての汎用性は高い。価格も比較的手頃なので、サウンド特化型ゆえの厚みさえ許容できるのなら、ライバルのいないAndroidタブレットといえるだろう。