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■■インテル、Pentium III 600MHz、Celeron 500MHzを正式発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990802/intel.htm
●SECC2(Single Edge Contact Cartridge 2)
Intelが'99年にリリースしたPentium IIIに採用したプロセッサパッケージの名称(S.E.C.C.2とも記述される)。
MMX PentiumまでのCPUは、ピンが剣山のように並んでいるPGA(Pin Grid Array)スタイルのパッケージが採用されていたが、'97年にリリースされたPentium IIからは、CPUコアとキャッシュ用のRAMを基板上に実装し、ケースで密封したカートリッジスタイルのデザインを採用。このパッケージが、初代のSECCである。'98年にリリースしたCeleronでは、SECCのケースを排した基板剥き出しのデザインを採用。これをSEPP(Single Edge Processor Package)と呼んでいる。
SECC2は、SECCの片側(CPUの実装面)だけカバーを外した、SECCとSEPPの中庸を行くデザインで、その後にリリースされたPentium IIも、このパッケージングに移行している。コネクタは、いずれも242接点のSlot 1(SC 242)だが、パッケージの形状や基板上のCPUコアの形状(※1)が異なるため、リテンションモジュール(カートリッジをマザーボードに固定するためのガイドレール)やヒートシンク(放熱板)には、それぞれに合ったタイプのものが必要になる(※2)。
(※1)一般のSECC2には、薄型のOLGA(Organic Land Grid Array)タイプが使われているが、一部にCeleronと同じPLGA(Plastic Land Grid Array)タイプのものもある。
(※2)ユニバーサルリテンションモジュール(URM~Universal Retention Module)と呼ばれる、3つのタイプに適合したものもある。
【参考】
□SECC、SEPP
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980624/key35.htm#SECC
□PGA(Pin Grid Array)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980113/key13.htm#package
□リテンションモジュール
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990401/key71.htm#Retention_Kit
□Slot 1
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980202/key16.htm#Slot1
■■週刊スタパトロニクス スタパ齋藤
「絶対に紹介していきたい!! ~パイオニアのカーナビ、カロッツェリアD9000~」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990803/stapa56.htm
●D-GPS(Differential GPS)
ディージーピーエス、ディファレンシャルジーピーエス
衛星の誤差情報を提供し、測位の精度を上げるシステム。
GPS(Global Positioning System)は、米国防総省が打ち上げた24個の衛星から送信される軌道と時刻の情報を地上で受信。受信地点の経緯度や高度を三角測量の要領で(3つ以上の衛星の電波を受信し)取得するシステムである。一般に開放されているサービス(SPS~Standard Positioning Service)では、衛星からの信号にあらかじめ誤差が付加されており、地上での測定精度は100m程度に落とされている。
D-GPSは、この精度を上げるためのもので、正確な位置のわかっている基準局でGPSの測定結果と実際の経緯度とを比較。移動局にその誤差情報(differentialは差分と言う意味)を提供することによって、GPSレシーバー側で補正を加え、より正確な位置を算出する仕組みになっている(精度は10倍程度向上)。
実際に提供されているDGPSサービスには、海上保安庁が提供する船舶向けの中波を使ったものや、カーナビ(カーナビゲーションシステム)などで使われている衛星測位情報センターとJFN系の放送局が提供するFM多重放送によるもののほか、エプソンのロカティオが使用しているi-Pointネットワークのように、通信回線やネットワークを使ったものなど、さまざまなタイプのものがある。
□海上保安庁のDGPS
http://www.kaiho.motnet.go.jp/syoukai/soshiki/toudai/dgps/index.htm
□衛星測位情報センター
http://www.gpex.co.jp/
□i-Pointネットワーク
http://www.i-love-epson.co.jp/locatio/i-point/index.html
【参考】
□GPS
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980310/key21.htm#GPS
□RTCM(Radio Technical Commission for Maritime Services)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990401/key71.htm#RTCM
●VICS(Vehicle Information and Communication System)
ビックス
道路交通情報通信システム。
道路交通情報などをリアルタイムで提供するためのシステムで、'84年にスタートした建設省のRACS(Road/Automobile Communication System~路車間情報システム)と、'87年にスタートした警察庁のAMTICS(Advanced Mobile Traffic Information and Communication Systems~新自動車交通情報通信システム[アムティックス])を、郵政省が加わって1つにまとめたシステム。
政府が推進するITS(Intelligent Transport Systems~高度道路交通システム)構想の一環として、'90年に3省庁による「VICS連絡協議会」が発足。'95年に財団法人道路交通情報通信システムセンター(VICSセンター)が設立され、'96年に首都圏と大阪圏で情報提供サービスを開始。'99年8月現在は、全国の高速道路と13都道府県でサービスが提供されており、2000年までには全国主要都市の一般道路がカバーされる予定である。
サービスは、日本道路交通センターが集めた、渋滞や交通規制などの交通情報をVICSセンターで処理。1~5分間隔で逐次更新された情報を配信する仕組みになっており、VICS対応のカーナビ(カーナビゲーションシステム)を使い、文字情報や図形情報(※1)をリアルタイムで表示することができる。配信メディアには、主に高速道路に設置されている電波ビーコンと一般道に設置されている光ビーコン(※2)、FM多重放送の3メディアがあり、ビーコンではその周辺情報を、FM多重放送では都道府県単位の広域情報が提供されている。
(※1)VICSのサービスには3つのレベルがあり、レベル1はVICS情報を文字で表示する文字表示型。レベル2は、パターン化された簡単な図形で表示する簡易図形表示型。レベル3は、カーナビなどの地図表示に連動し、オーバーラップ表示する地図表示型となっている。
(※2)ビーコン(Beacon~信号所という意味)は、路側や道路の真上の一定区間に設置されている通信装置で、小さなアンテナを通じて車両の位置情報やVICSの情報などを受送信している。サービスエリアは、電波を使った電波ビーコンがビーコンの前後35m程度、赤外線を使った光ビーコンがビーコンの直下3.5m程度で、それぞれ前方200km、前方10~30km程度の周辺情報を提供する。
□VICSセンター
http://www.vics.or.jp/
□日本道路公団
http://www.japan-highway.go.jp/VICS/index.html
□建設省道路局ITSホームページ
http://www.nihon.net/ITS/j-html/index.html
■■各種機能強化を図った、MP3変換/再生ソフト
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990806/mp3.htm
●可変ビットレート(VBR~Variable Bit Rate)
単位時間あたりのデータ量を可変する(できる)こと。
ビットレートは、1秒あたりのデータ量をビット数で表したもので(単位はbps[bits per second])、一般には、転送速度の表現に用いられている。このビットレートが常に一定のものを固定ビットレート(CBR~Constant Bit Rate)といい、PCの各種インターフェイスや1対1の通信回線などの一定の帯域が保証されている伝送系はこのタイプである。伝送系では、1つの回線や一定の帯域を多重化し、論理的な複数の回路として使用することがある。CBR方式では、各回路に一定の帯域を割り当てていくので、一定の転送速度は保証されるものの、転送量にかかわらず1つの回路が一定の帯域を占有してしまうため、メディアの有効利用という点ではあまり効率的ではない。これに対し、ビットレートを可変するタイプをVBRといい、各回路の使用状況や伝送量に応じて割り当てを柔軟に調整するため、メディアが持つ帯域全体を最大限に使った効率のよいデータ転送が可能となる。
ビットレートは、オーディオやビデオなどの時間軸を伴うアナログ信号をデジタル化する際のデータ量の表現にも用いられる(結局転送速度と同義だが)。例えば、無圧縮のオーディオデータ用に設計されたCDを応用したVideo CDでは、等速転送を前提としたメディアのスペックに従って、1.15MbpsのCBR方式となっている。これに対し、圧縮ビデオの再生を前提に設計されたDVDでは、VBR方式を採用。最大9.8Mbpsの範囲内でビットレートを調整。圧縮の難易度に応じて可変することにより、一定の画質を維持したり、メディアを効率よく利用することに貢献している。
Video CDでは画像圧縮にMPEG-1を、DVDではMPEG-2を利用しているが、MPEGの規格上は、どちらもCBRとVBRをサポートしている。流行のMP3は、このMPEGの音声圧縮を利用したものだが、規格では32kbps~320kbpsの14種類のビットレートをサポート(この他にフリーフォーマットという選択肢もある)。Video CDのように、各ブロックを同じビットレートで統一し、一定のビットレートに収まるようにクオリティを調整していくCBRのほかに、一定のクオリティを保つためにビットレートを調整していく(※1)VBRも利用できる(CBRしかサポートしないエンコーダやデコーダもある)。
(※1)エンコーダーによっては、圧縮しやすいブロックでビットレートを下げ、そこで稼いだデータ量を圧縮しにくいブロックに割り当てていく―──すなわち、ファイルサイズを一定に保ちつつ音質を最適化するタイプももある。
■■鹿山雅志の オンラインソフト“つっこみ”レビュー
簡単フォトレタッチソフト 「DCVision ver 1.6」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990811/ols13.htm
●MDI(Multiple Document Interface)
エムディーアイ、マルチドキュメントインターフェイス
1つのアプリケーション内で、同時に複数のドキュメントが扱えるようにしたユーザーインターフェイス。および、そのためのWindows API(Application Programming Interface)。
Windowsに付属する「メモ帳」や「ワードパッド」のように、1つのドキュメントを1つのウィンドウで開くようにしたタイプを、SDI(Single Document Interface)という(※1)。これに対し、WordやExcelのように、メインとなる親ウィンドウ(フレームウィンドウ)内に、個々のドキュメントを保持する複数の子ウィンドウ(ドキュメントウィンドウ)が収納されるスタイルのものをMDIと呼んでいる。この機能は、Windowsが提供するシステムサービスで、単に複数の子ウィンドウが配置できるだけでなく、アクティブな子ウィンドウや子ウィンドウの最大化などに応じて、メニューやツールバー、タイトルバーなどが連動するようになっている。ただしWindows CEは、このMDIをサポートしていない。
これら2つの代表的なユーザーインターフェイスのほかに、基本的にはSDIだが、エクスプローラのように複数のペイン(領域)を配置。各ペインに異なる情報を表示し、次々に移動できるようにしたアプリケーションも多い。これを特にエクスプローラ型インターフェイスと呼ぶこともある。
(※1)メモ帳などは1アプリケーション1ドキュメントだが、SDIでもデスクトップ上の別のウィンドウとして子ウィンドウを持たすことはでき、親ウィンドウの最小化や終了に連動して動作させることが可能である(メニューやツールバーを統合するための特別なサービスなどは提供されていない)。
[Text by 鈴木直美]