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第7回 ROBO-ONE開催、韓国勢が上位を席巻
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3月19日~20日開催
3月19日~20日、お台場にある日本科学未来館にて、第7回ROBO-ONEが開催された。ROBO-ONEは、アマチュア製作の二足歩行ロボットによる格闘競技大会。
テレビ番組等でROBO-ONEが取り上げられる機会が増えたこともあり、会場は大勢の家族連れでにぎわった。スポンサーも今回から株式会社サンライズや、マイクロソフト株式会社などが加わっている。
すし詰め状態の会場。リングそばの子供達はロボットにくぎづけ | 会場外でも大勢の人々が見守る。決勝戦では写真撮影時よりもさらに大勢がつめかけていたようだ | 今回からラウンドガールも登場 |
●決勝
記事では20日に行なわれた決勝の模様を簡単にお伝えする。
まずは結果から。優勝は、高い運動能力と安定性で定評のある韓国の「TAEKWON-V」。準優勝はマスタースレイブ方式で知られる「グレートマジンガア」。3位はやはり韓国のロボットで重量8kg、身長70cmの巨大ロボット「MYRO 2」。4位は「ヨコヅナグレート不知火」。上位3位までのうち2台が韓国勢が占め、チャンピオンベルトは日本海を渡って韓国に行くことになった。
決勝戦には特別審査員として「機動戦士ガンダム」などのロボットデザインで知られる大河原邦男氏が登場。さらに「装甲騎兵ボトムズ」や「ガサラキ」等で知られる高橋良輔監督もサンライズ特別賞の授与者として顔を見せた。
サンライズ特別賞はMYRO2に見事な攻撃を決めた坂本元氏の「HAJIME ROBOT」と、吉村浩一氏の「Z'GOK(ズゴック) type RB8」に贈られた。
大河原邦男氏と高橋良輔氏 | サンライズ特別賞授与の様子 | 吉村浩一氏の「Z'GOK(ズゴック) type RB8」。肩関節などをコンパクトに作っている点が特徴の1つ |
モノアイは点灯する | グレートマジンガアにパンチを食らうズゴック | 【動画】ズゴックのパンチ |
「MYRO 2」vs.「HAJIME ROBOT」。圧倒的な大きさの違い。MYRO 2は大きさの割に運動性能も高い | だがHAJIME ROBOTが絶妙なタイミングで攻撃を仕掛ける |
見事にヒット! バッタリ倒れるMYRO 2 | 喜びのポーズのHAJIME ROBOT |
以下、準決勝から写真と動画でお伝えする。
●準決勝1「ヨコヅナグレート不知火」VS.「TAEKON-V」戦
テレビでお馴染みとなった「ヨコヅナグレート不知火」の製作者Dr.GIY氏と会場からの熱烈応援 | 銀色ボディの「TAEKON-V」と白いボディ「ヨコヅナグレート不知火」。お互いアグレッシブに攻め、勝利は韓国ロボット「TAEKON-V」 |
「TAEKON-V」のJeon Young -Su氏。勝利の喜び | 【動画】「TAEKWON-V」vs.「ヨコヅナグレート不知火」。TAEKWON-Vのパンチで不知火が落下 |
●準決勝2 「グレートマジンガア」vs.「MYRO 2」戦
【動画】「グレートマジンガア」vs.「MYRO 2」。MYRO 2が攻撃した瞬間、グレートマジンガアがタイミング良く攻撃を出し、ダウンさせた。操縦は11歳の菅隼人君 | 【動画】ダイナミックにリングアウトするMYRO 2 | グレートマジンガア VS 巨大ロボットMYRO 2。グレートマジンガアは途中で腕が取れるがテープで応急処置して戦い、勝利を収めた。MYRO 2は負けることを予想していなかったのか、呆然としつつも笑うしかない |
●3位決定戦
「MYRO 2」と「ヨコヅナグレート不知火」。今度は巨体でパンチを連発し勝利 | 巨体ながらこのバランス。小さい子供くらいのサイズがあるロボットだが、これだけの安定性を誇る |
●決勝戦
「グレートマジンガア」vs.「TAEKWON-V」の決勝戦。グレートマジンガアは左腕を応急処置して登場 | 両者とも積極的に攻めるが、ポジション取りのうまい「TAEKWON-V」に対し、グレートマジンガアは焦りもあって決め技のダイビングロケットパンチがなかなか決まらず苦戦。勝利は「TAEKWON-V」に | 【動画】決勝戦の様子 |
●その他
対戦のいくつかを動画と写真で紹介する。
トコトコ丸 VS. キューティバニー | 【動画】無敵の強さを誇っていた九州大学ヒューマノイドプロジェクトの「2325RV」vs.今回優勝の「TAEKWON-V」 | 【動画】2回戦終了後、敗退ロボットによるランブルのひとコマ。Airchyon VS. OmniZero。OmniZeroが観客の拍手で勝利を勝ち取った |
【動画】果敢に攻める「メタリックファイター」vs.「MYRO 2」 | 【動画】「グレートマジンガア」vs.「トコトコ丸」 | 【動画】ベスト8によるランブル。トコトコ丸のユニークなしぐさが会場の笑いを誘う |
今回の出場ロボットたち |
今回のROBO-ONEは、より製作者たちの好みや個性が反映されたロボットが多数見られた。攻撃もアグレッシブさが増してきたように見える一方、やや単調な得意技が繰り返される様子が散見された。今後、ROBO-ONEのロボットはさらに多様化していくのか、それとも単調化していくのか、岐路に立っているのかもしれない。
次の第8回ROBO-ONEは、9月17、18日の日程で、東京を離れ、飛騨高山で行なわれる。また、第2回 ROBO-ONE アジア大会が5月28、29日に釜山にて開催される。取りあえず見てみたいという人は、4月24日に浦安で行なわれる「うらやすロボットフェスティバル」でもROBO-ONEを見ることができる。
□ROBO-ONEのホームページ
http://www.robo-one.com/
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(2005年3月28日)
[Reported by 森山和道]