レビュー
Windows 10 GrooveミュージックのOneDrive共有機能を試してみた
~iTunesで買った曲やAppleロスレス、FLACにも対応
(2015/7/11 06:00)
Windows 10 Insider Previewのビルド10166に合わせて、旧「Xbox Music」アプリが「Grooveミュージック」へと進化した。このアプリの特徴の1つとして訴求されているのが、OneDriveにアップロードした曲を、Microsoftアカウントに紐付けたデバイスを使ってストリーミングで再生できるというものだ。
実はこの機能、Xbox Music時代から実装されている。ただし、Windows 10では標準対応するコーデックの種類が増えているほか、リリースに書かれている「iTunesで購入した曲も対応」という部分の詳細が不明だったため、その辺りの挙動を実際に検証してみた。
今回試したのは、MP3、AAC、Appleロスレス、FLACの4種類のフォーマット。このうちAACの曲は、iTunesで購入したものでDRMで保護されている(拡張子がm4p)。iTunesおよびFLACコーデックをインストールしてあるWindows 8.1環境では、当然iTunesおよびMedia Playerを使ってこれらの曲を再生できる。
続いて、これらの曲をOneDriveのミュージックフォルダにアップロードしたところ、Windows 8.1のミュージック(Xbox Music対応)アプリでは、MP3とAppleロスレスの曲のみが認識、表示されたが、再生できたのはMP3の方だけだった。
次にWindows 10のGrooveミュージックを使ったところ、DRM保護されたAACはやはり認識されないが、MP3、Appleロスレス、FLACの3曲が表示され、いずれも再生できた。これは、既報の通り、Windows 10が標準でAppleロスレスとFLACにも対応したからだ。Windows 8.1ではAppleロスレスとFLACは再生に別のアプリが必要なので、ストリーミングを使わずローカルファイルの再生を行なう場合だけでも使い勝手が向上している。
DRM保護されたAACについては、さすがにWindows 10でもiTunes以外では再生できないが、これも対策はある。まず、iTunes Music Storeで販売されている曲は、2009年以降、DRMのかかっていないiTunes Plus仕様(256kbps AAC)に変更された。当然それら新しめの曲は、OneDriveにアップロードしてGrooveミュージックでストリーミング再生できる。そして、昔iTunesで買ったDRMのかかったものについては、全てではないが、iTunes Matchを利用することで、iTunes Plusバージョンにアップグレードできるものがあるので、それによって再生できるようになる。
Grooveミュージックは、Windows 10、ブラウザ、Xboxで利用可能なほか、今後Android用、iOS用も予定されている。OneDriveにさえ上げておけば、いちいち各端末に曲をコピーしなくてもいいのは、かなり便利なので積極的に活用したいところだ。ただし、モバイル回線で多用すると、すぐさま容量制限に引っかかることになり得るので、その点は注意したい。