やじうまPC Watch
あのブルースクリーンが生まれ変わる。BSoDの歴史に一石を投じたWindows 10 Build 14316
(2016/4/13 17:01)
“ブルースクリーン”、海外ではBSoD(Blue Screen of Death)、なんとも不吉なこの言葉を聞いておよそ幸せな気分になれる人はまずいないだろう。甦るのは機嫌を損ねたPCと和解するための原因究明の苦々しい思い出ばかりではないだろうか。
驚くべきことにいつも一方的に告げられるこの死の宣告に、ユーザーとのコミュニケーション手段が設けられたというのだ。Windows 95の時代から今日のWindows 10に至るまで、実に20年以上も連綿と引き継がれてきた歴史的ブルースクリーンに、そんな変化があったとはにわかには信じがたい。
少し調べてみると、どうやらこの措置はWindows 10 Insider Previewの最新ビルド「14316」に実装されているらしい。我々PC Watch編集部は噂の真相を究明すべく、早速調査を開始した。
編集部にはInsider Previewをインストールしたマシンが常設されているので、即座に試すことができる。さてどうやってブルースクリーンを起こすか……おもむろにメモリを引っこ抜こうとした筆者だったが、咄嗟に編集長に止められた。どうやらブルースクリーンを起こす秘密のコマンドがあるらしい。編集長にレジストリエディタをチョメチョメしてもらった後、“新しい死”こと新ブルースクリーンと対面すべく、筆者はためらいもなくBSoDボタンを押してみた。
「お、ほんとにブルースクリーンになった。あれ? 何かある!」。下の写真を見て欲しい。そう、なんと新しいブルースクリーンには「QRコード」が付いているのである。このQRコードにはWindowsのヘルプサイトへのURLが仕込まれているようで、エラーの原因はヘルプを見てね、ということなのだろう。「まあそれは親切ですわね」と言いたいところだが、残念なことにこのブルースクリーン画面、ほんの数秒で消えてしまうのだ。エラー情報の収集をしていますと画面に出ていたので、この収集が終わったらさっさと再起動してしまうらしい。
いや、オカシイでしょ。ブルースクリーンが出たその瞬間に、その動揺から即座に立ち直り、スマートフォンを取り出し、QRコードリーダのアプリを立ち上げ、コードをしっかり読み取る。とてもじゃないがそんな暇はなかった。そもそもブルースクリーンがいつ起こるかなんて予期して普段からPCを使う人もいないだろう。まあInsider Preview版なのできっとRedstoneあたりのビルドでは改善されているのだろう、そうに違いない。
筆者は運良く写真撮影には間に合ったので、このQRコードを読み取り、ブルースクリーンが導くヘルプサイトへと飛ぶことができた。表示されたページのタイトルは「Troubleshoot blue screen errors」。ブルースクリーンが発生した際にどうすればよいかその対処法が書かれているようだ。書いてあることはアップデートしましょうね、もしくはアップデートしたファイルをアンインストールしてみましょうねといった基本的なもの。長年PCと関係を築いてきたPC Watch読者諸氏には釈迦に説法だろうし、まったくためにならないと思われるが、ブルースクリーンという長い伝統に一石が投じられたこの歴史的瞬間に立ち会えると考えれば、一見の価値はあるのではないだろうか。ヘルプサイトには以下のURLから行けるのでよろしければどうぞ。