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ビッグデータ解析で薬剤副作用予測がほぼ100%可能に

〜京大発表。今後はSoC活用で処理を高速化

 京都大学の江谷典子医学研究科特定研究員は22日、薬剤やその副作用、疾患の原因のとなる遺伝子などのビッグデータを解析することで、副作用をほぼ確実に予測できるとの研究成果を発表した。

 これまで、ビッグデータを用いた薬の副作用の予測は、必要な臨床試験のデータが公開されていない場合が多いことから、十分な成果が得られていなかった。今回の研究では、公開されているデータベースから疾患の原因となっている遺伝子や、薬の働きかける部位、タンパク質と化合物の相互作用に関するデータ、市販されている薬を含む薬剤の副作用や発症率の5項目を統合し、新たにデータベースを構築。さらに、これを元にした統計や機械学習を用いたシステムを開発し、副作用の種類や発症率を予測したところ、ほぼ100%予測できたという。

 また、既存の薬剤の中で、元々のターゲット以外の疾患に効果を発揮する可能性があるものについての予測も行ない、今まで治療薬が公開されていない疾患に対して300件以上の候補を発見した。

 個人の体質や遺伝的特性によって治療効果の高い治療法を選択する「個別化医療」への貢献が期待される。

 江谷氏は、将来的にSoC(System-on-a-Chip)を用いることで、セキュリティ強化や処理の高速化を図れるようになるため、大規模なビッグデータを用いた予測を手軽に行なえるようになるだろうとしている。

(若杉 紀彦)