やじうまPC Watch

Oculus Riftを使ってあなたも鳥人間に

~自分の両腕で羽ばたく仮想飛行体験マシンが開発

Birdly

 古くはギリシア神話におけるダイダロスとイカロスの逸話があり、そして日本でも鳥人間コンテストという番組が1977年から放映されていたりと、自分の力で大空に羽ばたきたいというのは、人間にとって永遠の夢であり憧れなのだろう。そんな夢に一歩近づけるマシン「Birdly」をチューリッヒ芸術大学のチームが開発中だ。

 Birdlyは、飛行機の形をした診療台のような形状をしており、ユーザーはこの上にVR HMDである「Oculus Rift」を装着し、両腕を横に伸ばした状態で腹ばいになって寝る。両腕部分は関節がある構造となっており、腕を上下に動かし、両翼で羽ばたいたり、翼の角度を変える動作を行なうことができる。両翼部分には、油圧ダンパーとセンサーが組み込まれており、ユーザーは適度な抵抗を感じながら羽ばたくことができ、その動作はセンサーで検知される。また、寝台全体も油圧ダンパーで制御され、体の向きを前後左右に傾けることができる。その動作に合わせ、Oculus Riftには空中から鳥瞰した映像が映し出され、ユーザーは鳥の飛行体験を全身で味わえるという具合だ。

 仮想体験できるのは、それだけではない。本体の先端には大型のファンがあり、ユーザーは飛行速度に応じた風を体感できる。加えて、匂いを発する機構も備え付けられており、映像のシーンに応じて、森や土などの自然の匂いが漂ってくるようになっている。

 こだわりも完成度も尋常ではないマシンだが、サイトを見る限り、その開発意図や目的は明らかにされていない。

(若杉 紀彦)