イベントレポート

【MSI編】9.7型/7.85型IPS液晶搭載のAndroidタブレットを展示

~発表済みのHaswell対応マザーボードやゲーミングノートも

会期:6月4日~8日(現地時間)

会場:

Taipei World Trade Center NANGANG Exhibition Hall

Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1

Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3

Taipei International Convention Center

 台湾MSIは、台北市内でプレスカンファレンスを開催し、既に発表済みとなっているHaswell対応マザーボードや、GeForce GTX 700シリーズ搭載ビデオカード、Haswell/GeForce GTX 700Mシリーズ搭載ゲーミングノート、オールインワンゲーミングPCなどに加えて、未発表のAndroidタブレットを展示した。

 展示されていたAndroidタブレットは、1,024×768ドット表示対応の9.7型IPS液晶を搭載する「Primo 93」と、同じく1,024×768ドット表示対応の7.85型IPS液晶を搭載する「Primo 81」の2製品。

 Primo 93は、Allwinner TechnologyのCortex-A7ベースのクアッドコアSoC「Allwinner A31s」を採用。メモリは1GB、内蔵ストレージは16GBで、OSはAndroid 4.2を採用。無線機能は、IEEE 802.11b/g/nに加え3G通信にも対応。また、GPSも内蔵するとしている。内蔵バッテリ容量は6,800mAh。

 一方のPrimo 81は、薄さと軽さを追求したモデルとなっている。液晶が小型のため、フットプリントはPrimo 93よりかなり小さく、片手でも容易に持てる。また、高さは7.8mmと8mmを切る薄さで、重量も323gと軽い。液晶はPrimo 93ともどもIPSパネルのため、視野角が広く視認性は申し分ない。プロセッサはPrimo 93と同じAllwinner A31sを採用。メモリは1GB、内蔵ストレージは16GBで、3,500mAhのバッテリを内蔵する。

MSIプレスカンファレンスで展示された、未発表Androidタブレット。左が「Primo 93」、右が「Primo 81」
1,024×768ドット表示対応の9.7型IPS液晶を搭載する「Prmo 93」。視野角が広く画面は見やすい。サイズ的には10型クラスのAndroidタブレットとほぼ同じだ
スタンドとしても利用できる専用のケースも用意される
裏面には800万画素のカメラを搭載。カメラは液晶面にも搭載されている
左側面にはmicroSDカードスロット、Micro USB、Micro HDMI、ヘッドフォンジャックがある
上部側面。電源ボタン、ボリュームボタンが見える
右側面には、ボタンや端子はない
下部側面。本体の仕様は一般的で、特殊な部分は見られない
こちらは、1,024×768ドット表示対応の7.85型IPS液晶を搭載する「Primo 81」。液晶サイズが小さく、重量も323gと軽いため、片手でも軽々持てる
裏面はシルバーで、カメラ機能も内蔵する
左側面。高さは7.8mmと8mmを切る薄さを実現している
上部側面。電源とボリュームボタンがある
右側面。左右側面はボタンや端子がなくすっきりしている
下部側面。SIMカードスロット、Mini HDMI、Micro USB、ヘッドフォンジャックなどがある

 これら以外では、発表済みのHaswell対応マザーボードやHaswell搭載ゲーミングノート、GeForce GTX 700シリーズ搭載ビデオカード、Radeon HD 7970搭載ビデオカードなどが展示されていた。全て発表済みで、Haswell対応マザーボードは大半が日本で発売済みのため、特に目新しさはなかったが、Intel Z87 Express搭載のオーバークロック向けマザーボード「Z87 XPOWER」は未発売で、実機の展示もこれが初だ。

 イエローのラインが入った大型ヒートシンクが目をひく製品で、32フェーズの電源回路を搭載。リアパネルにCMOSクリア用スイッチを備え、バックアップBIOSから起動できるなど、トラブル時への対策が施されている点も、オーバークロック向けマザーボードらしい特徴。加えて、MSIが独自に定める品質基準の最新版「Military Class 4」や、独自のオーバークロック耐性基準「OC Certifed」に対応。従来より高出力かつ耐熱性に優れる、日本製を中心とした高品質パーツを採用することで、高い品質を実現するとともに、安定したオーバークロックが行なえるとしている。また、高音質回路「Audio Boost」や、LANコントローラ「Killer E2200」などゲーミング向けマザーボードに搭載されるパーツも備える。国内では6月15日に発売予定。

日本未発売のIntel Z87 Express搭載オーバークロック向けマザーボード「Z87 XPOWER」。日本での発売は6月15日を予定
拡張スロットは、PCI Express 3.0 x16が5本、PCI Express x1が2本。mSATAスロットも用意。Audio Boost回路も見える
SATAポートは10ポートあり、全てSATA 6Gbpsに対応している
リアパネルのPS/2およびUSB 2.0ポートの横にあるボタンが、CMOSクリア用のスイッチ。このスイッチの横には、IEEE 802.11 b/g/nおよびBluetooth 4.0対応のモジュールが搭載できる。USB 3.0×6、USB 2.0×4、HDMI×2、DisplayPort、Gigabit Ethernetなどのポートを備える

 今回のプレスカンファレンスでは、IntelおよびNVIDIAの副社長やジェネラルマネージャが登壇し、新製品に関するコメントはあったが、新たに発表される製品はなかった。特に後半は、現在MSIが力を入れている、ゲーミング向けの製品やオーバークロック向けの製品に合わせ、オーバークロッカーやプロゲーマーとのトークイベント的な内容となり、多数の新製品の発表の場という、通常のプレスカンファレンスとは異なる雰囲気だった。

 MSIは、COMPUTEX前にHaswell対応のマザーボードなど新製品を発表していたこともあり、こういう内容のカンファレンスになったものと思われる。ただ、できれば隠し球のような製品を1つぐらいは用意しておいてもらいたかったように思う。

冒頭に登壇したMSIの副社長Charles Chiang氏。現在MSIは、オーバークロックやゲーミングなど力を入れていることを強調しつつ、それらに沿った製品を紹介
Intel副社長、Stecen j. Dallman氏は、第4世代Coreプロセッサの優位性をアピール
NVIDIAのGeForceジェネラルマネージャ、Scott Herkelman氏は、ゲーミング環境にはGeForceシリーズが最適とアピール
世界的に著名なオーバークロッカー、Elmor氏を交え、MSI製マザーボードを利用したオーバークロックのやりやすさなどをアピール
会場では、プロゲーマーを交えたゲーム対戦プレイも開催
ステージ横では、実際に液体窒素を利用したオーバークロックのデモも行なわれた

 先に紹介した製品以外では、GeForce GTX 770やRadeon HD 7970搭載のビデオカード、Haswell搭載ゲーミングノートなどを展示していたので、それらは写真で紹介する。

GeForce GTX 770搭載ビデオカード「GeForce GTX 770 Lightning」(下)と、Radeon HD 7970搭載の「R7970 Lightning BE」(上)。双方とも、独自の品質基準「Military Class 3」に準拠するとともに、ダストリムーバブル機能を備えるデュアルファンの「Twin Frozer IV」を搭載。搭載メモリは、GeForce GTX 770 Lightningが2,048MBのGDDR5、R7970 Lightning BEが3,072MBのGDDR5となる
Core i7-4930MX、GeForce GTX 780Mを搭載する、ゲーミングノートフラッグシップモデル「GT70」。液晶は17型フルHD(1,920×1,080ドット)。128GB SSDを2台搭載しRAID 0で運用し、750GB HDDも別途搭載。メインメモリは32GB(8GB×4)搭載するなど、フラッグシップモデルらしい仕様となっている
こちらは、薄型ゲーミングノート「GE70」。CPUはCore i7-4700MQ、外部GPUはGeForce GTX 765Mを搭載。17.3型フルHD液晶、最大256GBのRAID仕様SSD、最大16GBのメインメモリを搭載可能。カラフルなキーボードバックライトも特徴
クアッドコアCore i7、外部GPUにRadeon HD 8970Mを搭載する、オールインワンPC。液晶は27型のフルHDで、ゲーミングPCらしくアンチグレア仕様となる。品質規格はMilitary Class 2に準拠。ストレージは3.5インチ1TB HDDと128GB SSDを搭載し、SSDを2台搭載したRAID構成にも対応するとのこと

(平澤 寿康)