イベントレポート

Sony Mobile、「Xperia Tablet Z」グローバルモデルを発表

Xperia Tablet Z
会場:スペイン バルセロナ Fira Gran Via

会期:2月25日~28日(現地時間)

 Sony Mobileは、Mobile World Congress(MWC) 2013開幕に合わせ発表会を開催し、新型Androidタブレット「Xperia Tablet Z」を発表した。

 日本では、すでにNTTドコモから同一製品名のAndroidタブレットが発表済みだが、今回発表されたのは、NTTドコモ版に搭載されている一部日本向け機能を省いたグローバルモデルだ。LTE対応モデルと、Wi-Fi専用モデルの2モデルをラインナップし、カラーはブラックとホワイトを用意。発売は、ワールドワイドで2013年春を予定。

 本体サイズは266×172×6.9~7.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は495gとなっており、NTTドコモ版と全く同じ。MWC 2013の発表会では、10.1型タブレットとして世界最薄/最軽量と紹介された。LTE対応モデル、Wi-Fi専用モデルともサイズ、重量は同じとなっている。

 搭載プロセッサはQualcommのクアッドコアSnapdragon S4 Pro APQ8064 1.5GHz、メモリ2GB、内蔵ストレージは32GB。液晶は、1,920×1,200ドット表示対応の10.1型Reality Display液晶を採用。カメラは、本体裏面に810万画素外側カメラ、220万画素内側カメラを搭載し、双方ともExmor R for mobileを採用。このほか、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LANやBluetooth 4.0、NFC対応、IP55/IP57準拠の防水・防塵機能、容量6,000mAhの内蔵バッテリなど、基本的な部分の仕様はNTTドコモ版とほぼ同じとなっている。

 ただし、NTTドコモ版に搭載されている、ワンセグやモバキャスなど、日本向けの独自機能については、グローバルモデルでは当然搭載されない。

 Sony Mobileブースでは、グローバルモデル版のXperia Tablet Zが展示されていたが、実際に触った印象では、パフォーマンスはNTTドコモ版と全く変わらなかった。

 このほかSony Mobileブースでは、Xperia Tablet Zに加え、MWC 2013の開催地であるバルセロナでも販売が開始となった、最新スマートフォン「Xperia Z」も展示。NFC対応スピーカやヘッドホンなど、NFC対応Xperiaシリーズとタッチで簡単に利用できる周辺機器なども多数展示されていた。これら展示内容は、1月にラスベガスで開催されたInternational CES 2013のSONYブースでの内容に近かったが、グローバル版Xperia Tablet Zは欧州で初めて発表されたこともあり、かなりの注目を集めていた。

グローバル版Xperia Tablet Z。LTE対応モデルとWi-Fi専用モデルをラインナップ
本体カラーはブラックとホワイトの2色。本体サイズや重量はNTTドコモ版と同じだ
下部側面。高さは6.9~7.2mmと非常に薄く、10.1型液晶搭載タブレットとして世界最薄となる
左側面。円形の電源ボタンなど、デザインはNTTドコモ版と同じだ
上部側面。デザインコンセプトはスマートフォンのXperia Zと同等だ
右側面
IP55/IP57準拠の防水/防塵機能に対応。ブースでは、実際に水に水没させるデモも行なわれていた
裏面。Xperia Z同様のフラット形状となっている
裏面には810万画素外側カメラ、液晶面には220万画素の内側カメラを搭載。双方ともExmor R for mobileを採用している
NFC対応スピーカやヘッドフォンなど、NFCで簡単に連携できる周辺機器も多数展示されていた
Xperia Zの液晶を拡大し、画素の細かさと発色の美しさをアピール
ブース入り口に設置されていた大きなスクリーン。これは、196個のXperia Zを並べて作られたスクリーンだ
このように、実際にXperia Zが敷き詰められている

 発表会では、まずはじめにソニーモバイルコミュニケーションズ社長の鈴木国正氏が登壇。鈴木氏は、今後の成長戦略に欠かせないものは、ソニーグループのさまざまな技術を集結し、他社が真似のできない製品を作り上げることが必要と説明。そして、それを実現するために重要な人物として、ソニーの社長兼CEO、平井一夫氏が招き入れられた。

 平井氏は、「モバイルは、ソニーにとって中核に位置付けられる事業。ソニーの持つさまざまな技術を集結し、ソニーだけが実現できるユーザー体験を具現化したもの、それがXperiaである。」と強調。平井氏が掲げる“One Sony”のもと、ソニーモバイルだけでなく、ソニーが持つ技術があってこそのXperiaである、と強くアピールした。

 その後、再度登壇した鈴木氏は、スマートフォン最新モデル「Xperia Z」の販売状況を説明。すでに世界60カ国での販売が開始されるとともに、ドイツのソニーストアでは、発売日にわずか2時間で完売するなど、全世界で高い人気と好調なセールスを記録しているという。そこに、今回発表されたXperia Tablet Zが加わることで、さらにXperiaシリーズの魅力が高められるとした。

ソニーモバイルコミュニケーションズ社長の鈴木国正氏が登壇し、発表会が開催
発表会では、ソニーCEOの平井一夫氏も登壇。Xperiaは“One Sony”を具現化するものであると強調
鈴木氏は、スマートフォン最新モデルXperia Zが全世界で好調なセールスを記録していることを説明
ドイツのソニーストアでは、Xperia Zが発売時に行列ができ、わずか2時間で完売したという
鈴木氏によって披露された、Xperia Tablet Zのグローバルモデル
10.1型液晶搭載タブレットとして世界最薄・最軽量と紹介

(平澤 寿康)